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第68話

前回の続きです。どうぞ宜しくお願い致します。

今年もやっぱりクリスマスは仕事。

12月の勤務表を見て、少しだけがっかり。

でも、平気。

だって、原さんと全く一緒の勤務なんだもの。

そう考えれば、いくらか気が晴れた。

「休みじゃないけど24日は早番だから、帰りに2人でどこか行こうか?」

原さんの提案にすぐさま乗っかりたい気分だったけれど、少しだけ時間をもらった。

折角、付き合ってるんだもの、2人でどこかで素敵なディナーもいいけど、うちに来てもらって2人で鍋をつつき合うとかでもいいかも。

そんでそのまま泊まってもらって、次の25日は遅番だから2人で一緒に仕事に行くのもありな気がする。

う〜ん、悩む。

さとみに意見を頂戴しようか?

いやいやいやいや、それはちょっとあれか、あれだよね。

まだ入院中の人に好きな人とのクリスマスの過ごし方を聞くなんて、酷だものね。

じゃあ、あゆみちゃんに…ってか、そもそも、こういうのはそれぞれだから、人の聞いて参考にするとかって、違うか。

やっぱり原さんと相談、ないし、決めてもらう方がいいよね。

ずるいかもしれないけれど、そうしようそうしよう。

昼休みのまったりタイム、1人脳内であれこれ考えていると、高島さんと水島さんに声をかけられた。

「どしたの?なんか考え事?」

「何?原さんと喧嘩でもしたの?」

もう職場の皆さんには、原さんと結婚を前提としたお付き合いをしていると知れ渡っている。

それがいいのか、悪いのかで言うと…ん〜…今のところ、いい、かなあ…

まあ、そのおかげで12月の勤務が原さんと一緒にしてもらった訳で。

他にもここで一緒に働いている夫婦などは、勤務を同じにしてもらえる。

それがとてもありがたい。

で、私と原さんも、まだ結婚こそしていないけれど、そういう仲なのでね。

「あ〜ははは、いえ…その…クリスマスのことを、ちょっと考えてただけなんです…」

「あ〜!」

高島さんと水島さんの声が揃った。

「な〜るほどね〜」

「そっかあ、ゆりちゃん達、付き合って初めてのだものねえ…そりゃ、悩むねえ…プレゼントどうしようかって、悩むよねえ…うちもね、パパのプレゼントで、毎年頭抱えちゃって…子供達は、もう今のうちから、やれあれが欲しい、これが欲しいって騒いでるか何用意したらいいかわかるんだけど…パパがねえ…」

水島さん、ちゃんと旦那さんのプレゼント用意してるんだあ。

子供達は当然として、旦那さんのまでとは。

と言うか、私、どう過ごすかばっかり考えちゃって、プレゼントなんかすっかり忘れちゃってたよ〜!

「え、え、水島さんは旦那さんにどんなものを?」

「ん〜…その時々だけど、まあ、大体、仕事に行く時のカバンだの、靴だの、ベルトだの、ネクタイピンだのかなあ…予算もあるからね…」

水島さんの旦那さん、スーツを着る仕事だものね、やっぱりそういう系の物になっちゃうよね。

「…そう…ですよねえ…え、じゃあ、高島さんは?高島さんは旦那さんのクリスマスプレゼントって、どんなのですか?」

「え?私?お父さんにクリスマスプレゼントなんて、あげたことないよ」

「え?一度も?」

「うん、一回もないねえ…子供達には小さい頃、買ったけども…お父さんには…そうだねえ…お父さんの好きなおかずぐらいかねえ…ほら、うちのお父さん、お酒好きだからさ…毎晩晩酌するからね…そのあてでなんかちょっと、普段は手を出さない様な高いおかずを買うぐらいよ…後は、だって、家のお金だから…」

そうなんだあ。

結婚しちゃうと、プレゼント代って結局家のお金で、家族みんなのお金になっちゃうものね。

そんなに奮発して買うとか、できないよね、後々を考えたら…すぐお正月来るし。

原さんと正式にお付き合いするまで、しばらく1人のほほんとしてたから、クリスマスのワクワク感なんて、忘れちゃってたな。

思い出しても、毎年がっつり仕事仕事で、クリスマスの少し前からとにかく忙しくて忙しくて。

さとみと2人で、女だけのクリスマスを何度かやったこともあったけど、でも、ほとんどの年さとみは彼氏がいたから、私はひとりぼっちのクリスマスだったけど…

…あ!でも、このアパートに住んでからは、純喫茶「純」で大家さん夫婦や、なるちゃん達と割と賑やかに過ごせてたっけか。

じゃあ、今年も…どうだろう?

まずは原さんに相談してみなくっちゃ!

何が欲しいかも、それとなく聞き出さなくっちゃ!

早く仕事終わらないかなあ…

最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。お話はまだ続きますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

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