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森の童子  作者: 日向彼方
21/23

激震

【残酷な描写】

殺戮・戦闘の残酷描写あり

 《 カーーーン! 》

凄い音が響く。森を壊す音だ。

『森に向った。気を付けて』と祖母から連絡がきていた。

斧で木を切る音と男達の喧騒が森に響き渡る。

次々と森の木々を切り倒していく音がする。

身体が震える。

森が悲鳴を上げている。

御神木の怒りが伝わってくる。

陽くんが「大丈夫だから」と言い、抱き締めてくれる。

絢美さんは初めから用意していたのか数台のチェーンソーの音も近づいてくる。


まさか御神木にまで手を掛けるとは 思いもしなかった。

数億円の仕事だなどと男達は口にしている。

チェーンソーが御神木にかかった時、激しい雨が降り出した。

まだ薄暗い中、一筋の稲光(いなびかり)が全てを包んだ。

御神木に雷が落ちたのだ。幹が半分に裂けている。

私達は無事だったが、周りに居た男達は感電しているのか皆倒れている。


気付くと私の周りの温泉も神様の部屋も全て消えていた。

雨の中、私達の後ろには崖があるだけだ。


ゆっくりと絢美さんが現れた。

「あなたがこの島に温泉があるなんて言うから、それをあの男は信じたのよ」

母が生前よく話してくれていた“雉も鳴かずば打たれまい”の話を思い出した。

戒めの話だ。全て私のせいだ。

私が秘密をばらした結果がこの災いをもたらしたのだ。

「洋ちゃんのせいじゃない」

彼は悲しむ私を黙って抱き締めてくれた。


「お前のせいで全てが壊れた」

絢美さんの眼は正気を失っていた。

絢美さんがナイフを振りかざす。

もう我を忘れて憎しみを私に向けている。

明叔父さんが絢美さんの前に飛び込み、私達をかばって刺されてしまった。

「お前の家族は息子と兄だけなんだな。俺は家族じゃなかったんだな」

「そうね。あの子が死んだからあなたもいらない」

絢美さんは狂気を含んだ綺麗な顔に笑みを浮かべるともう一度叔父さんを刺した。

「ずっと前この島に来た時もあなたを殺そうと思っていたのよ。予想外の事が起きたけど」

「あ……」

明叔父さんの声が途切れた。


次の標的は私だ。

陽くんは立ち上がる。

彼は自身の怒りを制することが出来ないでいた。

「あなた誰?洋子の彼氏?」

笑みを浮かべた女が問いかける。

「俺は昔ここであなたに殺されかけた子供さ」

「へぇ、生きていたの?」

「すべての元凶はお前だ。俺の両親と洋ちゃんの両親も……今回は許さない」

陽くんが女に近づいて行く。

「やめて……」私は叫ぶ。

「ごめん!この女だけは許せない。この女と海に消える。

でも僕のことを忘れないで、いつかまた会おう」

陽くんは女からナイフを取り上げ、そのまま崖から落ちていく。


気が付くと海は朝日で輝いていた。


拙い言葉の羅列ですが、読んで頂き有り難うございます。

感想等いただけると幸いです。

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