1話
キャラ設定、内容、丸ごと変えましたので前の物とは別物です。
末田くん…突発的に死にたがる人
不破さん…always無表情の人
放課後の部室。僕は目の前で静かに本を読む不破さんに声をかけた。
「ねぇ、不破さん」
それに不破さんも答える。
「なに、末田くん」
不破さんがこちらを向いたのを認めて、僕は鞄の中に手を突っ込んだ。
「ここに荒縄の束があります」
「はいはい」
取り出したのはホームセンターで購入した荒縄だ。
レジで店員さんに不審がられたのが記憶に新しい。
「束をほどきます」
「はいはい」
纏められていた縄を元の長さにほどく。
「ほどいた縄で輪っかを作ります」
「はいはい」
輪っかは自分の頭より少し大きく作る。
「縄の端を窓枠に結びつけます」
「はいはい」
体重をかけてもほどけないくらいキツく固定する。
よし、これで準備完了だ。
「窓枠に足をかけます」
「はいはい」
窓枠に足をかければ8mほど離れた地面が見える。
やはり三階なので中々に高い。
「そして飛び降り……ます」
「はいはい」
しかし僕は下に落ちない。
「飛び降ります」
「はいはい」
だがしかし僕は下に落ちない。
「飛び降ります!」
「はいはい」
だがしかしいまだに僕は下に落ちな……ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!! 落ちねぇ!!
不破さんが僕の襟首を掴んでるからな!
「不破さん!」
「はいはい」
「離して?」
すると不破さんはニッコリ笑い、
(あら、可愛い)
「無理」
と言った。
ファッ!? 何故に何故に何故にぃぃ!?
「なんでぇ!? 離してよ離してくれよ! 僕を死なせてぇぇぇぇ!!」
「無理」
「だからなんでさ!?」
「無理だから無理。諦めた方がいい末田くん」
「嫌だ嫌だ嫌だ! 今死ぬったら死ぬんだい!」
「何……?」
何故か驚愕を顕にする不破さん。
いきなりなんだ……。
少し考えたように口に手を当てると、
「末田くん」
「なに?」
「せっかちな奴はホモらしい……ネットで言ってた。だから末田くんも……」
「違うから! 女の子の方が好きです!」
「……そうだね。そうだよね。末田くんはあっち側じゃあないよね。携帯の中のあれだってピーだったし」
………え? まさか、
「ちょっと待って。見たの!? 人の携帯の中勝手に!」
「嗜虐心と好奇心が抑えられなくて……。具体的にはどこに興奮してるの?」
「言うわけないでしょ! うわぁ、本当に最悪……」
何これ。同級生の、しかも女子に、エロ本(電子書籍)見られるって……。
生き殺しや。
神様仏様閻魔様、僕は前世に何か悪事を働いたのでしょうか……?
「それに主従系ばっかり……。そういう趣味だったんだね」
「もうやめてぇ……! 僕のライフはもうゼロよ!」
「これからなんて呼んだらいいんだろう。ご主人様? お屋形様?」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」