第10話 他人事
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「現場は、大変な騒ぎになっております!!」
ゴーサインが出るなり、リポーターは手にした資料に目を通す仕草も見せずに叫んだ。
「ここは東京新宿区!! この国の魔法社会の中枢機関!! 日本魔法協議会前です!!」
協議会前と表現したが、本当に目の前の場所を確保できたわけではない。協議会や実験棟がある広場は愚か、正面ゲートの前ですらない。大通りを挟んだ歩道からのリポートだった。
そこが近付ける限界で、その目と鼻の先に魔法警察の面々が壁となって立ち塞がる。正面ゲート前の大通りすらも封鎖されていた。何台ものパトカーが壁となるように停車され、拳銃やMCを装備した警察らが幾人も配置されている。
「この近くの通りで魔法を使用した乱闘騒ぎがあったのも先ほどのことで!! 現在関連性についても調査中とのことですが――っ! わっ!?」
一際大きな炸裂音と振動に、リポーターが肩を震わせた。押し合うようにして現場中継をしている他の局のリポーターたちも同じような動作をしている。
「み、見えますでしょうか! 協議会の屋上でまたしても炎のような何かが!! あぁ! また噴き上がりました!!」
真っ赤な夕陽を背景色としつつも、その鮮やかなまでの紅蓮はカメラへと鮮明に映し出される。
「魔法を用いた攻撃では破壊は不可能と言われてきた魔法開発実験棟も、謎の攻撃を受けて半壊状態となっている模様!! 現在は負傷者の確認を急いでいるとのことですが――」
リポーターの口上を遮るようにして、警官が「下がってください! 下がって!」と吠えている。本来ならば、この場所からも遠退けたいのだ。魔法の余波がどこまで広がるのか不明であるのはもちろん、この国で魔法に携わる人間としては、これ以上の撮影はやめてほしいという思いもある。
まさか、中枢機関たるこの場所が襲われようとは。
そして、制圧に手を拱いていることをこれ以上広められたくはないのだ。
魔法技術が世界トップクラスであったとしても、結局は平和ボケしている国だ、と世界から捉えられかねない。
もっとも、こうなってしまった以上、もはや遅過ぎるのだが。
事態の中心にいない人間は呑気なものだ。いつ、誰が死ぬかもしれないこの場所であっても、好奇心に負けて高みの見物をする輩も多い。「なになに、襲われたの?」「こわーい」「だらしねーな」といった無責任な野次馬の声も上がる。
「本日12月23日は! この国の魔法社会における最高権力者たちが集う会議『権議会』が開催されており! それが狙われたのではという憶測も飛び交っておりますが、真偽は不明です!! ですが、権力者たちがあの協議会に集まっているのは事実であり、安否も気になるところです!!」
警官の制止を一身に浴びながらもリポーターは叫ぶ。隣の局では「権力者たちの安否」よりも「実力者たちの対応不足」について焦点を当てて毒舌を展開していた。警官と小競り合いに発展しそうな場所もある。
そんな混乱した状況を、近接する建物の陰から眺めている1組の男女がいた。
「本当にこの国の人達は危機管理能力って奴が無いわよね。RankSどころか、RankBの魔法一発受けるだけで大事故じゃない?」
「確かにあの混乱の中心に打ち込まれたら、どれだけの者が対処できるのかについては興味があるな」
止められずに炸裂するであろうことを確信しているかのような口調でジェームズは言う。
「この国の民族は、憲法で守られていると勘違いしている節があるように俺は思うよ。あの条文はあくまで自発的な行動は起こさないというものだけだ。攻めてくる相手に強制できるものではないのにな」
続くジェームズの言葉に、アリサは視線を目の前に広がる混乱にではなく、協議会の方向に向けたまま言う。
「あの条文、私は好きだけど」
「それが世界共通の条文となれば、な。そうでなければただの理想論だとは思わないか? 現に、現職の総理大臣は色々と面白い要素を解釈に組み込もうとしているようだが」
その「面白い解釈」という表現に、アリサは顔をしかめた。
「不謹慎よ」
「そうかい? この国が明日も我が国の同盟国であるとは限らないんだ。想定し得る様々なケースを頭に入れておくことは間違っていないと思うがね。何より、俺には根本的な疑問があるのだが……、魔法を強化していくことは自衛権に含まれるのか?」
その疑問に、アリサが答えられるはずもない。そして答えが得られるとも思っていなかったのだろう。ジェームズは続けて口にする。
「そもそもそこが曖昧なんだ、俺にとっては。魔法学校で生徒に魔法を教えるということは、強力な兵士を生み出しているのと同義だ。爆弾を溜め込んでいるのと何が違うんだ? 魔法使いだって国外へ旅行することは可能だ。そいつが爆弾代わりでないと誰が証明できる? 手練れの魔法使いが街中で大魔法を1つ発現させるだけで、どれだけの被害が出ると思っている」
「あまり魔法使いの立場を悪く言うものではないわよ」
「その結果がこれだよ」
アリサからの指摘を無視し、ジェームズは手のひらを実験棟へと向けた。
「爆弾1つを炸裂させるのと何が違う? 同じように施設は壊れ、人は死ぬというのに。手を拱いてはいるようだが、『ユグドラシル』側の人間は誰1人としてこの施設から出てきていない。立派なものだよ、この国の戦力も。称賛しよう。この国の戦力を深層心理で信頼しているからこそ、この場にあのような人間たちが集まっているのだとしたら、まあ皮肉なことだがね。だが、教えてくれ。その力が自衛のためのものだけだと誰が言い切れる」
「少なくとも、『ユグドラシル』が施設から逃げ出せないことがアナタの称賛の条件なら、この国の戦力は当てはまらなかったようね」
「……何?」
ジェームズが視線をアリサから実験棟の方角へ向けたのと、多数の悲鳴が上がったのはほぼ同時だった。警官によって封鎖されていた大通りに、人影が降り立つ。深い藍色のローブを身に纏ったそれは、警官の制止を振り切って跳躍し、逃走を始めた。応戦しようとした魔法警察が吹き飛ばされ、現場はパニックになりつつある。
その現場を跳躍1つで飛び越えて、『ユグドラシル』を追跡する男女が1組。
「追跡している人物に心当たりは?」
「確認と言う意味での質問よね? 『七属星』の……、カザミとマシロだと思うわ」
「面倒だな」
逃走した『ユグドラシル』がうまく振り切ってくれると処理しやすいのだが。
そんな自己中心的な呟きを漏らすジェームズに、アリサは苦笑しながらも頷いた。
★
天上天下が空けた風穴の終着点。
実験棟地下5階に着地した縁は、その眼前に広がる光景を見て、己が目を疑った。
「……、……鈴音?」
非常電源のみが妖しく光る空間。
その僅かな明かりを反射する、どす黒い血液の海。
その中心に沈む1人の女性。
「お前は……、何をっ」
何をしているんだ、と。
怒りに身を任せて怒鳴り散らしたところで現状は変わらない。
縁は倒れ伏す鈴音を抱き起し、水属性の治癒魔法を発現する。何度も、何度も。
縁には分かっていた。この現状を作り出したのが誰なのかは。
ぐしゃぐしゃになった扉の先、業務用エレベーターの機体に山のように積まれた死体も。
周囲の柱や側壁に一直線に走る斬撃の跡も。
細切れに砕かれた施設の一部も。
それら全てが、常人には到底不可能と思われるその光景が、この現状を引き起こした人物が誰なのかを告げていた。多様な破壊痕はこの現状を引き起こした人間が複数いると錯覚させるためだったのかもしれないが、その張本人と既に鉢合わせしている縁にとっては無駄な小細工だった。
ここにはいない人物に悪態を吐きながらも、縁は治癒魔法を発現する。
そして、足音を聞いた。
縁は鈴音を抱きかかえたまま、ゆっくりとそちらに視線を向ける。
その先にいたのは、『五光』が一角である岩舟龍朗と、その第一護衛である藤宮誠だった。
最悪の展開としか言いようがない。
縁たちはこの実験棟へ許可なく侵入している。国家機密に指定されるような場所だ。この場で『処理』されても国は問題視しないだろう。いや、むしろ処理しない方が問題だ。しかも、縁が背にしている業務用エレベーター内には、この実験棟で働いていたと思われる者たちの死体が大量にある。実験棟のエントランスや外の広場にも殺戮の後。岩舟龍朗らが『ユグドラシル』側と遭遇していない場合、これら全ての責任を擦り付けられる可能性すらある。
(……このタイミングでこれは無いだろう。よりにもよって岩舟龍朗か)
それは現『五光』において、もっとも相手にしたくないと縁が考える男だった。
何を口にするべきか。
最悪、第一声で殺害命令が下されるかもしれないのだ。
縁の思考を余所に、岩舟龍朗はぐるりと周囲を見渡した。
側壁や、柱に走る亀裂や粉々に砕かれた跡。
業務用エレベーターの扉の残骸。
機体の中に山のように積まれた死体の数々。
そして、血だらけになった少女を抱える御堂縁の姿。
傍に控える藤宮誠が、音も無く一歩を踏み出そうとして――――。
「誠、お前はいつから独断で行動する権限を得たんだ?」
冷徹な龍朗の言葉に、藤宮の身体が硬直する。「下がれ」という言葉に従い、藤宮は深く一礼した後に龍朗に前を譲った。
「さて、御堂縁。『絶縁体』を破壊できる者についての詳細を、俺は受け取っていなかったと記憶しているが」
「……は?」
呆けた声を上げる縁。想定とは全く違う質問が飛んできたのだから、ある意味当然の反応か。しかし、そんな反応を見せる縁に、龍朗は凍てついた視線を向ける。
「同じことを二度口にするのは嫌いなんだが……、もう一度言わねばならないか?」
「あ……、いや。それはこちらも把握していませんでした」
「そうだろうな。そうでなければ、この場で蔵屋敷鈴音は伏してはいまい」
龍朗の返答は、質問と言うよりは確認作業のようだった。
「これをした人物に心当たりは?」
「天上天下と言えば、『五光』は理解できますか?」
「なるほど。天地神明の側近か」
通じたことに、縁は端正な眉を僅かに動かす。
(……鏡花水月、鑑華美月か。思ってた以上に口が軽く、情報も持っていたか)
縁の感情の揺らめきを、龍朗はどれだけ読み取ることができたのか。縁自身にそれを知る術はない。
「天上天下と言ったな。側近は3人いると聞かされている。しかし、お前は把握していなかったと答えた。それでも特定できたということは、実現可能な武闘派は1人のみということか?」
「いえ、実際に遭遇しました」
ここで初めて、龍朗は縁に対して明確な揺らぎを見せた。
「……どこで」
「実験棟の最上階」
縁は天上に空いた風穴を指さす。
「天上天下が空けたものです。実験棟を一直線に貫通しています」
龍朗の視線は縁に固定されたままだった。
「そいつは今、どこにいる」
「不明です。奴は実験棟の側壁を破壊し、最上階から外へと逃走しました」
舌打ち1つ。龍朗は縁から視線を外すことなく藤宮の名を呼ぶ。
「外へ出て花園か姫百合に連絡しろ。天上天下をこの国から出すな」
「しかし」
誠の言葉はそれ以上続かなかった。
「誠、あまり俺を苛立たせるな」
龍朗から立ち昇る魔力に、ほんの僅かな怒気が混ざる。
「貴様、まさかその程度の実力で俺の護衛が務まると考えてはいないだろう?」
「……直ちに」
藤宮が床を蹴った。その姿が見えなくなったところで、縁が苦笑する。
「第一護衛に掛ける言葉ではないのでは?」
「能力を基準に選定していたのなら、あいつは選ばない」
「厳しいですね」
「軽口を叩ける立場にいると思っているのか?」
龍朗からの警告に、縁は肩を竦めた。
「こちらとしては、『ユグドラシル』側の関与を認めているのなら、見逃してもらえるとありがたいのですが」
「もちろん構わない。浅草を連れてどこへなりとも失せろ」
まさか肯定されるとは思わなかった縁は目を丸くする。そんな感情を悟ったのだろう。龍朗が眉間に皺を寄せた。
「足手まといは不要だ、と言ったつもりだが?」
「俺が計画に加担した可能性は考慮しないので?」
龍朗が鼻を鳴らす。
「ふざけた質問だな、御堂縁。『ユグドラシル』の元一員であり、内部の情報を滅多に提供してこないお前を、なぜ俺が泳がせてやっているか自覚していないのか?」
縁からの返答は期待していない。龍朗は続けて答えを口にする。
「お前が『ユグドラシル』を害する存在であると考えているからだ。利用価値が無くなる時が、お前の死ぬ時であると自覚しておけ。分かったらさっさと失せろ」
★
天上天下の振り下ろした刃ではなく、それを握る左腕を蹴り飛ばす。凶刃は剛の肉体に触れる角度から僅かに逸れた。火属性の全身強化魔法『業火の型』を纏った剛の左足が天上天下の脇腹を抉る。
「ぐっ……」
呻き声。
腹部と右腕から鮮血が漏れる。二手、三手と続く追撃を躱し、天上天下が後退した。
「それだけの傷を受けてなお持ち堪えるとはな」
荒い息を吐く天上天下を見据え、剛はそう評価する。天上天下は無言で具現化した刀を握り直した。相対する男からの変わらぬ闘志に、剛が僅かに嘆息する。
そして。
「――――『炎化』」
これまでとは比較にならないほどの炎が、剛の全身から噴き出した。
そう、RankAに位置する高等魔法ですら比較できないほどの。
それはつまり。
「……火属性の『属性同調』か。それも直接詠唱での発現。日本の最大戦力とやらは伊達では無いな」
口元から垂れる血を左肩で拭いながら天上天下は言う。剛はその反応に眉を潜めた。
「まだ余裕そうだな?」
「まさか。冗談だろう? 本来こんなことをするのは趣味じゃないんだ。しかし、背に腹は代えられないということだな」
何の話だ、と剛が問う前に天上天下が動いた。その挙動に要した時間はほんの数瞬。左手に握られた刀を薙ぐ。剛にでは無い。
「選択肢は2つだ。好きな方を選べ、花園剛。『羅生門“平”』」
隣接する実験棟に向かって。
「何っ!?」
天上天下の振り抜いた刀身の長さは、100mを優に超えていた。
実験棟が三分の二程度を残してそこから先がスッパリと斬れる。その恐るべき光景を実現させた天上天下は、暗い笑みを浮かべて言う。
「ぼんやりしていて良いのか? あれがそのまま落下したら大惨事だぞ」
「糞っ!!」
剛の身体が実態を失くした。
天上天下の脇をすり抜け、一目散に傾き始めた実験棟へと跳躍する。
その過程で。
「――――がっっっっ!?」
天上天下の腹部に衝撃。紅蓮の炎の塊が天上天下に叩き込まれた。その衝撃に堪えきれなかった天上天下が、協議会の屋上から吹き飛ばされる。火達磨になりながらも天上天下は笑う。
(……流石は花園剛といったところか。人命を最優先にしつつも、追撃の一手をちゃっかり放ってくるとはな。だが、まだこの程度では――、むっ!?)
腹に叩き込まれた炎の塊が、天上天下の身体を這うようにして展開される。それは宙に吹き飛ばされた天上天下の全身を瞬く間に包み込んだ。
RankBの捕縛魔法を上回る高等技術。
RankAの結界魔法『業火の檻』。
とどめではない。
確実に捕らえる為の一手だった。
これが並みの魔法使いならば、勝敗は決していたであろう。
しかし。
誤算があったとすれば。
「残念だったな、花園剛」
声。
溢れ出る鮮血。ふらつく足。それでも天上天下は気持ち良さそうに笑う。
結界魔法は、一瞬で両断されて霧散していた。
(良い。この国も捨てたものでは無い。直接詠唱による属性同調の発現に、無詠唱で結界魔法とは。これが実力の底ではあるまい。確かに、あのまま続けていたら俺は討たれていたかもしれん。これまで余波が周囲に及ばぬよう上手く誘導されていたのだから)
浮遊魔法を発現して落下を防いだ天上天下は、眼下に広がる光景を見てその顔に浮かぶ笑みを強める。倒れる実験棟の下から膨大なまでの炎が噴き出し、その速度を和らげていた。実験棟は『絶縁体』仕様。炎はすぐに吸収されていくが、それを上回る速度で新たな炎が発現されている。
(威力を一点に集中させれば、奴も『絶縁体』を破壊できるだろう。む?)
剛が発現する膨大な炎を更に覆うようにして、氷の波がうねるように折れた実験棟を包み込む。白銀の大輪が咲き誇った直後、それはガラスが割れた時のような轟音を鳴らして砕け散った。
しかし、それで発現者の目的は達成される。
落ちるまでに十分な猶予を与えられた折れた実験棟は、誰も巻き込むことなく地面に落下した。
その光景を最後まで確認することなく宙を蹴っていた天上天下は、人目を避けるコースを選択しながら呟く。
「……氷の女王か。噂に違わぬ良い魔法だ」
天上天下が命じられていた仕事は別にある。
そして、その場所は協議会ではない。
天上天下は早々に姿を晦ませた。
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「間城殿」
並走する間城龍輝の名を風見刹那が呼ぶ。それに頷くことで答えた間城が、まず遅延術式を解放した。
「『遅延術式解放』、『浄化の乱障壁』」
街中の雑踏に紛れ込むことで追っ手から逃げ切ろうとする『ユグドラシル』に向かって、障壁魔法を放つ。
限りなくRankAに近い光属性の障壁魔法、RankBの『浄化の乱障壁』。
その特徴は、指定した空間内なら、魔法の効果・術者の魔力が続く限り、何度でも何枚でも障壁を展開できるというもの。
「――っ!?」
突如正面に展開された障壁魔法によって、『ユグドラシル』の足が僅かに鈍る。障壁魔法は周囲に危害を加えることはない。雑踏の中で足止めとして放つには最適であると言えた。そして、間城がこの魔法を選択した理由がここから証明される。
僅かとはいえ足が鈍ればそれで十分。『ユグドラシル』の周囲に瞬く間に障壁が次々と展開されていく。
小さな舌打ちが1つ。
障壁を蹴り上げ、障壁を飛び越えようとした『ユグドラシル』だったが、その周囲に更に障壁魔法が展開していく。まるで『ユグドラシル』を閉じ込める箱のような形で展開された障壁は、全部で5面。立方体状に展開された中で、唯一開けた面の先にいるのは。
「『遅延術式解放』、『疾風の砲弾』」
風見刹那。
風属性の魔法球の中でも上位に位置するRankAの極悪な砲弾が、『ユグドラシル』を閉じ込める箱へと吸い込まれていく。着弾の寸前に新たな障壁魔法を展開し、周囲へと被害が拡散しないようにする措置も忘れない。
日本七大名家『七属性』。
その光の席に坐す間城龍輝と、風の席に坐す風見刹那。
雑踏から悲鳴が上がる中、2人は周囲へ一切の被害を出すことなく、交差点のど真ん中でRankAの攻撃魔法を炸裂させた。
次回の更新予定日は、7月8日(金)です。
次回は2話同時更新です。
それで7章はおしまいです。