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月夜譚 【No.1~No.100】

仮面 【月夜譚No.68】

作者: 夏月七葉

 あの笑顔の裏には、一体何があるのだろう。表面上はにこやかで優しいが、その腹の底では何を考えているのか判らない。

 隣で正面の女子と笑いながら会話をしている彼を横目で見ながら、友人である自分はストローを咥える。炭酸が喉の辺りで弾けて、一瞬噎せそうになった。

 彼は人当たりが良く、誰に対しても紳士的で、万人受けするような人物だ。彼のことをよく知らない者なら、優しくて穏やかな好青年だと思うだろう。

 しかし、それはあくまで表面上での話。心の中では冷たい感情が渦巻いている。だがそれを知っているのは、彼の家族と幼馴染の自分くらいなものだろう。外では本音を決して零さないので、こちらも今この時にどんなことを考えているのかは判らない。

 隣を見遣れば、二人が何やら楽しそうに笑い合っている。何も知らない彼女が可哀想になってくる。だが、彼等に水を差す勇気もないわけで。仕方なく、口を挟む代わりに空になったコップを片手に、ドリンクバーに立った。

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