狂ってしまったのは誰のせい?
拙い文ですがお暇にどうぞ。
短編で書いていましたが編集したり追加が多いため連載にしてみました。
きらめき光るような陽射しが木々から零れる森に綺麗な一軒家が有りました。
そこの家の中で銀髪を綺麗に編み込みながら鏡を見つめる少女が一人
少女の名前はアリス
この世界の人間なら誰しもが受ける妖精からの加護
祝福が強ければ強いほど魔力が使いやすく本来なら人間にあり得ない力を使うことが可能なのです
使える力は加護によって違います
彼女の瞳は濃い紫色をしており最高位の妖精からの加護が見てすぐに解るのです
この少女にはどんな力が与えられその力について悩んでいるのかと思うような憂い顔…しかし、実際には違うのでした…
『……あぁ…(本当に可愛い)……』
自分に酔っていました。
『(いやいやいやいや、マジで可愛すぎない?最高位?妖精からの加護ですね解ります妖精さん本当にセンス良いですね。銀髪×紫の瞳とか本当に天使みたいです。ありがとう感謝ありがとう大好きです)』
『(………ほんと………………悪役だけど…可愛い!………)』
そう、悪役私はアリス・ルビィクロエに転生している
気づいたと言うのが正しいのか前世に今世の人格が乗っ取られたと言うのが正しいのか解らないが私には記憶があった
25歳ぐらいまでのニホンというクニで働いて生きた記憶があった
もう名前は解らないし細かいことも忘れてる。
でも確かに私は別の環境で生きてた記憶がある
前はこんな貴族とか魔法とか無い世界で仕事して寝て嫌になったりやる気になったりそれなりに生活を営んでたはずだ。
ふんわりやんわりにしか解らないのだけど。
あなただって一年前のあなたと完璧に一緒じゃないでしょ?それと同じだ
私はその記憶を飲み込んで消化して今アリスとして生きている
覚えていることは他にもある、私が悪役だということ
私アリス・ルビィクロエは強力な魔力と妖精からの加護により生まれた瞬間に五つ歳上の王子との婚約が決まった
実家に王族の血筋もいるし私以外の誰がなる?状態だ
そのせいで私は軟禁されている
この森は私を閉じ込める為の檻であり王妃修行というなの軟禁だと解っている
『…でも(…すっごい快適)』
魔法を教えてもらうのは楽しいし作法を幼い頃からしつけて貰えばそれが当たり前になる
逆に戦う術を貰っているのだから感謝しても良いのかもしれない
しかし、幼い頃に親元を離され話し相手は魔法の先生と執事たまに来る婚約者となればアリス・ルビィクロエが王族を嫌っても仕方なかったと思う
強い力を持っているなら尚更だ
アリス・ルビィクロエは私のクニで小説の中の悪役令嬢だった
その時そういうのが流行っててランキング上位にあったのを疲れて疲れて悲しくて泣きながら現実逃避に読んでた私が覚えていることは少ない
この世界は強力な魔法を使える人は生まれながらに妖精からの加護を持っている
ヒロインは異世界から召喚される18歳の女の子で名前はシズク…だったか……黒髪ボブの美少女で凛とした美しい顔をしている。
瞳はこの世界に来て紅くなるという設定でこの世界に黒髪の人間も紅い瞳を持っている人間もいない
彼女は祝福をかける能力を持っていてその力でヒーロー達を強化し魔王を倒し世界を救うってストーリー
祝福をかけるのに身体に触れる必要がありちょっとエロありコメディありシリアスありグロありな結構面白かった
そのグロの部分が私でなければ本当に良かったのに。
アリス・ルビィクロエは18歳の時ヒロインと同じ学園に在籍している
生まれながらに自由を奪われ家族を奪われそれでも国のためと一心不乱に王妃になるために努力してきたアリスはその王妃になる未来も奪われ狂ってしまう
ヒロインが婚約者と結ばれることによって狂ってしまったアリスは悪魔と契約しヒロインを襲い国をも滅ぼうとするがヒロインの愛とヒーローの愛の矢で撃ち抜かれて死ぬのだ…可哀想すぎて涙出る
矢で撃ち抜かれた瞬間身体弾けて爆発とか誰の趣味だよ。怖いわ。てかアリスが魔王になってどうする…知ってるよそこから魔王も奪う前に壊れても困るってフラグ立たせて逆ハレーム完成するんですよね。つ ら い
『……はぁ…(しかーし!心配ない私は王子さまを好きになら無かった)』
現在17歳…半年後に学園に編入することになっている
学園には18~23までの貴族と特待生がおり魔法に特化した学園である
てかヒロイン達があんまり勉強した描写無かったからわかんないのが正直な話だ
『…楽しみ…(学園なら王子好きにならなければ普通に暮らせる?)』
「愛しの王子に会うのがそんなに楽しみですか?クロエ」
クロエは私の愛称だルビィクロエ家の両親とは年に一度しか会えず寂しいと泣いた私に先生はクロエと呼ぶからその度に家族は貴女のそばにいると言ってくれた大好きな先生だ
ぎゅーと抱き付きにいくと怒られる
「こら、貴女は立派なレディになりました。はしたない事はいけません…」
私と同じ銀髪の髪に薄い紫の瞳…私と兄妹かのようなこの人はこの世界で一番の魔法使いだ
見た目は20代後半なのに魔力によって百年近く生きているらしい。きっと私も普通に生きれば長生きするのだろう
『…一緒にきてくれないんですか?』
先生は学園には来てくれない…頷いてくれない…家庭教師として来る方法も学園に勤める方法もあるのに…私を育ててくれた先生…
「…また、そんな拙いしゃべり方しますか。綺麗に喋れるのに甘えるときはそんな風に話すんですから困った娘ですね。駄目ですよ…私はここでしか貴女と会う気がありません」
困ったように眉間にシワを寄せて身体を離す
苛つくように舌打ちして…なんだ…そうだよね
『……そうですね』
何を自惚れているのかと私は王子の婚約者だ
優しく育てられて当たり前であるそれを好意だと勘違いした私はヒヤリとする
先生が王妃になる可能性のある私を好きになってくれるわけ無かったのだ
家族のように錯覚させてくれたのは幼かった私への情けだろう
大丈夫。私は狂わない。先生が居なくとも私は生きていく
『…すみません。』
しっかりと凛と立ち見据えるとさらに顔が険しくなる
あぁ、さっきまで兄妹のように仲がよいと自惚れていた私が恥ずかしい
こんなに先生は嫌いだと顔に出してくれているのに
泣きそうになり自室に行こうと頭を下げると腕を捕まれる
「何を勘違いしてるか解りませんが…私は貴女は嫌いでありませんよ…時を止まった私が貴女に会って生きていると感じるようになった……一緒に行けないのは………」
ゆっくりと頭を撫でるのだ。
「私と貴女は生徒と先生です…しかし…それでは足りなくなってきました…」
するりと髪をとりキスをする
指先手のひら頬にキスをされどこを意識したらよいか解らなくなってくる
「………びっくりしてます……?」
『…私に触れると呪われます。先生』
「…あぁ、貴女にかかってる守りでしょう?他の男が手を出さないための呪い。貴女を奪おうとしようものなら身体に痛みがはしり死へと蝕んでいく…」
「…その魔法かけたの誰だと思ってるんですか?僕のアリス」
『…えっ…ぁ………王子が』
「えぇ、でも王子も手を出せなかったでしょう?当たり前です。僕以外が手を出さないための呪いなんですから。王子の悔しそうな顔は今思い出しても愉快ですよ…」
キスだけじゃない触れる指がなんだかいやらしい気がしてドキドキする
『…っ…先生…』
「アリス、一言でいいです。僕に言うことは?」
にっこりと笑う先生は甘い甘い毒をじわじわと流し込まれているようだ。
『………私は。私は王子が他の誰かと結ばれるもしくは私より血筋などで最適な人材が来るまで私はその責任をはたします!それがアリス・ルビィクロエなのですから…』
ベル先生はメインヒーローじゃないけどちらっと出ていたのだ小説に…最推しだった推しに甘く口説かれている(はずだ)とか吐血しそうだけど私はアリス・ルビィクロエなのだ。それだけは譲らない
私がアリスを歪めてはならない
正直ベル先生×悪役令嬢が一番好きだったけど!歪めてはならないのだ
私が知るアリスはぜったいに自分から王妃をおりはしないのだからそれほどの国への情熱と愛がアリスにはあった
私には無くてアリスには有ったのだそれを私(前世)が潰してはいけない…私は完璧なアリスなると誓ったのだから
『『私は二度と歪めてはならない誰も殺さない為に』』
私は今世で一度だけアリスでなく生きようとした
その結果死んだ人間が居るのだ…だから忘れない私はアリスであるということを
言葉にした瞬間先生が悲しそうな顔になる
「………なるほど……」
そのまま先生に包まれる先はどの強引さは無く硝子を触るように
「解りました。貴女がそのようにしか生きれないので有ればこちらも待ちましょう。貴女がクロエとしてこちらにこれるように何年でも何百年でも」
「アリス貴女が運命だと責任を感じていることは私は誰かの工作であることを知っています。しかし、貴方はそれを聞かないでしょう…ならば私は待ちましょう。貴女がアリスではないクロエとして私の手をとるのを…貴女の闇が晴れるまで…」
頭を撫でて落ち着かせて薄く笑うと先生は離れていった。
『……(惜しいことをした)』
前世の私は涙を流してるかもしれないレベルだ。
幸せにしてくれたたぶん幸せにしてくれたはずだ。
でも、その幸せをとると先生は不幸せになるはずだ。
世界も形を変え死ななくて良い人が死んでいく。
臆病な私は原作を変えることが出来ない。
アリスとして行わない事は出来ない。
一番重要なことが王子さまを愛することそれだけのはずだからだ。
彼にフラれるその日まで私は王子さまの側は離れない。
そうでなくてはいけない理由を私は知っているから……
それがこの世界での私の世界だ。
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「そんなわけないのにね。可哀想で可愛すぎな俺のアリス?」
水晶を見つめながらアリスの婚約者…グレイは目を細める
二十ニ歳になった彼は学園で研究をしながら王子として執務をおこなう。
金髪に銀色の瞳は王族の証であり綺麗な顔をしているがその顔は何かにとりつかれているように陶酔している。
「…あの魔法使いじじいめ世界一の魔法使いでなければ殺してやるのに…」
あのじじいめ視ていることに気づきながらわざと俺のアリスに触ったな。
幼かった頃にアリスが俺に俺の婚約者じゃなくなったらの話をしたことがある。
俺に新しい婚約者ができたら色んな所に行きたいと目をキラキラさせて語ったのだ。
可愛いと思ったキラキラと語る目も弾むような声も
……閉じ込めたいっと思ってしまった………。
俺はその日に行きたいと言った場所を火事を起こしあたかも神の怒りに運命に抗ったアリスのせいかのように優しく優しく教えた。
アリスはそれからずっと俺のものだ
だれか新しい婚約者?そんなの要らない
アリスをドロドロに愛し愛されることが正しい未来であり邪魔するやつは消してやる。
愛しいアリスあと少しだあと少しで手にはいる。
魔法使いのじじいめいつか殺してやる。
『王子が他の誰かと結ばれるもしくは私より血筋などで最適な人材が来るまで私はその責任をはたします!それがアリス・ルビィクロエなのですから』
アリスが言った言葉に笑みを深くし水晶をしまう
今日は何かしら異世界から召喚する儀式の話があるらしい
アリスを手に入れるために執務は完璧に行うのだ
グレイは幼かったアリスがお守りにくれたネックレスにキスをすると一瞬だけ悲しそうな笑みを浮かべる。
ごめんなアリス逃がしてやれない。
狂ったのはお前じゃないアリスに逃げられると思った瞬間に狂ってしまったのは俺だ
でも、安心してアリスこの狂気も総て飲み込んで君は優しい檻に入れよう。閉じ込めていることがわからないぐらい大きい檻に
だからアリス
「 」
聞こえないほどの想いを呟き綺麗な顔の王子様はどこか泣いているように部屋を後にしました。
ありがとうございました。