表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生チート勇者様、私に惚れているらしく、他の何にも興味がないらしい  作者: よつ丸トナカイ
【第4章】ちょっとだけ、偉くなりました!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/68

第58話 国王陛下への謁見

 国王に謁見するため、宮殿にやってきた。

 僕とリサは目の前に広がる宮殿の煌びやかさに目を奪われている。


 僕は思わずつぶやく。

「マーズフォレトのお屋敷も豪華だけども、これはそれ以上に威厳があるね」


 リサは完全に乙女の目をして夢の世界に入っている。

「すごい……。まるで物語に登場するお城みたいです。」



 目を奪われていると、出迎えの者が現れた。

 案内に従い庭園を進むと黄金に輝く宮殿建物の入り口に辿り着いた。


「あぁー、この玄関ね、先代の国王までは質素で威厳のあるデザインなんだけど、

 今の国王になってから黄金や彫刻とかで豪華に造り変えちゃったんだよねー!」


 僕はその言葉を発した人物の方へ振り向いた。

「なんで、エルミアさんがここにいるの?」

「ウチもお呼ばれしちゃってるんですぅ!マブの青の勇者様が謁見するって聞いたので!」


 青の勇者は笑顔で答えた。

「別に僕は好き好んでここに来たんじゃないけどね。」


 エルミアの表情がパッと明るくなる。

「あっ、それわかるぅー! ウチも同じだし! 青の勇者様が来られなければ、こんな所に来ないし!」



 二人の会話を聞いていたら、僕の顔が青くなり『青の勇者』となってしまつた。

 マジでこいつらどうにかしないと、本当に僕たち反逆罪で捕まるぞ!


 青の勇者とエルミアは毒舌が酷い。

 リサは乙女の瞳で豪華絢爛な宮殿に心持っていかれている。

 マジソンは……、何かボーっとしている。

 この場で一番まともなのは僕しかいなくなっている。

 しっかりしなければ、もしもの為に備えて瞬間移動の魔法の申請書だけ今のうち用意しておこうかな。



 目の前の黄金の扉が開き中から一人の高齢貴族が現れた。

「青の勇者殿、国王殿下の前ではその悪口止めてくださいよ。いつもながらビクビクしているんですから」



 おい、いつもこんな感じなのかよ!

 少しは自重しろよ!


 その高齢貴族が僕たちの方へ振り向いた。

「他の方々はお初にお目にかかります。私はこの王国で宰相を務める、エジンコード公爵と申すものです。」


「どうも、この度はお招きいただきありがとうございます。」

 僕はこの物腰が低い宰相に丁寧に挨拶をし、そして安心感を持った。


(やっと、まともな人が現れた!)



「さぁ、控室へ案内いたします。どうぞ!」




 中の廊下を進むと高そうな美術品が至る所に飾ってある。


「この壺、高そうだね」

 と言いながらマジソンは壺に触れようとした。


 青の勇者が答える。

「その壺、3,500万マネーしますよ」


 マジソンはその金額に驚き手を引いた。

「誤って壊してしまったら一瞬で10年分の収入がなくなるところだった。」


 マジソンは僕の背中に隠れるようにして、廊下の中央だけを歩き始めた。



 案内された控室に僕たちは通された。

 リサは室内にある豪華な調度品を眺め歩き回り、マジソンはそれらの調度品の価格を青の勇者に尋ねて回っていた。


 エルフのエルミアは自分の爪を手入れしている。

 このエルフ、本当に日本のギャルだね。

 きっと転生先が日本ならば、彼女はその日のうちに100人位友達作るんじゃないかな?




 それから一時間経つ。

 暇だ。青の勇者もぼんやりと座っている。

「ねぇ、こんなに謁見て待たされるものなの?」

「はい、いつもこんな感じです。本当に謁見は時間の無駄ですよ」


 青の勇者君も、大変なんだな。




 リサとエルミアは打ち解けたようで、ファッションについて楽しく語り合っている。


「あの二人見て。あんなに仲良くなってくれたなら、この待ち時間も無駄ではないね」

 青の勇者へ何気なく言うと、彼の表情は一瞬驚き、その後苦悩へと変わる。


「師匠。私は未熟でした。この待ち時間をそのような視点で捉える事など考えもしなかったです。」


 僕は驚いた。

 何、いつも僕から何かを学んでいるけど、同じ事今まで何度も合ったしょう!

 彼は、素直と言うか……。




 それから、しばらく時間が過ぎると、扉が大きく開いた。

 中から先程の宰相が現れる。



「大変お待たせいたしました。謁見の間へとお入りください」


 そう言われ、僕たちは立ち上がる。

 青の勇者とリサが先に謁見の間に入り、続いて僕とマジソンが入いろうとした。

 だが、入り口の両脇に立っていた守衛兵が前を経ち塞ぎ槍が僕たちを止めた。


「ここから先には入れません。謁見を許されているのはお二人だけです」

 屈強な守衛兵そう言った瞬間、一筋の青い風が間に流れた。



「師匠に手を出すな。その槍を下ろせ!」


 いつの間にか青の勇者が目の前にいる。しかも敵を睨みつける様な鋭い視線と気配。

 屈強な守護兵はその覇気に恐れ震え、槍を引いて扉の脇へ退いた。


 謁見室内に集まっていた他の貴族もその様子を目に、ざわめき始めた。

 リサは心配そうに見つめている。

 マジソンは謁見室内を睨みつけている。

 エルミアは後から好奇心の目で眺めている。

 そして奥の王座には国王が頬杖を突き、無関心に、ただ退屈そうに座っている。



 僕は青の勇者に言葉をかけた。

「確かに招待状は二人だけだから。僕たちは控室で待っているよ。」


 青の勇者は何か言いたそうにしていたが、理解してくれたようだ。

 いつもの表情に戻り、謁見室内へと進んでいった。

 そして謁見室への扉が閉められた。


 僕たちは、謁見が終わるまでまたソファーに座って待つことにした。

 ソファーに腰を掛け、天井を見上げ深く息を吐いた。


(ここは色々と大変だな。転生した場所が田舎の街でよかったよ)


 と思った瞬間、扉が開いた。

 青の勇者とリサが近づいてきた。



「師匠、謁見終わりました。帰りましょう!」



 えっ、謁見ってそんなに短いの!?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ