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お金の価値とは  作者: 瀬田川 廡輪
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第四章〜推理

続けて書きました。宜しく御願い申し上げます。

健三は美桜の視線に気づいてその意味を理解したのか、我が意を得たりといった顔で笑顔を作った。

その手には、スマート・フォンが握られ、何かを検索しているような素振りがあった。

「気付いたようだな。」

「はい。二千円札が使われています。しかし、それが何か?その札の使用は違法でもなんでもないですし、それ以外には何も読み取れませんが・・・」

美桜が(まゆ)を寄せると、

「本当にそれだけか?」

と、念を押してきたのだ。

「はあ?はい・・・いえ」

━━他にも何かあるのだろうか? 美桜は考えてみた。

そう。他にも財布の内容物はまだあった。

銀行のATMによる出金の記録だ。

銀行のロゴマークの入った入出金明細の印字された紙片を手に取ってみる。

印字された時刻━━。午前十時。この時間には特に意味はなさそうだが。

先程の書店のレシートの印字時刻と照らし合わせてみた。

━━午前時時十分。

と、財布の落とし主は、銀行で金を卸した直後、十分後に書籍を購入したことになっている。

さらに、遺失物届けの本人申告欄を見れば、紛失した時点で財布に入っていた金額は、¥400とみられる、とある。

記録と時系列を整理すれば、落とし主は、午前十時に銀行の開店と同時に財布の中身なしの状態から2000円を引き出し、その足で書店に入り、¥400の書籍を購したことになる。

━━だからなんだ?

美桜は、健三の顔を見た。今までに判明した事実を報告した。


御読みになって頂きまして、誠に有り難う御座いました。

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