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異世界転生チート勇者様、私に惚れているらしく、他の何にも興味がないらしい  作者: よつ丸トナカイ
【第4章】ちょっとだけ、偉くなりました!

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第57話 視線の先には

 僕は、青の勇者に言われた方へ視線を向けた。

 そこにいたのは……、女性!?

 フードを被っている女性が僕たちをガッツリ見ている。


 はいはい、終了、終了。

 どうせ青の勇者君に見惚れている女性でしょう。

 なんか、緊張して損したよ。


 僕は青の勇者の方へ振りむくと、彼はまだ緊張の表情と保ったままだ。

 そりゃストーカーに見つめられたら怖いよね。

 悪いけど、その怖さ僕にはわからないね。

 イケメンで生まれてきたことを憎みな!



「僕は、向こうの露店で飲み物買ってくるよ。緊張して喉乾いちゃった」

 そう言い残し、彼らを待たせたまま露天へと向かった。


(王都でも彼は人気あるんだな)


 と思いながら青の勇者の方を振り返る。

 彼の表情はまだ硬いままだ。


(あーぁ、彼みたいに美女の視線を浴びる人生はいいな)

 嫉妬にかられながら、ふと先程の女性の方を振り向いた。


 僕の心臓が止まってた。

 脚が地面と同化して動かない。


 彼女は、青の勇者でなく、僕の事を見つめているからだ。

 ガッツリ目が合っている。

 嫌な予感しかない。

 これ、彼が常に感じているストーカーの視線か!



 これは、怖すぎる。言葉も出せない。

 すると彼女が僕の方へ近づいてきた。


 いやいや、怖いんですけど!

 さっき、『美人の視線を集める人生が良い』って言ったけど、あれは冗談、嘘、無し。


 彼女が僕の目の前まで近づいた時、僕との間に青の勇者が割り込んできた。

「おい、この方に何の用だ!」



 青の勇者の表情が鋭い。

 まるで魔王と対峙しているかのような真剣な目付き。

 女性は被っているフードを取った。



「お、お前は!」

 青の勇者は驚いている。

 僕も彼女を見て驚いている。



 スラッとした長身の体型。

 切れ長で翠の宝石の様に輝く瞳。

 金髪で真っすぐに伸びている長い髪。


 何よりも先端が尖った耳。



 僕と青の勇者は思わず同時に声が出た。

「エルフだ!」

「エルミア!」


 僕は青の勇者を見た。

「えっ!? 誰それ、知り合い?」

「はい、以前エルフの集落に立ち寄った時に知り合ったハイエルフです」



 エルフは青の勇者を見て微笑んだ。

「お久しぶりですね青の勇者様」

「久しぶりだね! 以前の気配を変えていたのか? 誰だかわからなかったよ」

「ウフフ! あの時の特訓のおかげで自在に気配や、内面も変える事が出来るようになりました!」

「流石、ハイエルフ。 ところでエルミアはさっきから彼を見ていたようだが」


 エルフは怯えたような表情になり口を開いた。

「はい見ておりました。青の勇者様はこの方とお知り合いなのですか?」

「知り合いというか、私の師匠だ!」


 エルフは驚きの表情に変わった。

「えっ! お師匠様なのですか!? という事は味方ですか?」


 彼は、ゆっくりと頷く。

「もちろん、味方だ。」


 その言葉を聞いたエルフの表情は急に緩みだした。

「よかったです。もう心臓が止まるかと思いましたよ」



 二人の会話を聞いていても全く理解できない僕とリサ。


 恥ずかしそうにエルフは僕たちに向かい一礼した。

「先程は、大変失礼いたしました。私はエルフのエルミアと申します。」


「あっ、はい。どうも。勇者の翔馬です」

「リサです……。」


 エルフは更に話続けた。

「ほら、ハイエルフって長寿じゃないですか!

 だからいつの間にか、色んな魔法を覚えちゃうんですよ!

 相手の存在探知魔法とかもね!」


「そうなんですね」

 僕は平静に返事した。



 エルフは緊張がほぐれたのか、話はまだ続く。

「今回私、この街に遊びに来たんですよ。そしたらなんか大きい存在探知しちゃって、なんかーびっくり、びっくり! しちゃってね」


「しちゃったんですね」



 話は止まらない。

「何かな~と、見ていたら、まぁー! 青の勇者様もいるじゃないですか……」


 エルフはその後も話続けていた。

 僕がイメージするエルフとは何か違う。

 何というかギャルっぽい感じがする。


 彼女が言うには、僕に対して大きな存在を感知してしまい、ひょっとすると魔王の再来かと思った。ところが青の勇者と仲間だったから安心した。びっくり!びっくり!

 という事らしい。



 転生前から憧れていた笑顔のエルフが目の前にいる。

 僕はエルフに以前から聞きたかった質問をしてみた。


「エルフって長寿なんですよね。エルミアさんって何歳何ですか!」


 青の勇者とリサは驚いた表情で僕の方へ飛び出した。

 だが、間に合わない。


 目の前にいた金髪美人で笑顔のエルフの目が鋭く変化し、蛇が獲物を襲うような様子で僕と目が合った瞬間、僕は覚悟した。


「あっ、これ死ぬやつだ」




『パチーン!』




 エルフのビンタが僕の頬で乾いた音を響かせた。


「ちょっと!女性に年齢を聞くなんて失礼じゃないですか! 私、激オコですよ!!」



 どの世界でも女性に年齢を聞いてはいけないと痛感した瞬間だった。



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