リコリス・リコイルを見ながら駄弁るだけのお話。
「なあ、このアニメのキャラ、千束だっけ。C.A.Rシステムだよね、この構え」
「そうね、ジョン・ウィックと一緒」
「いいなあ。デトニクスかなあ、この銃。1911系っぽいけど」
「作劇上、あえてそうしてるのかもね。マガジンチェンジ多いの、恰好いいでしょ」
「そうだなあ。あと、非殺傷弾だから、45口径使ってるのかなあ。マンストッピングパワー優先で」
「あー、そういうことも考えるのね」
「そうだねえ」
呟きつつ、テーブルの上のポテトチップスに手を伸ばす。
パリポリ。
「この喫茶店の和風の制服、可愛いわよね」
「ああ。そうだね。一人ひとりカラーが違うのいいね」
「うちでもやってみない?」
「和風かー。何かメニューから変えなきゃいけない使命感みたいなものが」
「それはそうかもねぇ」
「抹茶風味のロールケーキとか」
「あ、よさげだね。ね、やってみようよ」
「そうだねえ」
呟きつつ、テーブルの上の麦茶に手を伸ばす。
ごくごく。
「JKの制服は都会の迷彩服……か」
「そうね。あれ着ているだけで、個人を示す細かな部分が曖昧になる気がする」
「今度から、来てみる? 制服」
「あ、じゃあ、私着てみたい服がある」
「?」
「品川女子。キャメルのブレザーが恰好いいの」
「そうなのか。というか、何でそんな具体的な校名まで」
「テヘペロ。まあ、品川女子じゃなくてもいいから、何か着てみようよ。今の通信制高校に制服ってあったっけ?」
「どうだろう。標準服とかならあった気が……」
「じゃあ、それでもいいよ。着てみようよ。都会の迷彩服」
「そうだねえ」
画面では、赤い制服の女の子が飛び回っている。
「あ、ヒロタのシュークリーム買ってあるよ。駅に出てたの。食べる?」
「あ、もらう」
時間は深夜。
深夜のポテチやシュークリームはギルティなのだが。
明日は走り込みをしっかりしよう。




