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めんどくさい初友達

拙い物語ですが、お暇にどうぞ。


「なぁなぁあんたが悪女と言われるアリス・ルビィクロエ?」


学園にきて散歩がてら道を確かめていると迷ってしまい途方に暮れていると上から声がする。

学園では不用意に魔法を使うと先生に伝わるように警報がなる。

簡単な魔法ならいいが、アリスが使う魔法はどれもが派手になりがちだ。

おとなしくサイが迎えにきて怒られようと思ったときの声だった。


上?とアリスは不思議に思い上を向くと木の上に空のように青い髪の青年がこれまた海のように深い蒼の目を輝かせている。


『どちら様かしら……?急に私悪女よばりされることしてないわよ。道に迷ってどうしよって悩んでだけなのに。』


急に呼ばれたことへの不信感を隠さずに顔をしかめ何時でも逃げれるようにと考えていると伝わったのかくるりと木から降り青年はそのまま膝まずいて話始める。


「ご無礼をお許しくださいお嬢様?」


膝まずいて上目遣いであざとく決めた青年癖っ毛な髪の毛は柔らかそうでパチーンとウインクまで決めたのだから拍手するべきだろうか?


『…(…イケメンだ。チャラいけどイケメンだわ!この人はたぶん攻略対象の一人だと私の前世センサーが鳴っているわ!…早く帰らなきゃ不用意に攻略対象と一緒にいるのはヒロインに見つかりそうで面倒かなぁ。)』


『………では、許すので帰り道を教えて下さる?屋敷についてから散歩をしていたら迷ってしまいましたの』


帰り道を聞いたら別れようと時に笑いかけるでもなく真顔で聞く。

目の前のイケメンは意外そうに笑ってきた。


『(……私感じ悪い?でも、変に仲良くするのもおかしいわよね?どうしよ!!私のコミュニケーション能力は前世から変化してないのに!)


「お嬢様?帰り道だけ知りたいの?俺には興味ないわけ?」


『……学園の生徒ならもし一緒に学ぶことがあればよろしくお願いしますねとしか言えませんけどね……名前は聞いても良いのかしら?知ってるみたいですけど私はアリスと申しますわ。』


名前を聞くと嬉しそうな顔をする。


「ロードだよ」


『では、ロード様わたくし帰り道を教えて頂きたいのだけど……』


「ロードでいいぜ~なんだお嬢様迷子なんだ?」


『………迷子じゃないわ…道が解れば帰るもの…』


「それを迷子って言うだろ?オッケーエスコートさせていただきますよ~お手をどうぞ、お嬢様?」


にひっと笑ったロードは手を差し出してきた。

手をとって良いのか悩んでいるとロードは泣きまねをし始める。


「あれれ~俺の手が寂しいよぉ~って泣いてるんだけど?…泣いてるってお嬢様っ!早く手をとって泣き止ませてよ?」


身ぶり手振りで幼稚園児でも相手にしているような態度をとるロードに軽くいらっとするがこっちが緊張しているのがわかってるんだろうその気遣いに感謝して少し笑う。


『………ありがとう。』


手をとって呟くとロードは一瞬驚いた顔をしてなるほどねぇ~と呟く。

そしてそれを降りきるかのように歩きだして元気よく話始める。

話が上手であの手このてで色んな話をしてくれるから楽しかった。

少し話すと思い出したように聞いてくる。


「あっ!なぁなぁお嬢様色んな男を手玉にとってるって本当?ちょっとした噂になってんだよね~あ、さっきはごめんな?銀色の紫色の目で本当に居たから吃驚して聞いちゃった…」


『…私が手玉にとれそうに見えるの?』


ちょっと不機嫌そうな顔をすると嬉しそうな顔をしてロードは答える。


「うーん!取れそうは取れそうだけどねっ~手玉にとるってより気づいたら色んな手のひらに爪痕残してるタイプに見えるかな~見た目天使だけど話すと割りと普通だし~面白味はない感じ~話すのあんまり得意じゃないだろ?緊張してるぐらいだし!」


『………あんまり…面白味なくて悪いわね』


「いーや?俺には面白いよ~結構好きな感じ!」


『貴方の好きな感じがどんなものかちょっと気になるけど嫌われはしなかったみたいで良かったわ。私学園で友達つくるって決めたんだからっ!』


「へ?友達?お嬢様………友達居ないの?」


かわいそうな子を見るめでみるのはやめてよ!


『………居ないんじゃないわよ。作れなかったの!産まれてから先生と執事と婚約者にしかほとんど会ったことないんだもの…だ、だから、友達がいない訳じゃないはずよ…………たぶん。』


悲しくなってきて目が潤む、友達がいないんじゃないなる人がまず居ないんだから仕方ないわよね?



「…………へぇ~じゃぁ、俺が友達1号だなっ!」


落ち込んで黙りはじめると空気を切るようにロードがいい始める。


『……もう友達でいいの?』


吃驚して聞くと悪戯な笑みをしてロードがこっちを見る。


「お嬢様は嫌なの?」


『……っ、嫌じゃない…友達…うれしい!!』


思わず笑顔で握っている手をぎゅっとする。

ベル先生!私友達が出来ました!!友達百人も夢じゃなさそうです!


『あのね、こんなに他の人と話すのは久しぶりで緊張していたの…嫌われてなくてお世辞でも友達っていってくれてありがとうロード様』


にっこりと笑うとロードは逆に嫌な顔をした。

歩いてた足が止まりこっちを真顔で見てくる。


「ねぇ、なんでお世辞なんていうわけ?俺お世辞じゃなくて友達になりたいんだけど……それとも俺がチャラチャラしてるからお世辞で言ってるって思ってんの?」


『え、ちが…』


「あー…ムカついた…」


ぽそっと呟くと手を離される。

そのまままっすぐ行けば着くよって突き放される。

あ、傷つけてしまった…でもわたしに友達でいてほしいって言える権利は無いだろう。

ロードの好意を偽物にしてしまった私は最低だ。

涙が出そうなのをこらえて頭を下げる。


『……ごめんなさい。ロード様失礼しましたわ。私浮かれていたみたい……っ…さよなら。道…教えて下さってありがとう』


お礼をして去ろうとするとロードは更に嫌な顔をする。

あーあせっかく友達…なれたかもしれないのになぁ…泣きたくて早く離れようとするとちょっと!って声をかけられる。


「ねぇっ!なんで!謝って終わりな訳?!友達でいたいならもっと俺にごめん友達でいたいってすがってくれたって良いじゃんか!!俺だけな訳?そこまでしても友達になりたいって思ったのって……辛いんだけど…」


『え、だって嫌われた…』


「ムカついただけで嫌いって言ってないけど?」


『だって……やな顔した……』


「はぁ?好きな友達にお世辞って言われたら嫌じゃん!」


『…っ、じゃぁ、どうしたら良かったの?っ、嫌われたら離れた方が早いじゃない!』


「すがって欲しいの!俺は!俺じゃなきゃやだって友達がいいって!」


子供みたいな喧嘩だなぁと自分でも思うのに涙が出てくる。


『…っ…ロードと友達になりたい……です…っひっ…っ』


ポロポロと涙を流すと今度はロードは嬉しそうな顔をする。


「しっかたないなぁ~ほら泣き止んでよ~友達だよ俺たち。ずっと一緒ずっ~と側に居るって?ね?アリス泣き止んでよ。ごめんなぁ……泣かして」


手で涙をふいてくれるロードはにこにこしてる。

この男許さないムカつく……


『めんどくさいよ男はモテないよロード…』


「アリスもめんどくさい女だよ」

二人でお互い様だなぁって馬鹿にして笑う。


このあと来たサイに泣いている私を見られてロードは殺されかけるけどそんな事を知らずに友達二人は笑うのでした。


◇◆◇◆◇◆


「あ、アリス友達は俺が居るから他には要らないよな?」


『え?要るよ!』


「なんでだよ!俺がいるじゃん!」


『……ロードめんどくさいよ』


「俺だけじゃなきゃやだってばっ!ねぇ、アリス?聞いてんの?無視すんなよ!おいってばぁ…アリス~…」


束縛の強い友達にアリスが頭を悩ませるのもまた別のお話。



















ありがとうございました。

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