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無音の音色   作者: 長野 紗英
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世間では、やや認知度が低い吃音症だが、原因は不明で、治療方法もまだない。

精神の状態により症状が軽くなったり重くなったりする。だとか、脳に原因がある。だとか様々な仮説はあるが、真相は不明である。ーこれは、そんな目に見えない悩みをもつ、一人の少女の物語である。


長谷(はせ) 那月(なつき)、高校二年生になった春のとき。

私はさっそく悩んでいた。

明日は新しいクラスでの最初のHRがある。

もしかしたら、一人ずつ自己紹介があるのかもしれない。緊張する。と、ただの人見知りでも、そのくらいは考えているだろう。でも私は、緊張はもちろん、とても心配していた。

運が悪いことに、私の名前は、私が発音することを苦手とするハ行から始まる。

自分の名前が言えないなんて、おかしい。

もし、言えなかったら、百パーセント私は「変わった人」だと思われてしまう。

私にとって、自己紹介は地獄だった。

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