深傷
楓said
俺はまた平凡な日々を過ごしていた
つまらなくはない
けど平凡すぎる
変わったことと言えば、青桐が帰ってきたことだった
「楓、久しぶり」
「うん久しぶり」
それ以上の話はなかった
理由や何してたのか聞きたいけど聞けなかった
今は、青桐と二人暮らし
そしてある日
「ねぇ今日、楓んち行くね」
舞夏はすべての授業が終わると俺の教室に来た
俺は、3-5
舞夏は3-7で割と近い
いつのまにかいなくなっていた
そそっかしいやつだ
そして舞夏は荷物を持ち、もう一度クラスにきた
まったく勝手なやつだ
「早く帰ろっ」
今日の舞夏はハイテンションだった
学校を出て歩いた
「舞夏
何しにくんの?」
「やだなー
今日は幼馴染み3人で久しぶりに集まろうじゃないかってね」
「へぇー」
「それより留学の話聞けたの?」
舞夏は顔を近づけた
「無理無理
聞けねぇーよ」
「んもぉ 意気地無し」
舞夏は少し怒り、俺の一歩前を歩き出した
「仕方ねぇだろ
俺ら、そんな喋んないし」
「あんたら本当に双子なの?」
「た、多分」
俺は少し誤魔化した
ちょっと俺らの関係は複雑だ
「もぉーじゃあ私が聞くわよ」
「さすが」
そんな舞夏も青桐から聞くことはなかった
あっと言う間に、家に着いた
家に着くと、青桐はもう帰っていた
「あ、おかえり」
「ただいま」
「よっ青桐」
「おう」
「 さっそくゲームしようよ」
舞夏はハイテンションでゲームを持ち出した
「舞夏さー
なんで下手くそなのにやりたがるの?」
「うるさい」
今のでグサッときたようだった
格闘ゲームで3人で盛り上がった
何年振りだろう