表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
109/285

最強の人物は誰だ

「でーたーぞー!!!」


地上に出てきたシエラは、完全に外に出きったところで、大きな声で両腕をガッと上げて叫んだ。


(案の定、外は暗いけど。でもそんなことはどうでもいい!だって、仕事が終わったんだもの!!)


うぅ、と感激しているシエラをよそに、トーカスがシエラの首根っこをつかみ上げる。突然の浮遊感に既視感を覚えるシエラ。嫌な予感しかしない。


「さ、とっとと街に戻ろう!」


ぶらん、とシエラの体が動く。


「いやぁぁぁぁぁぁー!!!」


シエラ自身の身に起こっていることを認識した次の瞬間には、シエラはトーカスと共に風になっていた。そして、シエラの悲鳴は、暗闇に溶けて消えていった。


***


「お、覚えてなさいよ…」


商業ギルドの建物の前で地面にへたり込むシエラ。理由は言わずもがな、いつものコッカトリス運送便(乗り物)酔いである。


(いつもいつも、ゆっくり走ってくれってお願いしてるのに、なんであんな猛スピードで、人をブラブラさせながら移動するかな…!!)


シエラはマジックバッグからポーションを取り出して口に含む。


「あぁ、もう…念のためと思って持ってきてたけど。全部飲み切ることになるなんて思わなかった…」


ポーションにはいろいろと種類があり、体力を回復してくれるものの他にも、二日酔いを治すポーションや、今回のように乗り物酔いを治すポーションなんかも市販されている。

常に、何かあったときの為、と乗り物酔いを治すポーションを2・3個持っているのだが、今回はその念のためで持っていたポーションがとうとう底をつきた。


「何度も何度も言ってるけど、ブラブラさせながら移動しないで!せめて背中に乗せて!あと、スピードをもうちょっと落として!」


シエラが叫ぶと、トーカスはしれっとした様子で、早く着いたんだから良いじゃないか、と答えた。


「あぁ、そう。へぇ?そんなこと言うのね…」


「あ…」


シエラの表情に、地雷を踏んだことに気付いたトーカスは、慌てて悪かった、と謝る。

だが。


「なら、乗り物酔いを治すために飲んだポーション代、トーカスに払ってもらおうかな。だって、トーカスが早く到着することを優先した結果、私は乗り物酔いになったんだもの。いいわよね?」


にっこりと笑うシエラ。しかし、その眼は笑っていない。


「そうねー…トーカスはまだお給料をもらっていないわけだから、その分、食糧支給を減らせばいいわね?乗り物酔いを治すポーションの相場は、大体マイス100本分かしら?だから、暫くトーカスにはマイスの支給、無しでいいわね?」


「そ、そんな!」


シエラの足に縋りつくトーカス。しかし、シエラはしれっとした表情で続ける。


「あら、それでいいんでしょう?私のお願いを聞いてくれなかったし、そういうことになってもいいって、思ってたってことでしょう?」


シエラの言葉に、今度はトーカスが地面に手をついた。


「ふふふ、忘れているようだけど、私は今、あなたの飼い主(主人)なのよ?主人の言うことを聞かない悪い子には、お仕置きが待っているってこと、忘れないように」


そう言ってシエラは、次にコーカス達の方を向く。


「ね?」


暗に、同じ目にあいたくなければ気をつけなさい、という意味を込めて、にっこりと笑って言う。


「「「「「コケ!!!(イエス・マム)」」」」」


本能で、ここに逆らってはいけない人物がいる、ということを悟り、コーカス達はびしっと敬礼をして答えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
コカトリスの主人と言う称号が付いたりして?
[気になる点] 誤記:両翼 シエラの言葉に、今度はトーカスが地面に手をついた。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ