悪魔はオネェ様?(前編)
拙い物語ですが、お暇にどうそ。
『『愛して欲しい。グレイ様なんで?異世界から急にきたあの子を選ぶの❓️そんなそんなソンナソンナ………』』
『『ワタクシ〔アリス〕を愛して!!!!!!!』』
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
『っいや!!!!!!』
汗だくになりながら目が覚める。
最近今の自分となる前の人格の叫びが夢に出てくる。
私であった前世を思い出してしまった為にワタクシは狂ってしまった。
わたしは私はとして生きて居るけど……。
歪めてしまった……〔私〕が〔ワタクシ〕自身をわたしに変えてしまった。
今の私はなんなんだろうね?と考えると気持ち悪い。
ポロポロと涙が出てくる…
『(愛して欲しかったのワタクシは。)』
『(知ってるよ貴女の心はそれでいっぱい)』
『(寂しいの。なんで私は諦めてしまうのですか?)』
『(…諦めると傷つかないでしょう❓️)』
『(狂ってでもワタクシは愛が欲しかったの。)』
『(私は狂うほどに人を愛してみたかったわ。)』
『『私はワタクシ。私とワタクシでわたし』』
『『愛されたいの。』』
コンコンっ
繋がっている執事室からノックがする。
「お嬢様?大丈夫ですか?」
『…ごめんなさい。夢見が悪くて……大丈夫よ!!』
サイに返事をするといつでも呼んでくださいねと言ってくれる。
『うん。ありがとう』
駄目だ夜になると私がワタクシとわたしでいっぱいになる。
変わってしまったワタクシ。私を思い出してしまったわたし。
記憶が重なってぐるぐるして眩暈がしそうだ。
『はぁ、駄目ね。……外の空気吸おう』
ぎぃっと静かにベランダのドアを開ける。
『…………はぁ………自分も解らないし気持ちも解らないしわたしどうしたら良いのかしら』
「あーーら?簡単な事じゃなーい。」
月夜の光に照らされていたアリスに影が出来て振り替えると真っ赤な髪の毛を巻いた男性がいた。
『………どちら様かしら。ここは私の領域です。無断で入るのを許されると思って?(綺麗……だけど男性みたい?)』
「やだっ、急に強くなっちゃって~かわいくなぁーいオ・ン・ナ◆さっきまでの迷子みたいな顔の方がよっぽどキュートだわぁ♥️」
ニヤリと笑う笑顔は獰猛で皮膚がピリッとする。
「ねぇねぇなんでアナタ心を鎧で包んでしまっているの?剥き出しのハートこそ残酷で美しいのよ?あはっやだ。貴女面白いわぁ。ぐるぐるぐるぐる心を守って中身が針のむしろでさされまくってるのねぇ。……へぇ…いいわぁ。」
『貴方……ナニかしら❓️』
アリスはこの男は人間でないと思った。
爛々と金色に煌めく瞳に揺らめく髪は美しくて月に照らされている姿がよく似合う。
黒い爪が伸びてくる。
バチッバチッバチッ
魔法で雷を作る。人間なら死ぬような電圧なのに赤い悪魔はにっこりと笑って近づいてくるのだ。
「あらやだ。可愛い抵抗ね?あはっ。そんなことしなくたって悪いことシナイわよ?」
『……そう、貴方悪魔…ね?』
「せ・い・か・い♥️」
にぃぃぃっと笑う悪魔に溜め息をつく。
何かが解ればそんなに怖くはない。
『なら、貴方を呼び出した主が居るはずでしょう?戻りなさい。その契約が学園に害があるなら学園が。私に害があるなら私が対処するわ。でも、まだ主が近くに居ないって事は願いがちゃんと決まってないのかしら?……変ね。強い願いがないと呼べないのでしょう?揺るがない強固な願いが。』
訪ねると赤い悪魔は顔をしかめる。
「呼ぶほどの魔力もってるんだからイイ男でもいるかと思ったら他人の魔宝石を使って呼び出すようなみみちぃ女好みじゃないわぁ~……でも、あなたみたいな虐めがいの有りそうな子は好みよ☆」
『呼ばれたのに契約しなければ何故ここにいるの?』
「そこらの雑魚と一緒にしないでちょーだい?アタシ格が違うのよ!!」
ため息をつくと面白そうに悪魔は笑う。
「ふふっ良いわぁ。……貴方………アタシと契約しなさい」
ありがとうございました。