表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
89/96

第89話

前回の続きです。どうぞ宜しくお願い致します。

「はあ〜、楽しかったけど、疲れちゃったねえ」

私も原さんと全く同じ気持ちだった。

小さなダイニングテーブルを挟んで、2人で温かい紅茶を飲んだ。

まったりとした時間を過ごしながら、さっきみんなから頂いたプレゼントを開けていった。

なるちゃんから手編みのマフラーを。

赤いのが私で、緑のが原さん。

早速、それぞれ首に巻いてみると、首元がとても温かくて気持ちよかった。

そういえばなるちゃん、純喫茶「純」に行く度、夢中でせっせと編んでいたっけ。

思い出すと、涙が出た。

なるちゃんパパとママから、美味しそうな手作りジャム。

あゆみちゃんと赤瀬川君からは、いつもの「赤瀬川牧場」印の美味しいチーズとバターの小さな詰め合わせ。

大家の純平さんと純子さんからは、な、なんと純喫茶「純」のただで飲めるコーヒー券10回分が2人分。

そして、ヒデさんからは「路地裏のねこ」と言うイラスト集。

この本はヒデさんがアシスタントを務めている漫画家先生のところに出入りしている出版社から、来年のお正月明けに発売される予定らしい。

「すご〜い!」

「本当、ヒデさん、すごいねえ〜!」

教会のバザーで売ったあの絵はがきの絵も、ちゃんと全部載っている。

「…いやあ、なんかね…あちこちからなんか知らないけど、僕のインスタントグラマラスにいっぱい問い合わせがあってね…」とヒデさん。

あゆみちゃんに促されて始めたインスタントグラマラスでの評判が評判を呼び、この度のイラスト集出版の運びになったそうだ。

すごい!素敵!


一通り頂いた物を見終わると、いよいとメインのプレゼント交換。

「じゃあ、僕から…」

そう言うと、原さんは一旦外に出て行った。

その間に私もプレゼントを手元に用意しておいた。

「ごめん!ごめん!はい!これ!車の中に置いてたから、ちょっと冷たくなっちゃってるけど…」

照れた様な苦笑いを浮かべながら、原さんは両手で綺麗なリボンがかかった平たい箱と、大きなリボンで結んである大きめの袋を手渡してきた。

「わっ…ありがとう…じゃあ、あの、私からも…」

一緒に買いに行ったので、中身はトレーニングシューズだと知られてしまっている、ラッピングした靴の箱と、自分でリボンを結んだ、こちらも大きめの袋を渡した。

「なになに〜?」なんて、2人ともテンションが上がった。

靴は原さんが自分で選んで、履いてみて買ったので、さほど「わ〜!」とはならなかったようだ。

けれども、同居する前に縫って作ったパジャマには、とても驚いていた。

袋の1番下に入っていた毛糸の物を手に取り、「ゆりちゃん、これ…なあに?」と、若干困った様な表情の原さん。

「あ…あの…え〜とね…それはね…ん〜と…元、帽子だったんだけどね…私、編み物得意じゃないし、色々忙しかったから…言い訳になっちゃうんだけどね…え〜と、腹巻きです…と言うか、編んでるうちにそうなりました…ごめんね、雄大さん…」

「そっかあ…」

手にした物が「腹巻き」だとわかると、原さんは早速それをお腹に巻いてみてくれた。

「わあ〜、あったけ〜!ゆりちゃん、ありがとうね!これ、いいわ〜!」

原さんからのプレゼントは…

「わあ!これ!嬉し〜!んふふふふふ…わ〜い!わ〜い!」

私が欲しいと仄めかしていた、「ナニシタン」のハンドクリーム7本入りセットと、エヴァ.マリーのクリスマスコフレ。

今年のは、綺麗な星空をイメージしたポーチの中に、お揃いの手鏡と小ぶりの化粧品が色々入っている。

「ありがとう〜!雄大さん、これ…いつ買ったの?」

「内緒!」


去年のクリスマスはやっぱり仕事だったけれど、こんなに沢山のプレゼントは頂かなかった。

純平さんと純子さんから、純喫茶「純」のケーキセットと、オムライスと、何かしらのジュースのタダ券を貰って、なるちゃんとミズエさんから手作りのクッキー、ヒデさんからはあのコンビニの限定スイーツ「苺ゴロゴロパフェ」をもらったっけ。


「あ!そうそう!これもあったわ!雄大さん!」

それは純喫茶「純」に送られて来たという「南米」からの荷物に入っていた物で…

「な〜に?それ…南米からの荷物って、なんかすごいねえ…」

確かに。

「純」に集う仲間で、南米に知り合いがいる人なんてと思ったら…いた!

北山口さんの元マネージャーの上川田さん。

グループが全盛期の頃、お金を持ち逃げしたと言う、あの上川田さんからの贈り物。

「クリスマスなので、私からささやかな贈り物です。そのせつは大変お世話になりました…」

さっき、そんな感じのお手紙を純子さんが読んでくれたっけ。

「皆さんで分けて下さい」と言うそれは、上川田さんのところの焙煎されたコーヒーとカラフルなパッケージのチョコレート。

私と原さんで1個づつ、チョコレートを食べてみた。

「ん〜…美味しいけど…なんだろう?…なんか…こう…上手く説明できないけど…なんつうか…その…」

原さんの気持ちは、私の気持ちそのままだと感じた。

確かにそうなの。

美味しいけど…ん〜…ゴニョゴニョゴニョ。

最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。お話はまだ続きますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ