第0話 ■■■
4月2日追記
公開日に注意
★
『■■■■■■』
定型文の挨拶など無い、その単刀直入な物言い。
■■■■■聞いてきたその言葉に、未だ苦笑が漏れるかと今井修は己の反応に1人驚いた。
『……、聞いている?』
「ええ、聞いていますよ。■■■■■■■■■■」
「Sound Only」と表示された券面に向かって修は答える。
そして、続ける。
「■■■■■■■■■■■、■■■■■■■■■■■■■■」
■■■なら「■■■■■■■■■」と答えていた。
それを■■■■に置き換えて。
沈黙。
クリアカードから応答が無い。
■■■■から返答が来ない。
クリアカードの券面には、未だに「Sound Only」の文字。
つまり、この沈黙は回線が切れたことによって生じたものではない。
気付くか、否か。
■■■■■■■■■■に■■■■■は無い。
■■■■、■■■■。
■■■■■■■■■■■■■■■■■から■■を判別することは不可能。
しかし。
この沈黙は少なくとも修の言葉に違和感を覚えたということ。
果たして。
■■■■■■■■■■は今井修のメッセージに気付けるか。
『……なるほど』
決して短くはない沈黙の後。
■■■■は言う。
『気が変わったわ。■■■■■■は止める』
「そうですか」
自らの心情を悟られぬよう、修は平静を装って返答する。
『それじゃあ、また。■■の■■にもよろしく』
「はい、伝えます」
通話が切れた。
★
■■■■■■■■■■■■■■■■■をぼんやりと眺めていたリナリーは、自らに向けられたままの視線で我に返り、そちらへと目をやった。
「予定通り、貴方には■■■■■■■■へ向かってもらう」
ヴェロニカ・アルヴェーンは、膝の上に置いていたクロッキー帳を開き、そこへ文字を書き込んでいく。
『リナリーは?』
「1つ野暮用が無くなったから……、そうねぇ。■■から連絡が来ればそっちの作戦に投入してもいいんだけど。下手に動かして運頼みにするより、■■で■■■■■■が楽だとは思うし。けれど『■■■■■■』の■■を掻い潜る危険を冒してまで■■■を使うべきかは悩むのよねぇ……」
頬杖をつきながらリナリーはため息を吐いた。
『私1人で十分』
「本来ならそれで良かったと思うわ。でも、貴方はどこで顔が割れているのか分からないのよ。私の命令を無視して■■■■■■の前で身分を明かすから」
その言葉に、むっとした表情を見せたヴェロニカは更に文字を書き連ねる。
『私は■■を助けたかっただけ』
「むしろ、あの時は■■■■■■■■に拘束されていた方が安全だったけどね。貴方が介入したせいで中途半端な■■■に身を投じた挙句、■■■■に追い詰められたんでしょう」
『結果論』
「でも事実でしょう?」
クロッキー帳越しにヴェロニカがリナリーを睨みつけた。それが反論の尽きた合図だと受け取ったリナリーは、ゆっくりと腰を上げる。
「行きましょうか。途中までは送ってあげるわ。後は■■■からの合図を待って」
その声に従いヴェロニカも席を立った。
無意識の行動か。
■■の■に手をやるヴェロニカへ、リナリーは微笑みながら告げる。
「■も似合っていると思うわよ?」
本日中、どこかのタイミングで後2回更新します。