第13話 痕跡
只今の時刻、17時69分。
ぎりぎり17時台に間に合ったか……。
☆
完全に陽が落ちた。
俺の『魔力暴走』の効力が切れた以上、広範囲に及ぶ探知魔法はもう使えない。敵からの奇襲を警戒しながら、時間を掛けて帰り道を辿った。「もう歩ける」という俺の申告を悉く無視したシルベスターに背負われながら。
ただ、何が一番驚いたって、こいつらはじゃんけんで勝った奴が俺を背負う役にしたということだ。普通負けた奴の罰ゲーム代わりじゃないのか。負けたケネシーやルリ・カネミツは演技では無く本気で悔しがっていたし、本当にこいつらの思考回路は理解できない。
なぜ白銀色の3人が栞と一緒に日本にいたのかは、道中で聞いた。アマチカミアキの足跡を辿るために師匠が呼んだこと。そして、その鍵となる場所がこの付近にある孤児院だということ。
アマチカミアキは日本の静岡の生まれで、そこにある孤児院育ちだったようだ。幼い頃から魔法の腕が良く、それで王立エルトクリア魔法学習院への進学を決めた、という流れらしい。この辺りのことは師匠が栞に話していたらしく、全て栞から教えて貰った。
「……足跡を辿るとはいえ、子供の頃にいたというだけの孤児院だろう? 既にそこにいたことが分かっていて、それ以上の何が知りたいんだよ。今更本名が知りたかったわけではないだろう?」
「……分かりません。リナリーとアマチカミアキが初めて出会ったのは、魔法世界にある学習院です。つまり、リナリーはここにいた頃のアマチカミアキを知らない。ですので、見落としていた何かがあるのではと考えましたが……。どちらにせよ故人。ここまで気に掛ける意味が分かりませんね」
隣を歩く栞は前を向いたままそう答える。
そうなんだよな。
アマチカミアキはもう死んでいる。
勝てない敵に対して、何か突破口を探してというわけでもない。
こればかりは、師匠に聞いてみなければ分からないだろう。
「しかし、我々が到着した際には既に孤児院には火の手が回っており、その周囲に消防や救急、報道陣が殺到している状態でして」
探りを入れる状態では無かった、と。
俺の言葉にシルベスターが頷いた。
更にそこへ『ユグドラシル』まで現れたのだ。
よくもまあ、全員無事に切り抜けられたものだと思う。
こうして考えてみると、本当に綱渡りの状態だったのだと痛感させられる。やはり『魔力暴走』は切り札としてというよりも、どうしようもなくなった時以外は使わない方が良いな。安易に手を出すべきではない。選択肢として実戦でカウントするのは『暴走掌握』まで手が届いてからの方が良さそうだ。
「……おかしい」
ルリ・カネミツがぽつりと呟いた。
それによって、この場にいた全員の足が止まる。
「人の気配が無い。孤児院周辺はもう無人になっている」
「まさか。私たちが離れた時は、まだ消火活動中だったのよ。仮にそれがあの後すぐに済んだのだとしても、救出活動に現場検証、報道陣による取材その他諸々。終わるわけが無いでしょう」
「でも……、いない。間違いない」
ルリとケネシーは会話を一度止めて、その視線をシルベスターに背負われている俺へ向けて来た。俺はシルベスターへと質問する。
「罠かな?」
「ゼロではありません。しかし……」
俺の問いに対し、シルベスターが顎に手をやりつつそう口にする。何かが引っ掛かっているのか、徐々にその声は小さくなっていった。思考の海へと沈み始めたシルベスターに代わり、後ろに控えていたケネシーが、おずおずと声を上げる。
「T・メイカー様。私の意見を述べさせて頂けますでしょうか」
視線を向け、頷いた。
ケネシーは一礼してから口を開く。
「先に宣言させて頂きます。これから先、私が口にする情報の中で、T・メイカー様にとって我々に知られたくないものが混じっていた場合、ここで私たちの首を刎ねてくださっても構いません」
おい。
頭痛を覚えるその台詞にどう反応してやろうかと思っていたら、その反論を口にする前にシルベスターが割り込んできた。
「そういうことなら、ルリだけ聞こえない場所へ行っておけ。どちらに転ぼうが、メイカー様と栞様の護衛は必要だ。ここで我々が3人とも死ぬのはまずい」
「確かにそうね、シルベスター。ルリ、貴方は少し離れていなさい」
「む。私だけ仲間外れはずるい。その役目はシルベスターでもいいはず」
「私はケネシーの口にする内容について、大まかにではあるが予測できている。既に私もケネシーと同様の考えに至っている可能性が高い分、一緒に首を刎ねられるなら私の方が良い」
首を刎ねられる対象へ、自ら勝手に加わったシルベスターが胸を張って言う。
「ずるい。私だけ見当がつかないのは納得がいかない。抗議する」
「ルリ、聞き分けてちょうだい。最後までT・メイカー様の盾となれることは、この上ない名誉なことなのよ」
「知っている。しかし、それとこれとは話が別。断固抗議する」
頑なにごねるルリに対して、「困ったものです」とケネシーはため息を吐き、ようやくその視線を俺へと戻してくれた。
「どう致しましょうか、T・メイカー様」
「お前がどんな内容を口にしようが、首を刎ねることは絶対に無い。進んで俺の秘密を話すことは無いが、知られたことでお前らならば何の不都合も無いからだ。他の者へその情報を流さなければ、何ら問題は無い。むしろ、今のやり取りに割いた時間、その全てが無駄だ。分かったな? 分かったらさっさとお前の見解を口にしろ」
ふざけているのか、と問い詰めてやりたいが、残念なことにこいつらは本気でこの会話をしているのだ。頭がおかしい。理解の範疇を軽々と超えているやつらである。苛ついた気持ちを隠さずに伝えたのだが、返って来たのは謝罪では無く感謝と崇拝の言葉だった。
「な……、なんとお優しい御方なのか。我々のような有象無象に対して、ここまでお慈悲ある言葉を投げかけてくださるとは。貴方様からのご期待に応えられるよう、これからも『白銀色の戦乙女』の面々は、この命が尽き果てる日まで精進して参ります」
目頭を押さえ、血の滲むような声色でシルベスターがそう口にする。ケネシーもルリ・カネミツも同じ意見らしく、鼻を鳴らしながら壊れたロボットのようにかくかくと何度も首を縦に振っていた。
さっさと見解を口にしろ、と言ったのが分からなかったのか?
ああ? ぶっとばすぞお前ら。
幸い、そう伝える前にケネシーが口を開いてくれた。
「こちらのルリ・カネミツから、先ほど聞きました。T・メイカー様は、栞様からの救援要請でこの地へ降臨されたと」
「降臨したわけじゃないけどな」
その表現が似合っているのは神楽だよ。
そう思いつつ、反論しながら首を縦に振る。
「T・メイカー様は、この国の教育機関である青藍魔法学園に通われていますね。お姿を拝見する限り、学園内におられたはずです」
シルベスターに背負われたままの俺を見て、ケネシーはそう口にする。まあ、今の俺は学ラン姿だからな。学園にいたということは直ぐに分かるだろう。話してもいない俺の個人情報が筒抜けの点については、触れないことにした。どんな回答が返ってこようが、顔を引き攣らせない自信が無い。
「神奈川にある青藍魔法学園からここまでは、少なくとも100キロ以上あるはずです。にも拘らず、栞様からの救援要請を受けてからの、僅かな時間で降臨された」
「その降臨って言い方をやめろ」
神かよ俺は。
神なわけねーだろうが。
「魔法世界での、蟒蛇雀へ見舞った最後の一撃しかり。T・メイカー様には何らかの特別な魔法、それも高速移動の類があると考えます。そうなるとその移動手段を持たない神楽家では、T・メイカー様の追跡は不可能。しかし、先ほどの神楽家の助力は、我々の誰かを監視していなければできなかったことです。必然的に、神楽家の監視がついていたのは栞様、もしくは我々白銀色だったということになります」
なるほど。
そう繋がるのか。
「監視対象が栞様、もしくは白銀色の誰かだった場合、当然ながら我々の本来の目的も知られているということ」
「件の孤児院か」
俺の至った回答に、「ご明察の通りです」とケネシーは続ける。
「神楽家の関心は、孤児院にも向くはずです。この人気の無さは、神楽家の手によるものと考えた方がよろしいかと」
「あそこまで一方的な蹂躙劇を行える戦力だ。『ユグドラシル』の罠と考えるより、神楽家が手を回してくれたと考えた方が自然ということか……」
「はい」と俺の言葉を肯定し、ケネシーは口を閉じた。
「栞、どう思う?」
これまで黙って成り行きを見守っていた栞に振る。
栞は僅かな沈黙の後、自らの考えを口にしてくれた。
「アプリコットさんの見解に賛成です。孤児院に火を放ったのが『ユグドラシル』だと仮定するなら、今と先ほどではその手法に明確な相違点があります。それは、周囲に展開していた報道陣の扱いです。放火のタイミングでは世間の目など気にもしていなかったにも拘わらず、今はその報道陣の影すらないとカネミツさんは言っています。お兄様が正体を隠してT・メイカーを名乗っていることは、『ユグドラシル』も認識しているはず。だとすれば、報道陣は彼らに利する存在となります。引かせる理由がありません」
神楽が気を利かせてくれたというのか?
それはそれで気味が悪いのだが……。
あいつはあいつで会話が噛み合わないせいで、何を考えているのかよく分からないんだよな。
「どうされますか?」
足を止めたシルベスターが、俺へと問う。
行くか、行かざるべきか。
判断には、それほど時間は掛からなかった。
「……シルベスター、下ろせ」
「は? い、いや、しかし」
「歩ける程度には回復していると言っただろう。下ろせ」
渋々といった感じでシルベスターは俺を下ろした。
「ただ、歩けるというだけで今日はもう戦えそうにない。すなまいが、俺を戦力としてカウントするのはやめてくれ」
「勿論、これ以上メイカー様の手を煩わせるようなことは致しません」
即答したのはシルベスターだが、ケネシーとルリ・カネミツも真剣な表情で頷いていた。
「……シルベスター、お前ももう無理だろう」
「そんなことは」
反論しようとするシルベスターを手で制する。
「自分からこれを口にするのは情けないが、はっきり言う。今、俺と栞の命は完全にお前たち白銀色に預けている状態だ。それを踏まえて答えてくれ。もう一度、先ほどの規模で『ユグドラシル』が攻めてきた場合、それでもお前は今のコンディションで俺たちを守り切って戦えると言えるのか?」
シルベスターの口が開く。
その前に、更に割り込んだ。
「お前が命を投げ出してでも俺を守ろうとしてくれているのは、分かっている。しかし、俺が今聞きたいのはそういうことじゃない。それは理解しているな?」
シルベスターの端整な顔が歪んだ。
それが答えだった。
「戦闘は避ける。それが大前提の上で話す。ケネシーと栞の言い分は納得できるものだった。だから、様子を見る。ルリ・カネミツ、孤児院までの警戒はお前に任せよう。探知魔法に引っ掛かる、もしくはどのような些細なことであっても異変を感じ取ったら即撤退。いいな?」
「はっ」
シルベスターを始め、ケネシーとルリ・カネミツも片膝をついて首を垂れた。示し合わせていたかのような、息の合った洗練された動きだった。思わず見とれてしまったほどだ。よくやるよ、本当にこいつらは。俺に忠誠を誓っているのは、師匠のおまけだろうに。
「よし。それじゃあ、行くか」
☆
身体強化魔法などは一切使わず、時間をたっぷりと使って孤児院までやってきた。
闇夜に、建物のシルエットが浮かび上がっている。焼け焦げた臭いが鼻を突く。消火活動は済んでいるとはいえ、未だに熱はこもっているようで、熱気のようなものが感じられた。
「……当時、中には管理者を始め子どもたちも残っていたと聞いています。我々だけで見て参りましょうか」
シルベスターからの問いかけに、少し悩み、そして頷いた。
ただ、それは俺が中に入りたくないからではない。
「そうだな。栞、お前は残れ」
「そ、そんな! お兄様、私は平気です!」
「俺が見せたくないんだよ。シルベスター、ルリ・カネミツを栞の護衛として借りたい。構わないか?」
「全ては貴方様の御心のままに。ルリ、勅命だ。一命を賭して成し遂げろ」
俺に一礼したシルベスターが、視線をルリ・カネミツに向ける。
ルリ・カネミツは、俺に向けて深々と一礼した。
そして、言う。
「はっ。栞様、こっちに来てください」
「お、お兄様……」
なおもついて来ようとする栞の腕を引き、ルリが下がった。日本刀を地面へと刺し、先ほども見た結界を発現させたのを確認してから、シルベスターとケネシーへ順に視線を向ける。
「悪いが、付き合ってくれ」
「御意」
「どこまでもお供致します」
何となく、ケネシーの受け答えに重みを感じたが、気にしないことにした。本当なら、本調子ではないシルベスターにも残ってもらうべきだったのだろうが、残念ながら今の俺はそのシルベスターより足手纏いなのだ。戦力は少しでも欲しい。
黒ずみ、一層闇夜へと溶け込みそうになっている孤児院へと足を向けた。正面からでは無く、裏口から。こちらからも消防隊が突入していたのか、もともと蹴破られていたおかげで潜入自体は簡単なものだった。
シルベスターとケネシーが、小型の懐中電灯を持ち込んでいたので助かった。こういったケースも予想していたのかもしれない。こういうところは、流石場数を踏んだギルドランクSとしか言いようが無い。俺は携帯電話を光源として進むことにした。
静まり返った廊下を歩く。
目に留まる監視カメラの類は、片っ端からケネシーの刺突で破壊されていた。
電源が落ちていることから、もはや生きてはいないだろうが念のためだ。
進む。
前へ、前へと。
酷い匂いだった。
差し出された綺麗なハンカチは受け取らず、自前のハンカチで鼻と口を覆って進む。消火されてそれなりに時間が経っているとはいえ、少し甘く見ていたようだ。割れた窓から生温かい風が吹き込んではいるものの、一向に換気はできていないように思える。
いや、違うか。
臭いの発生源を処理し切れていないからだ。
所々に見受けられる黒ずんだシミは、決して焼け焦げた跡ではない。名前も知らない誰かが、もがき苦しんだ証だ。死んだのか、それとも生きて救護されたのか。できれば後者であって欲しいと思う。理不尽な火の手に遮られ、想像を絶するほどの苦痛を強いられたのだろう。床にも、壁にも、窓にも、果ては天井にも。至る所にその痕跡はあった。
ふと、いつかの地獄のような光景が脳裏にフラッシュバックした。
名も知らない誰かの、蹲った姿の焼死体。
《……マスター、大丈夫?》
ああ、大丈夫だよ。
そんな気持ちを込めて、ウリウムを一撫でした。
足を止めることはない。
このやるせない気持ちは、偽善というものなのだろうか。俺はあくまでも自己中心的な人間だ。自分の感情を、この世界の全ての人間に向けることなんてできやしない。かわいそう、とは思う。こんな理不尽な目に合わせた存在へ、怒りも感じることはある。しかし一方で、巻き込まれたのが自分に近しい人では無くて良かった、と思ってしまう自分もいる。
魔法世界で味わった経験は、良くも悪くも俺を変えた。
どうしようもないことが世の中にはたくさんあると知った。
自分に近しい存在が死ぬことが、どれほど恐ろしく辛いものなのかを知った。
代わりに、自分とは関係の無い他人の命に対する感情が、鈍化した。
以前の俺なら、この現場を見てどう感じたかな。
何を思ったのかな。
思考を巡らせる余裕すら無かったかもしれない。
あの時が、そうだったから。
「……何もありませんね」
いくつめかの教室を確認した後、シルベスターが言う。
「T・メイカー様は、エヴァンス様よりこの孤児院について、何か伺っていないのでしょうか」
ケネシーからの問いに、首を横に振った。
「孤児院の一件について、俺はリナリーから何も聞いていない」
そう。
俺は何も聞いていない。
栞も具体的なことは何も聞いていないと言っていた。
師匠はいったい何をさせたかったんだ。闇雲に探したところで、何かが見つかるはずもない。アマチカミアキの死に関連した調査だとするなら尚更だ。死んだとは言え、相手は敵のボスだ。そんな男の知られたくない秘密など、易々と見つかるはずがないだろう。まあ、今回の放火が『ユグドラシル』によるものだったとするならば、その知られたくない何かがここにあった可能性は高くなってしまうのだが。
とはいえ、そうなるとその秘密とやらは既に抹消されている可能性が高い、というところまでがこの見解とワンセットだ。火だけ放って「はい、終わり」では、隠蔽手段として雑過ぎる。
「この階は、ここで最後ですね。教員室……、でしょうか」
部屋の上に掲げられたプレートは、半分が溶けて半分が焼け焦げていた。辛うじて読めるところを見れば、そう読めなくも無い。ケネシーが先行し、探知魔法を発現する。ケネシーはシルベスターと目配せし無言で頷き合った後、ゆっくりとその扉を開いた。その身を室内へと滑り込ませる。やや間が合って、戻って来たケネシーが廊下へと顔を覗かせた。
「問題ありません」
シルベスターの先導に従い、俺も入室する。
異変は、ここで起こった。
腕に巻かれた俺のMC、ウリウムが突然俺の魔力を吸い取ったのだ。吸い取られた魔力量はほんの僅かなもの。枯渇状態となっている今でも、その程度なら問題無いと言い切れる量。しかし、問題なのはそこではない。
《ちょ、ちょっと、あたしじゃないわよ! なにこれ、魔法が勝手に!》
それが、ウリウムの意図して起こしたものではなかったということ。
異変は続く。
俺は学ランを脱ぎ捨て、ワイシャツの袖を捲り上げた。
ウリウムが、淡い光を放っていた。
何だ、これは。
「メイカー様! MCの暴走ならば、一度外して――」
シルベスターが口を挟んできた。
そして、その口上を言い切る前に最後の変化があった。
映像が映し出される。
青白い光を放つホログラムのようだった。
映し出されたのは、1人の男。
白いワイシャツにジーパン姿の男。
外見上は20代、黒髪を肩まで伸ばした男。
その男は言う。
『そのMCを持ち、よくこんな静岡の山奥まで訪ねて来たね』
涼やかな声で。
柔和な笑みを浮かべながら。
全てを見透かしていそうな瞳をこちらに向けて。
「こ、こいつ……」
俺を守ろうとしてか、前へと身を躍らせるシルベスターとケネシーを押しのける。俺が動いても、その映像はブレることなくそこへ映され続けていた。見れば、魔法の発生源は俺のMCのようだが、映像の発信源はMCではない。この部屋の、とある一点。使い古され、今では火の手によってぼろぼろとなっている書類棚の奥、そちらの方角から光が放たれている。
俺の知っている声で。
俺の知っている笑みで。
俺の知っている瞳で。
その男は、言う。
『俺の名前はアマチカミアキ。君が今持つMCの製作者の1人だ』
次回の更新予定日は、9月16日(水)もしくは9月23日(水)です。