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己の歩むべき道は己で見つけてみせる  作者: 飛来針
第三章 ─ アデスラン王国 ─
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◆武器選びと戦闘訓練

 俺は今ウェルと共に王都ロクに来ている。

 何故かと言うと、俺自身が戦闘慣れしてなく弱い為、ロク北東にある弱い魔物棲息地域で修行してくる。

 そう言うとウェルも自分は強くないから、ご一緒したいと言い出した為だ。


 そして俺たちはいまロクに居る。

 新しく作った開拓村?のゼリアルは、ジョーにどう言った感じで開発して欲しいと、絵に書いて説明してきた。


挿絵(By みてみん)


 こう言った感じなのだが、ゼリアルを西側の入り口として東にも同じような町を作る。

 そして南へつながる道を整備し三つの街を作り繋げると。

 そして真ん中の町は東西に長い大きな町にしてくれと伝えた。

 自分の館も中央の町に作るように伝えた。

 そして各町へ馬車の定期便を走らせ行き来が多くなるようにと。

 細かい部分は帰ったらまたやろう、今はそんな感じだ。


 この領地なのだが案外広く、東西に100km・南北に50kmほどある。


 こんな長い道の整備は大丈夫かと思ったが、エレニアが泥土属性の魔法で難なく(こな)せるそうで頼んだ。

 代償は俺が種馬の如く扱われるのだが・・・それはまた別の話だ。



 先頭の得意なホールやアービィに武器を色々試して、自分が扱いやすいものを探せと言われた。

 予定としては長期滞在なのでロクで家を借りた。家賃は一か月金貨3枚の家だ。もっと安くても良かったのだが、治安の良い地区で借りないと装備や他の物が、盗まれるかもしれないと思ったからだ。


 そして王都ロクで片手剣と盾・長弓・短弓・短剣・(盾なしでの)長剣・片手槌・両手剣・両手斧・両手槌。

 これだけ買って借りた家に仕舞い込んだ。


 まず長弓と短剣を試してみようと思う。

 そしてウェルと共にロク北西にある魔物棲息地域、通称ニガルの巣と言われる所に来た。

 生息地域の奥地へ行くとニガルという強い魔物が住んでいる洞穴があるらしく、まとめてここをニガルの巣と呼んでいるそうだ。

 そのニガルは相当強いが、特に暴れたり此方から仕掛けなければ攻撃してこない様で、放置されている。

 一度紫ランクのパーティが挑んだらしいが、誰一人帰ってこず全滅したと言われている。


 俺たちはそんな危険な所へは行かない。アービィにも間違っても行かない様にと、釘を刺されている。


 冒険初心者の為の武器の扱いを教えてくれる訓練所へも通った。

 なので弓もある程度真っ直ぐには飛ばせれる。

 ロクは色々揃ってて便利がいい。


 現地に到着して始めに出会った魔物は、ピークという小さな六本脚の虫だった。

 特に魔法を使ったりする事は無く、噛み付きと棘を飛ばして来る程度だと訓練所の教官に聞いた。

 ウェルは俺よりも強いのは分ってるからまず一人で戦う。危ないと思えば助太刀してくれと頼み。


 ピークは特に攻撃を仕掛けて来なかったので、先手必勝だと長弓を引き絞りピュッと放ち、胴体へ命中させる。

 すると真っ直ぐ此方へ向かってくる。

 今まで見てきた魔物に比べるとすごく遅い。案外普通に(かわ)せたので、その際に短剣で一撃を入れておいたがまだ(たお)れない。

 長弓は少し距離があいたから使えるかと言うと、取り回しが悪く使い辛い。

 仕方なく魔法を用いる。


 あれから精霊式魔法の泥と土を鍛錬をしていたので、泥水・泥樹・泥土の三つの複合魔法と泥と土の単属性をある程度使えるようになった。開拓で使っていたからなのだが。

 泥魔法を使ったからと言って泥が出ないと分かった。水気の多い泥を出したければ泥水魔法になる。泥単体では砂が出る。

 泥土になると水気が減りドロっとした泥になる。それを魔力の放出で応用してやると、ちょっとした嫌がらせ魔法になるのだ。


 ピークが迫ってきたので、泥の単体魔法をピークの目に向かって噴出させる。

 ただの砂の目潰しだ。直後に泥水魔法で同じ事をする。

 そして泥土の魔法を使い、コの字型で前方が開いている枠を作り逃げれなくする。

 目つぶしを食らい前が見えてないピークは、もはやカモでしかない。

 前から短剣で攻撃し、見当違いの所に噛み付き攻撃を仕掛けるも無意味であり難無く(たお)せた。


 一部始終を見ていたウェルが、ボソっと呟いたが俺には聞こえた。

「セコい。」


 セコくても勝てればいいんだよ。だって弱いと自覚してますもの。

 次に短剣はこう使うのですと手本を見せてくれたが、そんな身体能力は俺には無いと言う感じだった。


 今日一日長弓と短剣で頑張ったが、俺には苦痛でしかなかった。

 というわけでこの組み合わせは無しだな。



 一日で見切りを付けるのは、早いと分ってるがそれほど苦痛だったのだ。

 翌日は盾と片手剣、この片手剣は長剣よりは細く短くそして軽いのだ。


 短剣に比べて長さがある為結構使いやすかったが、いざと言う時に両手で剣を持てなく力が足らない事が良くあった。

 翌日に小盾に持ち替えたらその部分が解消された代わりに、防御できる範囲が狭く結構攻撃を食らってしまった。

 縦の扱いに慣れて無いせいもある。そうして五日間使ってみたが案外使いやすいから小盾と片手剣は候補として置いておく。蛇足だが、長弓と短剣は即日売却した。


 二日ほど休息を取り次は短弓と長剣にしてみた。

 長剣は両手剣ほど重くなく分厚くなく長くもないが、片刃なので重量がさほど重くない。

 短弓で初撃を入れ長剣で戦い間合いがあくと、短弓を一発入れると言う戦い方が出来た。

 二日目になると指先を動かしやすい篭手を購入し、長剣の背を篭手で抑え武器で防御出来るんじゃないか試した。思った通りの事ができ満足の結果。

 状況に応じて片手や両手で攻撃し、いざと言う時は防御も出来る。そして距離が開くと持ち替えが容易な短弓を使える。正直、小盾と片手剣より使い勝手が良かったが、とりあえず五日で次の武器へ移る。


 次は小盾と片手槌なのだが、小盾が合わなかったので普通の盾に変えた。

 攻撃をしっかり防御した後殴る殴る殴る、基本的にそういった攻撃や盾に体重を乗せて押し切って体勢を崩した所を殴る。

 そうして五日経って使いやすい順に並べると、短弓長剣・盾片手槌・小盾片手剣・・・長弓短剣となった。


 短弓長剣と盾片手槌は安定してるのは盾槌なのだが、遠距離で攻撃出来ない不満が残る。

 弓剣は攻撃寄りの組み合わせかな。


 残るは大きい武器の両手剣・両手斧・両手槌の三種となった。

 少し高かったけれど、軽い材料のものを買ってある。

 重くて振り回せない方が問題だからだ。


 両手剣の感想は斬るというより叩き切ると言った感じで、刃が広いから防御はしやすいが動きが鈍く間に合わないこともある。なので即売却した。


 両手斧と両手槌は長い柄があるので持つ場所によっては、両手剣より取り回しがいい。

 両手斧はぶった切ると言う感じで、威力も凄まじい。

 両手槌は殴り潰す感じかな。さほど大きくない魔物なら1・2発で倒せてしまう。

 ダントツの攻撃力だったが斧より重く当て難いのが難点だった。

 両手吹きの中では斧が使い易かったので、それだけ残し槌も売り払った。


 そして一か月間使い続けて候補に残った武器は短弓と篭手と長剣・短弓と両手斧の二種類に絞られた。

 両手斧に関しては徐々に力が付いて来ると、それなりに振り回せる事が分かったが、咄嗟(とっさ)に出せないのが難点かもしれない。

 弓剣はやや防御面が甘いがそれ以外短所らしい短所が無い。

 しばらくはこの二種類を使い、戦闘技術を磨くとしよう。




 それから三か月、ここに籠って戦い続けた。

 時折町には戻っていたが、武器を交換しに行く時だけだ。

 そして通称ニガルの巣の洞穴周辺以外の敵は、雑魚の如く倒せる様になっていた。

 なので次は王都ロクから南西に行った所にある魔物棲息地域の、通称魔物山と呼ばれるレイセ川上流のある山の麓へ行く事にした。

 ふもとはそれ程強く無いのだが、山の上の方は強い魔物が闊歩(かっぽ)していると言う。

 そしてこの麓を山の方へ進むと洞窟があり、それなりの深さで魔物も出ると言う事だ。

 しかしいきなり洞窟へは行かない。様子見で麓近くで戦闘訓練をする。


 この麓で魔物を容易(たやす)く倒せる様になるまでで、二か月も掛かってしまったが意味はあった。

 ニガルの巣に比べて魔物山の麓は少し大きかったり、魔法を使ってくる魔物がいたのだ。

 その結果使い続ける武器が決まった。

 短弓と両手斧と緊急時の無いよりマシな短剣である。

 武器が決まったのでロクの鍛冶屋を見て回る事にした。




 ──王都ロクにて。


 武器の鍛冶屋や防具の鍛冶屋を転々と回っていると、高そうだけど目についた短弓を売っている、鍛冶屋ではないが武器防具店を見付けた。

「いらっしゃいませ。」

「あの短弓見せてくれないか。」

「結構高いですよ、買えますかね。」

 金ならあるから見せてくれと言うと、壁の上に展示してあったその短弓を持ってきた。

 弓の持ち手を除き、端から端まで真ん中が黒い線、両端が軽く青味がかった濃い緑色をしていた。


「なんでこんな色をしてるんだ。」

「これは木製では無いんですよ。龍黒硬(りょうこっこう)碧鋼石(へっこうせき)を使った短弓なのです。」

碧鋼石(へっこうせき)はもっど鈍い青色じゃなかったか。」

「それだけでは(たわ)みませんので、軟鉱石(なんこうせき)と混ぜるとこう言った色合いになるのです。」


 弓を引いてみると、思ったより軽く引け重量も軽い。そして何より矢筒が格好良い。


「矢はどんなものを使うんだ。」

「この弓の矢は木製や鉄製ではありません。」

「と、言うと。」

「魔力を使い専用の矢を作るので魔力の低い方では満足に使えません。また魔法属性を織り交ぜればその属性の矢が使える様になっております。火の魔法を使えば火の矢が、毒の魔法を使えば毒の矢がと言った感じになっております。」

「と言う事はこれ相当高いな。」

「ですから始めに高いので買えますかと、お聞きしたじゃありませんか。」

「いくらだ。」

「値引き無しで白貨35枚となります。」


 支払いで白貨を要求されたのは初めてかも知れない。

 白貨35枚と言う事は金貨3,500枚だ。確かに高い。

「それ位なら払えるな。銘はどうなってる。」

「銘込みの値段です。銘は黒縁橙ランクの"銘"能力者の銘入りです。その分性能も高いです。」

 俺の"銘"より遥かに高かった。


「ではこの短弓買おう。他に両手斧も良い物が有れば欲しい。(ついで)に短剣も有れば欲しい。」

「短剣は色々御座います。両手斧は今四つしか御座いません。出して参りますので少々お待ち下さい。」

 その間に短剣はダークがあったので、それを買う事にした。


 店主が持って来た両手斧の内二つに目が行った。一つは全体的に黒く刃の部分が赤黒い。もう一つは見覚えがある魔力を帯びた黒っぽい斧だ。

「こっちのはグラム鉱か。」

「良くご存知ですね。グラム鉱を主にし龍黒硬(りょうこっこう)を混ぜております。ですから強度が格段に上がってます。

 赤黒い刃の物は黒朱鉱(こくしゅこう)黒晶(こくしょう)、そして僅かですがグラム鉱が入っております。

 値は前者が白貨52枚、後者が白貨11枚です。」


「もしかして龍黒硬(りょうこっこう)が物凄い高いのか。」

「材料として高いのも御座いますが、加工のし難さで扱える鍛冶屋が限られております。」

 色々含めてこの値段と言う事か。

「因みにこの二つの武器は、同じ鍛冶職人が作っております。」

「じゃあ短弓と黒朱鉱(こくしゅこう)の両手斧とこのダークを貰おうか。」

「良いダークを見付けてますね。」

「そうなのか。適当に以前ダークを使ってたから選んだだけなんだが。」

「それも白貨3枚しますよ。」


 まあ良いと短剣と武器を装備する為の専用具を白貨49枚と金貨25枚で取引をした。

 またいつでも来て下さいと言っていたが、この店で屡々(しばしば)買っていてはお金が直ぐに無くなりそうだ。



 あとは自分の雑草薬以外にもポーションを買い、魔導ギルドで魔物除けの粉を仕入れ保存食等を買い洞窟に入る準備をした。

 此処の洞窟にはも(しばら)く篭もろうと思っている。洞窟は走って逃げれる場所じゃないからできるだけ準備をしっかりしてから行くつもりだ。


 そうして俺とウェルは魔物山の麓にある洞窟に足を踏み入れた。


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