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私とシンの出会い

「今日も死ぬ方法を見つけることはできなかった。」

私は落ち込みながら歩いていた。

「うん?あれは…。」

前方で壊れた荷馬車とそれを囲むように大量のウルフがいた。

「血の匂いがする。もしかしてあそこに行けば死ねるかな?」

というわけで、頑張って向かった。走るのは苦手だけれども頑張って走った。この前、獣に殺してもらおうと思って魔法を使って接近したら一目散に逃げられたので、今回は使わずに頑張った。

頑張って、頑張ってウルフの一番集まっている場所に飛び込んだというのにウルフたちは私に何度か噛みついて傷をつけられないと分かるや否や私から逃げるように去っていた。

「ああ、もう!知らない!」

私は怒りのままに魔法を行使してウルフを粉々にした。

「さて、帰ろうかな!」

一歩踏み出そうとすると何か生暖かいものを踏んだ。

「キャッ!」

思わず悲鳴を上げてしまった。

踏んだものをよく見てみると人らしきものだった。

「なんだ、ウルフの食べ残しか、このまま放置してもいいけどどうせだから燃やしておこうかな?」

「し・・・な・・・た・・いよ」

小さな声が聞こえた。

「うん?」

かがんで口元に耳を持っていくと

「しにた・・い・・たい・」

と言われた。

「そっか、私もだよ。君はこのままいれば死ねるよ。」

彼(もしかしたら彼女かもしれないけれど)はもう既に腕と足がなくなっていて、はらわたも飛び出しているし、首を含む急所に嚙み傷があるからあと数刻もすれば死ぬ。いいなぁ~。

「ち・う・・たく・いいき・た・」

「うん?違うの?」

「いきたい」

「そっか…君は私と違うのね。私と同じだと思ったのに。」

少し残念だと思ったけど、生きたいと望むなら望みをかなえてあげようかな。昔、人助けをしたら、困った時に助けてもらえると言われたことがあったし。あれは何年前かな?まだ、私の皮膚に傷ができていた時のことだから数百年以上前かな?傷がつかなくなって100年ちょっとは数えていたけどそのうち全く数えなくなったからね。

私は全く必要としていなかった回復魔法を使って治した。

「おい、治したよ。あとは好きにしな。」

私は立ち去ろうとしたが立ち去ることはできなかった。

「放して!」

私の足を必死に掴んでいた。私は非常に非力なので掴んでいる手を振りほどくことはできなかった。

しばらく苦戦してみたが全く離れない。

「仕方がない。確かこの近くにはルルーナがあったよね。あそこの冒険者ギルドの受付嬢のリンさんは3児の母親だったし、きっとこれを外すことができるよね。」

私は手早くこの子の親だったと思われる肉塊とこの子が乗っていたであろう荷馬車の残骸を魔法で収納した。

「それじゃあ、行こうか!」

子供に浮遊魔法をかけてルルーナに向けて飛び立った。

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