表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/26

高難度・低難度クエスト ▶︎同時進行

ご覧頂きありがとうございます。

そして、ブクマありがとうございます。


 それから数日馬車で進み、港町に着く。後は船に乗れば王都だという。

 船といえば、船酔い! レインボーモザイクを海にぶちまける未来しか浮かばないが、実はまだ馬車旅では、レインボーしていないのだ。


「モクレン、あんたそんなに、面倒見よかったかしらぁ?」


 酔いそうになると酔い止めとして、活力ドリンクをくれたり、ご飯どき、ドカドカ盛りつけてくるゴルーダさんやアリーシャさん対策で、サッと私が食べれる量を盛りつけて私の前に置いてくれたりと、世話になりっぱなしなのだ。

 そんな様子を見てシルキーさんが言葉をかけてきた。


「ほら、リンは子供」

「オトナですってば!!」

「あぁ、そうねぇ」

「え、ちょっ、納得しないでください!!」


 あ、いかん、ツッコミが出始めてしまってるような、もう既に出ているような…


「リンは大人って言ってる割に、丁寧な言葉ぬけねぇよなぁ?」


 アリーシャさんが不思議そうに首を傾げる。


「え、だってお世話になってる方々に、敬意を払うのは当然の事ですよ?」


 大人だもん当然よ、当の然よっ!!


「他人行儀すぎ」

「っかぁー、そんなつれないこと言うなよ!」

「だめよぉ、そんな固い事言っちゃあ…!」

「リンディーは真面目なのだな…」


 あっれぇ…思っていた反応じゃないぃいぃ…。

 とはいえ、王都に送ってもらったら、さようならだ。そして王様か何かから「お前、イラネ」の烙印を貰って、そこでもさようならだ。

 私はそれからの事を考えなきゃいけない。

 太陽の光を避けて暮らさないと、生きていけないような体質だ。こんなめんどくさい奴と一緒になんて、居てくれる人はいないって事、今までの人生でよくわかっている。付き合いが深くなればなるほど、傷つく事も知っている。

 そんなことを、目の前の彼らにぶつける気もサラサラないのだ。


「ふっ、私は真面目なオトナですからねっ」


 あえてふざけて…いや、本音だ! 本音! 本音の返しをするよ!


「見た目は子供」

「仕草も可愛らしいわよぉ」

「こんなにちっこいしな!」

「何だか不安で目が離せないしな…」


 うぉおぉおおい!!!! オトナだって言ってんだろぉおぉ?!!

 つい、出そうになるツッコミを抑えて、にこやかに笑っておくが、深くフードをかぶっているので目元は見えない。


「さて、リンディーが子供なのは置いといて…」


 まて、大人だって言ってんだろ、同い年として庇えや! って、また心の中でツッコミを入れて、お口バッテンだ。


「問題は船が出ているか、客室が空いているかだな」


 ゴルーダさんは港の方へ目を向ける。が、建物ばかりで港に船があるかはわからない。

 ゲームはそんな事気にせず、マップからファストトラベル出来たが、そんな事は出来ないので、現実世界なのだと噛み締める。


「リン、日陰」


 モクレンさんは大きな日陰の中に手を引いて、連れて行ってくれる。照り返しも少ない上にベンチまである。

 おかん属性なのかな、ってかマジモンの母ちゃんより面倒見がいいわ、コレ。


「あ、すみません」

「いいの」


 旅の疲れか節々が痛いなぁ…25過ぎたらジワジワ感じてくるんだよね、体が弱っていく様を…。まずお肌は曲がり角ってより急勾配。

 寝て起きても疲れが残って、スッキリしないことが増えた。筋肉痛が長引く。

 もともと太陽を避けて生活してるから、外で運動もしないしジムに行くのすら億劫。

 そりゃ衰えるわ! 家の中で運動は…お腹がヤバくなってきたら腹筋するくらいだから1ヶ月に30回くらい? 平均1日1回の腹筋って何だよ!!



「とりあえず、宿確保したわよぉ!」

「船に乗れればいいけど、どうなるかな」


 ゴルーダさんは港へ船の手配、シルキーさんは街中の宿屋の確保に奔走していたようだ。

 アリーシャさんとモクレンさんは連絡待ちで待機。

 シルキーさんが先に合流した。アリーシャさんは船に乗れなかったら、宿に泊まると教えてくれる。




「露店で串焼き売ってた!! ゴリ来るまで食ってよう!」


 アリーシャさんは、気づけばいなくなり、戻ってきた。

 みんなで串焼きを頬張る。鶏肉のようにサッパリしたお肉だけど甘辛のタレが掛かっていて、ちょうどいい塩梅の味になっている。

 他のみんなは、串2〜3本ペロリと食べるが、1本で十分な私は困っていた。

 アリーシャさんは、他の人と同じ分量を毎回渡してくれる。食べれない、気持ちだけで充分、お腹いっぱい、様々な言葉を並べるが、私の気持ちは伝わらない。


「リン」


 モクレンさんが呼ぶので彼の方を見ると口を開けてる。

 あ〜んか?! お口あ〜んしてるぞ、食わせろって事か?! 手から串ごと持ってけや、あ〜んとかハードル高いってば! とツッコミも出来ず、串焼きを口に持っていくとパクついた。


「リン!」


 アリーシャさんもお口あ〜んしてるぅう!!! お目め閉じてあ〜んとか可愛いぃいい!!! 黙っていれば色っぽい人だから、すごく絵になるぅ!!

 同性なら恥ずかしさ無く、お口まで持っていける不思議。


「何してんだ、お前ら…」


 餌付けタイム中に戻ってきたゴルーダさんが首を傾げてる。あ〜んタイムをガッツリ見られていた。


「私も知りたいです」

「アリーシャ、今度はリンちゃんの分もう一つ追加して! そしたら私もあ〜んする!」

「おっけー!!」


 何なんだろう、これ。とフードに隠された私の目は、若干死んでいる。

日本人顔、ゴリイケメン、イケメン、巨乳美女っていう、ざっくりした設定しかないんですよね…。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
何時までも他人行儀なお客様感覚のリンを皆で餌付けする回。だが船回が近いというこの状況なら、餌付けが嘔吐きに変わってしまうのは時間の問題だろう。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ