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森の童子  作者: 日向彼方
14/23

大樹の記憶

【残酷な描写】事件・怪我等の描写があります。

「後は御神木に聴こうか?」

陽くんが御神木に手を当てると洞が広がる。

大人が通れるほどの大きさになり、奥の方から懐かしい温泉の香りがした。

昔のままだった。

いや、温泉の奥の方に向っていくと潮の香りがした。

洞穴の先に緑が生い茂った温泉がある神様の部屋みたいな明るい場所にたどり着く。

緑をかき分けたその奥に、子供一人分ほどの穴があいていて、そこから磯の香りがした。

下を覗くと荒波が立つ海が見えた。

「この穴は海に落ちた僕を御神木が助けようとして開けたんだ。たぶん」

温泉の周りにはあの時のまま 貝殻がたくさん並べられている。

今砂浜で拾った貝も二人で並べる。

陽くんは私の手を優しく包む。

「君の記憶を消したのは僕だ。君には辛すぎる記憶だから御神木に頼んだんだ。

島のことを全て忘れさせて欲しいって」

陽くんは服を脱いで温泉に入ったが、大人になった私は躊躇(ためら)ってしまった。

樹の根が絡み合って椅子を作ってくれた。

私は椅子に腰掛け足だけ温泉につける。

すると眠くなって朧気な映像が頭の中に入り込んでくる。


―― 陽くんと子供の私が楽しく温泉にはいっている

   陽くんが海に落ちていく。そして火事。

   御神木の焦りが伝わる。

   《この子を助けてください》

   御神木は根で崖に穴を開け、陽くんを海から救い出す。

   眠っている陽くん。

   御神木のエネルギーが陽くんに満ちていく

   

   

   違う映像が見えてくる。

   かなり画像が粗い。

   明叔父さんが逃げていく。

   陽くんが泣いている。

   陽くんのご両親が倒れている。

   女性が入ってくる。

   ーー この女性は絢美叔母さんだ! 明叔父さんの奥さんだ ーー

   助けを求める陽くんを海に投げ捨てる。

   叔父さんの胸から包丁を抜き、それも海に捨てる。

   天ぷら鍋の火を付け、キッチンペーパーを横に置く。

   女は火が付くのを見届け階段を駆け下りる

   後を付けるドローンのような映像だ。

   女は黒を身に纏い夜の海に入っていく。


   また映像が変わる。

   車が海に落ちていく。

   《どうか洋子だけでも救ってください》

   ーーああ、これは母の声だーー

   御神木のエネルギーが爆発し、陽くんが車の中に現れる。

   私を助け出し、陽くんはまた海に沈んでいく

   《私がこの子の時を止めた。生かす為に》

   これは御神木の声だろうか?


 吐き気がする。おぞましい映像だ。

ソフトフォーカスになっていたのは、御神木の配慮だろうか?


 母達の祈りの声に心が締め付けられる。


拙い言葉の羅列ですが、読んで頂き有り難うございます。

感想等いただけると幸いです。

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