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異世界転生チート勇者様、私に惚れているらしく、他の何にも興味がないらしい  作者: よつ丸トナカイ
【第2章】郡領都市 マーズフォレト

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第16話 郡領都市マーズフォレト

「大きな城門だな!」

 僕は思わずつぶやいた。


 エジマーズフォレト村を出て5日。ついに目的地である郡都「マーズフォレト」に到着した。

 初めて見る異世界での大きい街に行き交う人々。この世界に来て初めて体験する賑わいだ。


 リサが教えてくれた。

「私たちのエジマーズフォレト村は『マーズフォレト郡(郡都:マーズフォレト)』に所属しています。同じく途中で立ち寄った『リバーヒル村』も同じですよ!」


 頷きながら説明を聞いている。

「このマーズフォレト郡は更に『フォレト地方領(地方都:フォレト)』に含まれており、

 いくつかの地方領は『ハビルトン王国(王都:ハビルキングシティ)』により統治されてます」


 なるほど、郡都マーズフォレトは転生前の日本で例えるならば、九州地方の中にある県庁所在地の様な感じだろうか。地方の中でのさらに地方の都市。




 王都から離れている小さい地方都市とはいえ、それでもかなり大きい。

 リサも初めて訪れたのだろう、口を開けたまま城壁を眺めていた。



 城門兵が鋭い目つきで僕達を見ている。

「あなたは、勇者翔馬殿ですね。魔法協会、及び勇者協会から連絡を受けております。街に入ってください」


 僕たちが門の中に入ろうとすると、リサと盗賊達は止められていた。

「許可されているのは勇者殿だけです。お二人はあちらで正式な手続きをお願いします」


 早速、離ればなれだ。




 しばらく門の中で石けりをして遊んでいたらリサが近づいてきた。

「あれ、あの三人は?」


 リサが、困り顔で話しかけた。

「そう言えば、彼ら盗賊なんですよね。尋問兵士に捕まってしまったので…。しばらく時間かかりそうです。」

「あいつら、この『勇者』以上に真面目に働いていたから『悪い盗賊』である事忘れてたよ。しばらく時間かかりそうだから先に行きましょう」


 二人は街の中心部へと歩き出した。


 リサはつぶやいた。

「今日中には解放されますかね?」

「どうでしょう」




 冒険者ギルドの建物の前にやってきた。

「勇者様、やっとたどり着きましたね!」

「はい。冒険者登録を済ましギルド依頼を完了させて、さっさと仮免を卒業してきますよ!」



 リサは笑顔を向けた。

「これで、晴れて本物の『勇者様』ですね!」

「僕も忘れていましたが、今までは偽物でしたから! さあ、行きましょう!」




 二人は胸を張り、冒険者ギルドの建物内へ入っていく。


 建物の中は騒然としている。

 さっき通り過ぎた「町の広場」の雰囲気とは違い、殺伐としている。


 見るからに荒くれ物が多い。

 僕が勇者の能力を持っていなかったら、完全にビビってる。

 きっとリサさんも怯えているに違いない!

 とリサを見ると…。

 非常に素敵な笑顔を振りまいていた。度胸があるな。




 リサが僕に尋ねた。

「そう言えば、冒険者ってランクがあるんですよね。最上位のSS級から最下位のG級まで。勇者様のランクはどうなるのでしょうか?」



 考えてもいなかった。

 そもそも、冒険者ギルドに登録しよう思っていなかった。

 仮免が失効されるので「しょうがなく」登録するのであって、バリバリ探索や冒険などをしようとは思ってもいない。

 出来る事なら、『 日々安寧 』で過ごしたい。

 だから、冒険者ランクなんで興味ない…、けどやっぱり上位級がいいよね。



「そうですね、僕は伝説級の勇者ですから、SSSSSS級は軽く超えますよね!」



 リサは微笑ながら答えた。

「何ですか、そのランクは!」



 僕はウインクをしながらリサを残して登録カウンターへと進んでいった。





 数分後、冒険者登録を終えてリサの前に僕は立つ。


「勇者様、登録終ったのですね。冒険者ランクはいかがでしたか?」

 笑顔で僕を見つめた。



 怒りで震えた手をリサに突き出し、持っていた冒険者カードを見せた。



「Gランクですか?! 」

 リサは目を丸くして驚いた。



「どんなに僕のステータスを見せても、『いやー、実績がないのでGですねw』と一蹴された!」

 リサは視線を外してくれた。



 僕はこの世界に来てから色んな事をしたよ!

 例えばね…。確かに何も無い。


 あれだ、魚を捕まえて小麦の栽培をしたよね!

 魚捕まえるってなんだよ、そんなの村の子供達でもやってるよ。

 伝説級の勇者の能力の無駄遣いだな!


 おもわず、「フッ」と笑みがこぼれた。

 一緒に涙もこぼれた。



 事務所を後にした。

 二人で歩いていると、リサが肩を叩いて励ましてくれた。


「勇者様、これからですよ!『伝説級の勇者』の異次元の能力をこの街の人々に見せつけましょう!」



 リサは笑顔で見つめてくれた。

 本当に、リサは人格者だ。僕が落ち込んでいるのを知って励ましてくれる。

 僕もリサの気持ちに応えられるよう、『伝説の勇者』の異次元の能力を多くの人に見せつけてやる。


 そう決心した僕の手には、先程ギルドから受けた依頼書が握りしめられていた。




 ――― ギルド正式依頼書

 依頼内容:アマガエルを10匹確保する事。


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