てめぇがオレの魔王だ!
魔王降臨です。
あれ、なんか生きてるっぽいぞ。どうやら助かったようだ。早く天使たちを守りにいかねばならない。とりあえず起きよう。んん、なんか目の前にどっかのお姫様っぽいクソキタねぇ女と、やさしそうな魔法使いっぽいじじぃがいるぞ・・・。だれだこいつら?あ、なんか女が近づいてきてオレに触ろうとしてやがる。
「てめぇ、触るんじゃねぇ!オレに触れていいのは天使たちだけだ!この汚ねぇクソ女が!」
あぁ、言い忘れていたがオレは大人の女が嫌いだ。さらにいうと乳のデケェやつは吐き気すらするのだ。クソッ!この女は女臭が強い強すぎる。マジで吐きそうだ・・・助けてくれぇ天使たち・・・
「近づくんじゃねぇよ!クサいんだよ!この汚ねぇクソ女が!半径5メートルは寄るな!つーか消えろよマジで!」
なんか女がこっちを見て涙ぐんでいるがどうでもいい。オレは現在天使成分が著しく低下してるのである。オマエなんかにかまってるヒマない。まじで消えてほしい。
「よし、オレは早く天使成分を補充しなければならない。話があるなら簡潔に頼む。話すのはじじぃの方な。とりあえずオレの視界からキエロ!目が腐る!」
「ひ、姫様とりあえず私が話しておきますので、気分がすぐれないようなのでお部屋におもどりになってください。話が終われば後程報告に参りますので・・・」
というと、泣きながらクソ女は去っていった。と、思っていたら入口の陰からこちらを覗いている。視界に入らなければいいので、今は放っておくことにしよう。それよりも早く話を終わらせて天使成分を補充しよう。
「で、では話をさせていただきます。」
早くしろよじじぃ。お前に使う時間ほど無駄なものはないんだ。とりあえず頷いておく。
じじぃは頷いたオレを見てから説明を始めた。
「我々は世界を支配しようとしている魔王と戦争しているのですが、圧倒的な力で蹂躙され続けている状況なのです。魔王に我が国以外の国が滅ぼされてしまいました。さらにいうとこの国にいた子供たちは魔王が行う儀式のために連れ去れてしまいました。このままではいずれ我々人間族は滅んでしまうと思い、かつて魔王を倒すことができた異世界の勇者に頼ろうとし、召喚させていただきました。」
「なんだと!?天使たちがこの国にはいないだと!?救う価値すらないがもしかしたら生きているかも知れん。よし、すぐにでも助けにいこう。それで魔王はどんなやつなんだ?オレで勝てるのか?」
「ええ、勇者は唯一魔王を滅ぼすことができる存在ですので可能だと思います。あと、魔王は金髪の幼女の姿をしていますが、ありとあらゆる魔法を使うことができ、その威力は絶大であり無制限にしようできるのです。」
何?黄金天使が魔王だと?バカなことをいうやつらだ。まさか黄金の天使もこちらにきているとは運命を感じるな。よし!早く会いにいってお守りせねば!
「勇者様、どうか魔王を滅ぼしてください。そして、私たちをお救いください。」
なんかクソ女がオレの目の前まで戻ってきておかしなことを言ってやがる。よし!勇者として宣言しておいてやろう。クソ女が二度と近づかないようにな!
「黄金の天使はオレが絶対に守る!ていうかうるせぇよクソ女。」
ていうか、
「てめぇがオレの魔王だ!」
天使降臨はだいぶ先です。