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知らぬ間に勇者になりました。ー天秤の勇者になるまでの軌跡ー  作者: 九渡
第1章 チャブター1 ー異世界転移ー
16/56

15 リブラの興味、感謝は……

リブラ視点

【おもしろいのう。この世界にきて正解だったかもしれんのう】


【天童ライ、こやつはわれが思っとるより優れておるやもしれんのう】


【それっ、こやつの隠しステータスでも覗いてみるとするかのう】


 ステータス

 天童頼武羅/天童ライ

 クラス:勇者の出来損ない/天秤に選ばれし者

 HP:100/60:上昇可能

 攻撃値:20:上昇可能

 防御値:18:上昇可能

 敏捷値:22:上昇可能

 抵抗値:19:減少中

 魔術回路:0:全て使用済

 スキル:無し:多数習得可能

 天性才能:無し:多数所得可能

 成長率:上昇大



 魔術回路

 運命の天秤:108個使用


 状態異常

 魔核が侵食中:抵抗値大幅減少:運命の天秤により抑制中

 神々の呪い:あらゆる呪いが降りかかる



【ほう、まだまだ伸びしろはあるようじゃな】

【およ? 状態異常『神々の呪い』じゃと?】

【まさか……こやつこんなものに犯されておるとは……】

【よくいままで生きてこれたのう】


 …………。


【念のためにこやつがいまどんな呪いを受けとるか確認しとこうかのう】



『神々の呪い』

 人に命を狙われる呪い・動物に襲われる呪い・異性に嫌われる呪い・飛来物が当たる呪い・事件に巻き込まれる呪い・夜に襲われる呪い・人とぶつかる呪い・うなされる呪い・憑いてる呪い・道に迷う呪い・不幸になる呪い-呪い-呪い-呪い-呪い-呪い-呪い-呪い-呪い-呪い-呪い-呪い----------------------------------------------------------。



【なんじゃこの途方もないほどの呪いの数は……】



 リブラはライの呪われた種類の数に驚愕した。いままで視たこともない八百万やおよろずの呪いがライにかけられていたからだ。なんでこんなに呪いをかけられているのに生きていられるのか訳がわからなかった。ライの呪いを順番に視ていくリブラ。そして一番最後にあった呪いを視たときリブラは合点がいった。


『死を知らぬ勇者の呪い』



 リブラはライがいままで生きていた理由がわかる。

 飛行機が墜落して死ぬところを、異世界転移して生き延びる。

 赤石に潜む魔物に喰われて死ぬところをリブラが気まぐれに救う…。

 ネネを庇い死ぬところを、リブラが魔術を使い時間が巻き戻される。


 ――――――――。


 死から強制的に遠ざかる呪い。ライは運よく命がありつづける。まるで運命に操られるかのように。



【まさかこやつに憑いたのは偶然ではなく、こやつに引き寄せられ必然へと手繰り寄せられたからとは思わんかったのう】





 *****


 ねぇリブラ。

 聞こえてるの?



【おお、なんじゃおぬし?】



 ーあのさぁ。

 ーリブラに言っときたいことがあるんだ。



【おお申すがよいぞ】



 ーありがとう……。

 ーネネちゃんを救うとき力を貸してくれて助かったよ。

 ーこれからもよろしく頼むよ。


【…………】



 ーリブラ?



【これからも任せるがよいライ…よ。われの名はリブラ。運命の天秤リブラじゃ。これからもよろしく頼むのじゃ】



 ーああ。頼りにしてるよリブラ。





 こうしてライは生きるための第一歩を――星の欠片を探す旅を愉快な魔物と二人ではじめた。

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