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神都襲来  邂逅5

お互いに斬り合いぶつけ合い少しずつ切り傷が増えていく

「熱苦しい大剣だな、強化してるのか前より熱い」

所々魔法剣を溶かそうと熱を上げていってるのかボコボコと音が鳴っている。

「そりゃわざわざお前を倒す為に改良を重ねて来たからなぁ!」

辺りの魔素を喰い尽くす勢いで吸収してやがる…これじゃ魔術が使いにくいな

「お前は昔より弱くなってるように見えるから今のうちに仕留めさせてもらう!」

熱苦しい、物理的にも精神的にも熱苦しくて堪らない

「仕留める?そうか、大きく出たなァ?良いぜ、少しスピードを上げてやるよ」

スピードを上げ斬りつけ回し蹴りを当てると吹き飛んで少し手前の壁に突き当たる

「まだ終わってねぇ」

壁を器用に着地しジャンプして来たのか土煙の中からいきなり飛び出て斬られる

「『パリィ』」

拳を大剣にわざとカチ当て滑らすように横に逸らし体勢を崩す

「しまっ!」

「お前は詰めが甘いんだよ昔から」

崩れた体勢に割と強めに裏拳を顔面に当てて壁に激突させる

…割と久しぶりにパリィを使ったな、使って無くても体はまだ動き方を覚えてる感じか

〔そろそろ私達は鍵を手に入りそうよ、そっちは?〕

「問題無し、少し懐かしいのに会っただけだ」

さて、あいつは生きてるのか気になるな

壁に近づき倒れているレオナルドから流れている血を指で触り舐めてみる

「まっず、流石に不味過ぎて喰う気にならない」

興味が無くなったので背を向けて歩こうとした時、足に違和感があった、振り向いて確認するとレオナルドが自分の片足を掴んでいた

「…にが……さ…ねぇ」

「呆れた頑丈さだな、それとも今までお前の為に死んできた奴らに顔向け出来ないから足掻いてるだけか?」

頭をわざと弱めに踏みつけ踵で踏みにじる

「弱すぎて不味いから喰う気にならないんだよ、はっきりいってお前の父親の方がまだ幾分かマシだったぞ」

足を掴む強さが強くなった、結構な強さだ

「手をどけろよ、邪魔だな」

魔法剣で片腕を斬り離す、痛みがあるのか悶えている

馬乗りになり押さえつける

「今までは見逃してやったけど、今回からは少し加減が分からなくなってね?」

背中から自分の異形体の一部である触手を生やし手で頭を優しく包む

「耐えろよ、耐えたら生かしてやるからまた強くなって来い」

耳に触手をいれ脳まで伸ばす

「…!ッ!?!ッ!?」

「〜♪〜♪」

脳を快楽物質を異常に分泌するように刺激しそれを続ける

「や…めめめめ」

「お前に拒否権は無いんだよ、雑魚」

耳元で囁きながら脳を弄る音を楽しむ

もうすぐで脳の神経が焼き切れそうか、流石に廃人にしたら動かなくなるだろうから打ち止めするか

触手を取り出し顔を確認する

「ハハ、敗北者に相応しい顔してるぜ」

「………」

どうやら気絶してるらしい、久しぶりに楽しめたから良しとしよう

〔おい、こっちは終わったからそっちに向かう〕

分かったわ、と返って来たので合流するように進路を変えて走り出す

「んー、この方角であってるよな?多分」

〔もう少し右寄りよ〕

「分かった」



音が止んでる?あいつらのどちらかが勝ったのか?

どうやら魔力の使い過ぎやダメージをくらいすぎた影響ですぐに気絶してたらしい…いつの間にかファイヤコロッセオが無くなっている。

「こっちだったよな…」

まだダメージの影響で動かしにくい体を無理矢理動かしながら音が鳴っていた場所に歩いて行く

歩いて行くと異常に凹んでいる地面や魔法によるであろう破壊の痕跡がありそれを辿って行くとボコボコになっている壁の近くで倒れているあの赤い騎司が見えた…

死んでるのか…?

確認する為に近づき腰を下ろす

「おい、君は死んでいるのか?」

声を掛けるとピクッと反応した

「まだ…い、きている」

意識があったようだ、少し慌てて不慣れな回復魔法を唱える

「『ヒール』どうだ?マシになったか?」

回復魔法『ヒール』

回復魔法を習うなら目指すべき基本として教えられる魔法、下にレッサーヒールと呼ばれる魔法があるがこのレッサーヒールを何回も唱えて効率良く対象に魔力を循環させる事が出来るかを学び、ヒールを習得するがいきなり消費する魔力が多くなるので魔力保存量が元より低いと一気に枯渇し気絶や発熱を起こし最悪の場合死ぬか魔力が使えなくなるので教える側も慎重に慎重を重ね指導している。

「すまねぇ…体がどうなっているか分からないから教えてくれ」

言われて体を確認すると片腕は無くなり足は片方は落石で千切れたのだろう、近くに転がっていた

その事を伝えると

「ポーチの中にエリクサーが入ってな…いつつ、いか?」

「エリクサー?分かった、少し探るぞ」

腰辺りに頑丈に設置されてる黒い小さな箱を見つけ取り外す

「この中か?」

「それだ…中にエリクサーが一本入ってる」

黒い箱から金色に光る液体が入っている小瓶を取り出し蓋を空けて残っている片腕に渡す

「すまない、苦労をかけた」

と小瓶の中に入っている液体を飲み一息ついてこちらを向く

「奴はどの方向に?」

「わからない…今気絶から起きて君を見つけた所なんだ」

そうか…と悔しそうに顔を歪め空を見上げて見つめていた

エリクサーは即効性が無いが完治するまで回復し続ける為彼は大丈夫だろう

お互いに空を見上げて思考を一旦放棄し回復を優先した


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