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己の歩むべき道は己で見つけてみせる  作者: 飛来針
第三章 ─ アデスラン王国 ─
43/48

小さな移住者達

町の名前の図は携帯・スマホでは上手く表示されないかもしれません。

PCのみ確認済み、ご了承下さい。

 ゼリアルに戻った俺達は、ジョーとエレニアとエチゴールの三人を呼びパルイムの孤児達の話をした。


 ジョーが言うにはゼリアルを除く四つの町の基礎だけは出来ているそうなので、そろそろ町の名前を付けて欲しいとの事。


 ゼリアルの南東をドルニア、その東の中央をリーシュ、その東をダウゴール、その北東をゼフィールとした。

 中央以外は、この三人の名前から少し拝借した。


 ──中──央──┰─街──道───

 ゼリアル━━┓ ┃ ┏━━━ゼフィール

 ┗ドルニア━リーシュ━ダウゴール┛


 こんな感じだ。


 ドルニアには魔法学校を、ダウゴールには一般的な学校を、ゼフィールには技術系の学校を建てることにした。


 孤児達の家と孤児学校はゼリアルの南部が、あまり開拓されてないのでそちらに作る事とする。

 猶予が二ヶ月なので、そちらを最優先で作る。

 魔法学校はエレニアに意見を聞きながら、一般学校は俺とホールで意見を(まと)めて、技術学校はジョーに好きにやらせる。

 ゼリアルは風呂で集客以外は色々な店があるのは強みか。最近鞄屋なる店が出来たらしいので、後ほど行きたいと思っている。


 湯水の如くお金が消えていくので、俺は暫く聖域の森に行き雑草薬を作り資金作りをしに行く。

 孤児達が来る頃には戻ってくると言い残し、パリムールに頼んで森へ送って貰った。



 最近中々"雑草"を使う機会が無かったので少々ワクワクしてる。

 久し振りに森の我が家へ帰って来たが、森ではまだ三け月も経っていないのでそれほど変わっていない。

 しかしダイーカンが栽培を頑張っていたので順調に育っている。

 エチゴールをゼリアルに行かせている為、一人でしんどいと怒られてしまった。

 なので好きに一人雇っていいと言っておく。決して忘れ・・・・・・てました。


 頑張っていたので、ダイーカンには臨時収入的なお金を渡す事にした。

 金貨10枚渡すと飲みに行ってくる!と言って酒場に走っていった。



 そういえばエリオが子供が出来たと喜んでいたが、土に埋めてきたと聞いて驚いてると、木の状態で実が出来種になる、そういった感じの事らしい。

 そしてその種を植え木に育ち半人化出来る様になると意思の疎通ができ、そこでやっと生まれたと認識するそうだ。

 ドルイドとドリアードはこんな感じらしい。

 分かった様な分からない様な・・・その生まれたとなる時期迄どれくらい掛かるのかと言うと、二十年程掛かると言う。

 ドリアードはもっと長く三十年から五十年程掛かると言う。

 生きる時間の長い種族には驚きばかりだ。




 畑に戻ってダイーカンに収穫できるものが有るか(たず)ねると、大半は収穫可能だと言うので根の必要ないものは根を残して収穫する。

 そして雑草薬を作って作って作りまくって、寝て置きてまた作ってを只管(ひたすた)繰り返す。

 十日後・・・休憩中には露天風呂に入ったり休憩所で語らいながら酒を呑んだりはしていたが、それ以外は雑草薬を作って過ごした。


 外の世界では三十日過ぎている。二ヶ月の五十日まで後二十日あるからドズへ行き、自分の荷馬車で大量の雑草薬を運び久し振りとなる[闇の通用門]で薬を卸す。

 商人ギルドから[闇の通用門]で雑草薬を売る時は値上げしろと勧告が出ていたらしく、買取額が約1.5倍になっていた。

 (しばら)く入荷出来ないかも知れないから、一気に売ったら知らんぞとだけ忠告はしておく。

 それとゼリアルのあるガウリーシュ領で薬屋や他の店開くなら融通してやるが、表の稼業だけなと釘を刺しておいた。


「そういやアウヴァッハが、そろそろ店を持ちたいとか言ってたな。」

「アウヴァッハって確か犬狼(けんろう)族のだよな。」

「そうだ、そいつだ。」

「オヤジさんと俺を引き合わせてくれた張本人だからな、アウヴァッハならいいとこ融通するぜと伝えておいてくれないか。」


 もし来ることが有るならゼリアルの領主経営の宿屋に声かけるか、パリムールって人がゼリアルでは有名だから探して声掛ければ俺に連絡が付くはずだと伝える。


 そして商人ギルドへ行き[闇の通用門]から入金された事を確認すると、ゼリアルへ向けて出発する。

 今回各種合計で2,000本作ってきて、自分用100本とゼリアル用400本以外は全部売り払ったので、金貨3,500枚強になった。


 そして手持ちの金を少し出しておく。手持ちがかなり寂しい事になっていたからだ。



 そして孤児達が来る前にゼリアルに到着する事が出来た。


 ゼリアルの孤児達の家と孤児学校予定地を見に行くと、殆どが出来上がり俺に気付いたジョーが建物の二階から手を振っていた。


「おい早いなジョー。」

「流石だろう。」

「流石というより大工さん達に無理させたんじゃねーのか。」

「当たり前だろ無理させなきゃ出来る工期じゃないんだよ。」

「・・・ですよねー・・・ごめんよ。」


「これが終わったら全員に休暇貰うぞ。二週間丸々休暇だいいよな。」

「今まで頑張って貰ったんだ、それくらい構わんよ。(ついで)に一人につき金貨2枚つけよう。」

「おい聞いたか!!これ終わったら二週間休暇出る上に一人につき金貨2枚くれるらしいぞ!!!」


「「「「「「「うおおおおおおおおおーーー!!」」」」」」」

「やかましい程の雄叫びだな。」


「アール様、俺の様な半獣人でも貰えるのですか。」

 と半獣人の作業員が控えめに申し訳無さそうに聞いてきた。


「種族に関係なく全員だ。それにガウリーシュ領内では種族による差別は厳罰だぞ。

 人間であれ獣人であれ半獣人であれ精霊であれ関係ないからな。各町の入り口に注意書きの看板があるだろう。」


「見たのですが、やっぱり本当かどうか気になったもので。」

「領主であるアールが言うんだ、間違いないだろう。」

「ジョーは種族とか全く気にしないもんな。」

「そんな物気にした所で人生が面白くなる訳じゃないからな。」

 とケラケラ笑いながら作業している。




 そして五日後に予定は全て完成した。内装や生活必需品の搬入も全てだ。


 そして其の六日後孤児達と共に、前回執政の使いとして来た使者と護衛兵も一緒に来た。

 このワインズ=フィル=ゴルゼウス侯爵の使者はウーバンと言い、今後もゴルゼウス侯爵の使いがあればまた来ると言っていた。


 孤児達の家は兄弟姉妹で、一つの家を与える様にしていく。

 長屋の様な家だが、それなりの広さもある。

 今後増えるかもしれないので、予定数より多目に作っておいたらしい。流石デキる大工達はひと味違う。




 そんな中見覚えのある少女が居た。

 確かパルイムの・・・・そうだゴルウォールにお母さんが殺られていた少女だ。


 その少女は俺に気付き激しく睨んできた。

 その態度に気付いた護衛兵が何やら少女に言っている。

 すると少女が大声で叫びだした。

「こいつ等がお母さんを見殺しにしたのよ!!

 何でこいつ等の世話にならなきゃいけないの!!」

「俺達が付いた時にはもう遅かったんだよ。」

「なら何でもっと早く来てくれなかったの!!」

「無茶いわないでくれ。国境で気付いて急いで言ってアレなんだ。」

「・・・お父さんももう居ないし、お母さん居なくなったら生きてる意味ないよ。何で助けたの!」


 最早何を言ってるのか分からない。


 近くにいたウェルが少女を(なだ)め様と、優しく近付き話しかけていく。


 すると少女はウェルの顔を叩いて、

「半獣が触んないでよ、どっか行け!!」

 と言って突き飛ばす。


 ちょっと子供だからと甘い目で見ていると、難なく俺の逆鱗に触れやがる。


「おいウーバン、この領地の種族の事説明してねえのか。」

「いや種族差別をすると厳罰がある厳しい領地だと、厳しく言い聞かせました。」

「分かった。」

 ウーバンは(しっか)り仕事をした様だ。それを破ったのはこの少女だ。


「おい、小娘。生きてる意味が無いと言うなら今直ぐ殺してやろうか。」

 と言いながら右手に炎火雲水魔(イグァイスア)を出す。


 ちょっと子供相手に何言ってるんですかとウーバンが止めに入る。護衛兵も待て待てと来るがアービィが探検を抜いて間に入る。


「小娘お前は子供だからと何を言っても許されると勘違いしてるのか。

 俺達にはパルイムは関係ない町だったんだよ。無視して通り過ぎても誰にも文句言われない状況だよ。

 なんせ魔物がゴルウォール二頭だと分かっていたからな。そこの護衛兵の人に聞いてみろよ。

 十人程でゴルウォール二頭に立ち向かいますかってよ。」


 護衛兵は首を横に振って行くわけ無いと意志表示している。


「本気で死にたくなったらいつでも言え。ウーバンはこの件をゴルゼウス侯爵様に伝えておいてくれ。次は無いとな。あとお前は俺が嫌なら、いつでも好きな時にこの地を出て行って良いんだぞ、俺は関知しない。」


 襲いかかりそうな勢いで俺を睨むこの少女を、護衛兵が抑え家の方へ連れて行った。

 ウーバンも俺に一礼したあと謝罪を述べ、その後を追っていった。


 一部始終を見ていたホールは

「結構容赦無い上に、ウェンターク達の事随分気に入ってるんだな。」

「そりゃそうだろう、契約上は従者だろうが、俺の大事な仲間だからな。」

「ここで働いてる半獣人達も差別が無くて楽しそうだし良い事だ。」

「分かってると思うがお前ら、誰であれ差別したものは許すな。例えそれが貴族であってもだ!」


 分かってると言う者やう(うなづ)く者や青い顔をしている者など様々だ。



 一悶着あったがこうして孤児達の受け入れは終わった。

 色々な噂も飛び交っている。

 ガウリーシュ領主様は差別をするものは、子供であれ容赦なく罰すると俺の耳にも入ってきた。

 怖い領主だとでも思っていてくれるなら、守ってくれるだろうと思いながら聞き流しておく。



 そして大工や作業員たちの休暇に入った。

 皆お金を使いまくった様で、領主経営の店にもそれなりに収入が増えた。


 休暇中盤になると娯楽施設が欲しいなと色々言って来たから、今後はそういった物も思案して作ってみようと頭の片隅へ置いておく。

 ここで働く者達は皆(しっか)りと自分の意見を言ってくれるので(とて)も参考になる。


 そして休暇が終わると、各種学校の建設に乗り出す事となった。



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