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第17話

前回の続きです。なるちゃんが通う保育園を運営している教会のバザーの前日…

「はあ…」

今日も今日とて忙しかった。

そんでもって、あんなに激しくお客様から頭ごなしに怒鳴りつけられるなんて…

思い出すと、涙がポロリ。

働きやすくて良い職場ゆえに、毎日ではないにしろ、こういう場面が辛くなる。

辛すぎて、耐えられない気持ちが高まる。

いっそのこと、辞めてしまいたい。

辞めて楽になりたい。

なんて、真剣に考え込んじゃう。

それに今日の休憩時間…痛かったなあ。

まだ薄っすら痛むおでこをそうっと触ってみると、すぐさまズキッとぶり返す。

いたたたたたたた。

お昼休憩の時、揚げ蒲鉾の高島さん、パンの水島さんとランチしながら楽しくお喋り中、うっかりペットボトルのキャップをテーブルの下に落としてしまい、拾い上げようとした際、真下に落ちてるキャップしか見えてなかった為、その手前にあったテーブルに気づかず、ゴツン!

結構な勢いでぶつけてしまった。

でっかい音と共に、強めの痛さと皮膚の中でジワ〜ッと広がるあの感じ。

多分、血管がなんらかの損傷した模様。

幸い血は出なかったものの、たんこぶができちゃった。

それから、ちょっとだけ記憶が飛んだ。

気がつくと、休憩室の座敷部分で座布団枕で横になっていた。

「大丈夫かい?」と高島さん。

「ゆりちゃん、気がついた?あ、まだ、急に起き上がらない方がいいよ。そのまま、そのまま。でさ、明日、大丈夫かなあ?無理しちゃ絶対にダメだけど…」

水島さんが心配そうな顔をしている。

そうだった。

明日の土曜日、なるちゃんのとこの教会のバザーだから、私と水島さんは先月から希望を出してお休みすることになっている。

水島さんは子供達2人共、お世話になった保育園。

そんな縁もあって、子供達が卒園した今も、教会の婦人部で手伝いをしているようだ。

でも、なかなか毎週土曜日休みとはいかない為、結構大変みたい。

私はと言うと、最初はただ「行きたい!」からお休みをもらっただけなのだけれど、なるちゃんママことミズエさんがまだ歯医者に通院中とのことで、毎週土曜日が休みの前田ヒデさんと一緒に、なるちゃんをバザーに連れて行く約束をしたのだった。

ミズエさんは歯医者が終わったら、真っ直ぐバザー会場に来て、そこで合流する予定。

そういう計画が持ち上がったのは、つい先日の夕方、偶然、みんな帰りが一緒で、アパートの前でばったり会ったから。

本当は一人で行くつもりだったので、思いがけずなるちゃんと前田さんが一緒ってことで、テンションが随分上がったりして。

とりあえず早く帰って来たのだからと、お待たせしちゃってた動物の顔巾着作りに着手。

黙々と集中して作業を進めていくと、昼間激しく怒鳴られた辛さもどこかへ消えてしまったみたい。

まあ、うっかり触っちゃうと、おでこの痛みが思い出したかの様に舞い戻ってくるけど。

「あんまり痛む様だったら、ちゃんと病院に行ってね。」

帰り際、水島さんと高島さんから何度も言われた。

ありがたいことだ。

私を心配してくれる人がいる幸せ。

今度は嬉しくて、ちょっと涙が出た。

「なるちゃん用」の巾着には、肩から下げられる様に平たい紐と、紐の長さを調節できる金具を縫い付けた。

「可愛い!」

我ながらすんばらしい出来。

な〜んて。

自分で自分を褒めちゃった。

うふふ。

最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。お話はまだ続きますので引き続き、どうぞよろしくお願い致します。

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