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【詩集】Shangri-La

夕波

作者: 野鶴善明

 肩を寄せ合って

 落日をぼんやり眺めよう

 遠いとおい海から

 寄せ返す夕波

 ぼくたちの生まれた

 ふるさとから

 やさしい言葉を

 ささやきかける


 生まれてきたのは

 君と出会うため

 波に揺られて

 悲しみの岸辺へ流れ着き

 約束していたように

 巡り合った


 触れ合う肌の

 ぬくもりだけが

 崩れた気持ちを

 癒してくれる

 君の胸に耳をあて

 心臓の鼓動を

 聞いてもいいかな


  いつの日か

  海の向こうへ還る

  君と手を繋いで

  一緒に還る

  たとえ僕の命が

  先に終わっても

  この渚でずっと

  君を待っている


 震える夕陽が

 じわじわ沈むから

 暮れなずんだ波は

 しだいに色を失ってしまう

 ふるさとの唄の

 途切れる一瞬前

 抱きしめて

 きつく抱きしめて

 さびしさが

 悲しみに変わらないように



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