07.勇者たちの独り言 その5
今回、またまた勇者たち視点です。
ゾンビに対して無双した誰かさんのことを、いろいろ言ってます(笑)。
―火村視点―
異世界に来て、初めて迷宮ってやつに潜った。
いや、元は鉱山だったっていうけど、あんだけゾンビが出てきたら、そりゃ迷宮だろうよ。
で、無事に帰りついて、夕飯食って一息ついてるとこなんだけど……
マジ、早見さんって何者なんだ?!
確かに、ステータス見たら『霊能力』って出てたし、霊能者だって本人が言ってたから、それに間違いはねーんだろうけど……
リアルなゾンビをぶっ潰していく霊能者って、あり!?
オレ、霊能者ってお祈りとかなんかで、普通の人には見えない霊とかそういうのを追い払うっていう感じの、ちょっと胡散臭いような人しか、テレビで見たことなかったんだ。
それが、何あの人。
ゾンビを一撃で数十体ぶっ潰すとか、わっけわかんないんすけど。
それも、何メートルも手前から気合とともに腕振るだけで、ゾンビが崩れ落ちてくんだぜ。
そりゃオレも、<火球>でゾンビを焼き払ったけど、オレの場合、全力でぶっ放さないと焼き尽くせない。それも、一撃でいけるのは小鬼ゾンビで2~3体が限度だ。
あの時、オレが戦ってたら、全部焼き尽くす前にMP切れ起こしてひっくり返ってたな。それを、たった3回腕振っただけで終わらせてんだからなあ。
もしかしてオレたち、不死者に対しては化け物になれる人と、一緒に旅してたってわけ?
「火村 吉輝」
異世界の勇者(7Lv)
――――――――
STR(筋力) 198
DEX(敏捷) 165
INT(知力) 90
VIT(体力) 190
MAG(魔力) 146
PER(知覚) 147
――――――――
HP 270
MP 200
――――――――
<火の精霊神の加護>
<神聖魔法>
<武器:斧槍7Lv>
<武器:小剣6Lv>
<火魔法:火矢5Lv>
<火魔法:火球4Lv>
<火魔法:炎の壁1Lv>
<風魔法:風操作4Lv>
<土魔法:土罠4Lv>
<無属性:身体強化4Lv>
<無属性:清浄2Lv>
でも結局、オレたちが不死者と戦わないで済むっってことなんだから、いいことなんだ……よな?
* * * * *
―水谷視点―
自分たちの部屋に戻った今も、自分の目が信じられない。
早見さん、確かに『霊能者』だって自称してたし、ステータスを確認して能力も見てたけど、まさかあんなことが出来るなんて……
もし、早見さんが付いてきていなかったら、私たちどうなってたかわからない。
あのゾンビ、「ゾンビ・インフェクト(作者注:彼女の世界での「バイオ〇ザード」と同様な内容のゲーム名)」と同じ性質だなんて、悪夢だわ。
火村さんの<火球>だって、全部焼き尽くせないはずよね。その前に、間違いなくMPが切れるもの。
そうなったら、私たちの魔法では、ゾンビを焼き尽くすことなんて出来ない。武器で切り合っていたら、いつか傷を受けていたかもしれない。
そう思うと、早見さんのあの力、本当に救世主だったわね。
他の場合はともかく、不死者との戦いでは、あの人はわたしたち以上の戦力になるわ。
まあ、もともと戦闘以外では、私たち以上の力を発揮してたけど。
少なくとも、全くの足手まといじゃないってことだけは、はっきりした。
そして、早見さんの“胸騒ぎ”が、風間さんの“嫌な予感”に匹敵するってこともわかったわね。
『胸騒ぎがする』って言った2回とも、私たちにとって危機的状況になりかけてるところに、早見さんが割り込んでるのだもの。
そう言う意味では、これからも頼りになるかもしれないわね。
「水谷 瑞穂」
異世界の勇者(7Lv)
――――――――
STR(筋力) 150
DEX(敏捷) 190
INT(知力) 188
VIT(体力) 138
MAG(魔力) 200
PER(知覚) 162
――――――――
HP 170
MP 270
――――――――
<水の精霊神の加護>
<神聖魔法>
<水魔法:水の弾丸7Lv>
<水魔法:回復6LV>
<武器:小剣5Lv>
<水魔法:創霧4Lv>
<風魔法:風の刃4Lv>
<土魔法:土の盾4Lv>
<光魔法:光珠2Lv>
<光魔法:閃光1Lv>
<光魔法:<幻術>1Lv>
<無属性:魔力操作4Lv>
<無属性:清浄2Lv>
……そういえば今回、私たちがパワーレベリングを受けたのかしらね。
* * * * *
―土屋視点―
あーびっくりした。
早見さん、不死者に対しては、あんなに強いんだ。
元々、顔面偏差値はすっごく高い人だったけど、さらにかっこよく見えちゃったな。
でも、わたしにとってはやっぱり、風間さんとの絡みが一番しっくりくるんだよね。
あのかっこよさ、ちょっとひねると……色っぽい感じにも出来る気がするんだもん。なんか、またいろいろ妄想がわいてくるなあ。
ま、今回はかっこよさのほうを見ておきましょ。
実際、自分であんなゾンビと戦いたくなかったもん。
途中まで、火村さんが頑張って焼き尽くしてたけど、だいぶお疲れ気味だったもんね。
早見さんがいてくれたから、交代した後はそれこそバッタバッタじゃないけど、ただ後ろで見てるだけですんじゃったもんね。
それで、これからどうするのかな。
そのうちこの町を出るのは確実なんだし、山を越えた向こうに出たら、いよいよ目的地が近くなるわけでしょ。
忙しくなる前に、きっちり書き終えたほうがいいよね。
町にいる間に、ちゃんと書いちゃわなきゃ。
書き終えたら、お披露目もしなきゃね。
やっぱり、読者の感想を聞きたいもんね。
「土屋 藍」
異世界の勇者(7Lv)
――――――――
STR(筋力) 165
DEX(敏捷) 182
INT(知力) 181
VIT(体力) 156
MAG(魔力) 170
PER(知覚) 161
――――――――
HP 191
MP 203
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<土の精霊神の加護>
<神聖魔法>
<武器:短槍7Lv>
<土魔法:石礫5LV>
<武器:短剣6Lv>
<土魔法:土の盾5Lv>
<土魔法:土操作1Lv>
<水魔法:回復4Lv>
<火魔法:炎操作4Lv>
<闇魔法:闇空間1Lv>
<無属性:身体強化4Lv>
<無属性:清浄2Lv>
今日のところはゆっくり休んで、明日からどんどん書かなくちゃ!




