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プロローグ

この物語は天秤の勇者と言われる者が生まれるまでの軌跡である。


魔法が世にありふれた世界。

創造と調和、破壊と再生、4柱の神々によって成り立つ世界。


長きに渡る魔物と人間の戦いにより世界は疲弊していた。魔王は破壊と再生を繰り返し、人々は創造と調和を求めた。


あるものは強大な力により、争いを諌めようとする。

あるものは自身の利己を追及し、力を求める。

あるものは狂った世を闊歩して楽しむ。

そしてあるものは周りに流されていくだけのもの。

様々な思惑が行き交うこの争いの絶えないこの世界。


星降る丘、そこに六人の人物が集まっていた。


どこにでも居そうな平凡な男。獣耳の大きな大剣を背負う者。明るい雰囲気の影に闇を隠す者。周りに妖精が舞う者。ゆらゆらと身体を揺らす者。人ならざる異形の者。


六人は目の前で行われている魔物と人との戦場を見つめる。


「さあ。世界を救うとかそんな大業をできるなんて思っちゃいない。僕は彼女を、ただ僕たちの目的のためだけに行こうか」


一人の男が戦場へ駆ける。ただひとり苦しむ女性を救うためだけのために……。


世界観のおはなし


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