用語説明
〇出来損ないの魔法使い
日本魔法協議会において、差別用語として禁止されている蔑称。
魔力容量が極端に少ない、呪文詠唱ができない等、何らかの欠陥を持った魔法使いの事を指す。
〇魔法選抜試験
青藍魔法学園の名物。青藍魔法学園の生徒が魔法の授業を受ける上で、“自身の身の丈に合った”カリキュラムを組むために行われる実力試験。各学期の中間付近で選抜が行われ、学期の最中にクラス替えが行われる。
10項目を6段階の採点で行い、満点が「5」、良が「4」、平均が「3」、やや不満が「2」、不満が「1」、能力無し若しくは判断不能が「0」として採点される。採点の際に用いられる10項目とは、「魔力容量」「発現量」「発現濃度」「攻撃魔法」「防御魔法」「補佐魔法」「詠唱効率」「判断能力」「独創性」「属性保持」を指す。
試験結果は、魔法大学の推薦や一般企業がアプローチを掛ける上でも重要視されている。
〇魔力容量
自身の身体に宿す魔力の絶対容量の事。自分が持ちうる魔力の量、その器の大きさとも言える。
魔法使いとしての資質の高さを、端的に表すものとして重宝されている。
〇発現量
一度の魔法発現の際に、開放できる魔力の放出量の事。
基本的に魔法を発動する為には、自身の体内に眠る魔力を詠唱という「音」の刺激によって活性化させ、練り、体外へと放出させる必要があるが、この放出量の事を発現量と表現する。
〇発現濃度
発現された魔法に宿る魔力の密度の事。
発現濃度が高い魔法を使える魔法使いほどレベルが高いと言える。
尚、発現量と発現濃度は比例しない。
〇攻撃魔法
対象を攻撃する魔法の事。
〇防御魔法
対象からの攻撃等から身を守る為の魔法の事。
〇補佐魔法
攻撃にも防御にも当てはまらない魔法、主に術者のアシストの役割を果たす魔法の事。
但し、この項目の境目は思いの外曖昧であり、試験におけるグレーゾーンである。
〇詠唱効率
詠唱による魔力伝達の効率の事。
但し、詠唱破棄(部分的に詠唱を破棄し短くする技術)は含まれるが、無詠唱(全ての詠唱を破棄した上で魔法を発現させる高等技術)は詠唱効率には含まれない。
〇判断能力
どの場面でどの魔法を使うのが最も効率的かを、瞬時に判断できる思考力の事。
〇独創性
魔法と魔法の組み合わせや使い時等、意外性のような力の事。
また、完全なるオリジナル魔法の事も指す。
〇属性保持
属性を魔法に付加する事。
魔法の属性は『火』『水』『雷』『土』『風』『光』『闇』、その他数種が確認されている。
〇シャッフル
クラス替え。
選抜により、現4クラス計121人の生徒は6クラスへと振り分けられる。優秀な順に「A」「B」「C」「D」「E」そして「F」となる。
〇番号持ち
青藍魔法学園が認定した、上位5名が番号を与えられることから生まれた言葉。選ばれし生徒は、学園から『エンブレム』を授与される。
“1番手”から順に“5番手”まで、強さの順に割り振られる。
【現状】
1番手――――御堂縁
2番手――――豪徳寺大和(辞退)
3番手――――???
4番手――――???
5番手――――???(除名候補最有力者)
〇エンブレム
青藍魔法学園、上位5名の生徒に与えられる栄誉。
金色の鎖に繋がれたコインに、学園の校章及び自身に与えられた番号が掘られている。
所持する生徒は、これを片時も手放す事は許されない。