表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

1. 中学生・名倉紅葉の場合

 中学2年生の名倉紅葉(なくらくれは)は、隣のクラスの田中佑(たなかゆう)に告白された。

「名倉さんが好きです。付き合ってほしい」

紅葉は佑が女友達の好きな人だとわかっていたし、興味はないので

「ごめんなさい。告白は嬉しいけど、田中くんの気持ちには応えられない」

と断ってしまう。

 しかし佑に告白されたという事実が女友達本人の耳に入ったのか、翌日から態度が急変した。

「おはよー!」

紅葉がいつも通り挨拶するも、無視されて避けられてしまう。突然の急変に紅葉が戸惑っていると、他の女子生徒数人が紅葉についてコソコソと噂話をしている。

「名倉さんってさー、友達の好きな人ってわかっててちょっかい出したらしいよ」

「え、まじで? サイテー」

私はちょっかいなんて出していないし、告白も断ったのに。紅葉は悔しさを滲ませる。紅葉が友達の好きな男を奪ったという噂は瞬く間に広まり、次第に周りから友達が離れていった。話し相手もいなくなり、紅葉は孤立していく。

 もう学校には行きたくない。でもこんなことで負けるのは悔しい。紅葉はそう思いながら帰宅していると、「悩める人のための食堂」と書かれた飲食店を見つけた。

「テキトーに何か食べるか」

そうつぶやいて紅葉は店に入る。そこの女性店員から個室に案内され、何か悩みはあるかと聞かれた。

「友達の好きな男の子に告白されて、興味ないから断ったんですけど、それ以来避けられるようになってしまって……。嘘の噂も流されて友達が離れていきました」

紅葉がここ最近の出来事を話すと、女性店員はひと通り話を聞いてくれる。その後女性店員は退出し、ある料理を紅葉に提供した。

 紅葉に提供されたのは、野菜たっぷりのポトフだ。じゃがいも、玉ねぎ、ブロッコリー、にんじんに、ウィンナーも入っている。紅葉はポトフを飲んで、心が温かくなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ