風雲麒麟児
掲載日:2026/07/03
風雲麒麟児どこに起つ
雨天も風も大地母も
その子の産声だけを待つ
風雲麒麟児どこへ往く
何物の色も許されず
周りの全ては下される
風雲麒麟児さびしくはない
少しかなしく駆け抜ける
誰も付いては行けないだけで
独りきりさえ愉しくて
風雲麒麟児あすを見る
その未来視が神鳴りと成る
風雲麒麟児あざやかに塗る
声も冴えゆき惹きつける
風雲麒麟児なのりを上げる
ひれ伏し畏れる退屈よ退け
風雲麒麟児かたなを捨てる
赦されるなら人として
風雲麒麟児ころもを棄てる
望まれたなら神話を描く
風雲麒麟児おやを知らない
海の飛沫と松の交わり
風雲麒麟児かけている
器の継ぎ方こぼれ落つ
風雲麒麟児ふでを持つ
恐がる子供に訓戒あたう
風雲麒麟児そら見上げ
風に凪げよと手を翳す
風雲麒麟児みずを呼ぶ
静かな流れを祈念して
風雲麒麟児ひを炙る
自分の姿が其処に在る
風雲麒麟児はじけ翔ぶ
最期までただ清しくて
風雲麒麟児世をみだす
平らに喘ぐ慟哭を掻く
風雲麒麟児わらい咲く
生まれてみたけど駄目だった
風雲麒麟児めぐり去る
次の才覚めざめ出す
風雲麒麟児よくやった
褒めてあげたい唯一人
辛く哀しくめざましく
痛く楽しく生き終えた
風雲麒麟児おやすみよ
私の歌に微笑めるきみ。




