ガーゼル村長、お久しぶりです
ドズの方角を勘違いしていたので修正。
シュツーまでの小さな旅をして、気付いた事がある。
エポは何処にでも在ると言う事だ。
其の儘で浄化能力があるから、
案外土壌を浄化しているのかもしれない。
それと昨日エリオから面白い物を貰った。
ドルイドの葉だ。
これを乾燥させ細かく砕いて土に撒いて、その上にまた土を被せて置いておくと
いい土が出来上がるらしいので、そこで雑草の栽培をしたらどうかと言われたのだ。
幸いな事に我が家は、中心街の郊外にあたる為、裏庭が結構広いのである。
だが自分で畑を作るのは、手間が掛かる上に俺に知識がない、
と言う事をエリオに伝えると、面白い答えが返ってきた。
「町長さんに頼んでノームの方々を、連れてきて貰えば良いんです。
土の精霊だけあって、ノーム種は土をいじるのが大好きです。
しかも畑作りの知識も豊富です。」
ノームをそんな事に使って大丈夫なのかと思いながら、
町長にその事も含めて相談に行くと
「私も公務がなければ参加したいですね」
と言ってやがった。
畑の件はこれで片付いた。十日程で下準備が可能だそうだ。
何かを植えるのは、更に十日待つ必要があるらしく、二十日後には植える事が出来るそうだ。
手始めに栽培するものの一覧を作り、エリオに渡しておく。
俺は栽培に手を出さない。
ノームに賃金を渡せば、如才無く栽培をやってくれるそうだ。
もう金額も決めてきた。
100m*70mの畑作りを四人のノームがやり、
日給金貨1枚*4人*10/日であるから、金貨40枚が必要だそうだ。
かなり高額だ。
その理由は土の精霊を雇うのだから、値が張って当たり前らしい。
昔から培われてきたノーム知識を活用して作ると言う事で
知識も代金に含まれているとの事。
ノームは高いから皆自分で作るそうだが、素人と職人の差は歴然だそうだ。
畑の管理関してだが、これは二人のノームを雇えば良いらしい。
一人だと休む事が出来なくなる事と、異常が起こった時に対処が難しくなると言う事。
栽培に対しての給料は然程高くない。
一人当たりの日給は銀貨30枚*2
この世界のひと月は25日なので、二人合わせて金貨15枚と言う事。
この街で暮らすなら一か月銀貨750枚もあれば、かなりいい暮らしが出来るそうだ。
どのノームを選んでも能力に大差が無いそうなので、
俺を雇え、いや俺が、俺がと六人集まり大変だったから
木の枝を6本用意し枝先に色を付けたもの2本を用意し、それをノーム達に引かせた。
そしてハズレを引いた四人が畑を作るそうだ。
今後働いてくれる二名のノームは
ダイーカンとエチゴールと言う。
因みにエリオにも給金は払うと決めた。
エリオは始め要らないと言い続けていた。
知識を共有して貰えるだけで十分だと。
だが家事全てやっていて料理も旨い。
そんなエリオに幾らか払っておかないと、変な噂も立ってしまう。
俺があまりにしつこいので折れたようだ。
エリオのひと月の給金は金貨10枚だ。
雑草薬を売れば十分に払えるお金が手に入るからだ。
栽培可能なものをノームと相談した結果、
葉の状態で毒素の無いものが条件らしい。
当たり前と言えば当たり前か。
イシオン・エポ・オノルン・キルムス・クイル
ケングス・スベルン・ターノル・チベラギの9種類となった。
シズーもやりたかったが、蔦は難しく場所も取るとの事。
蔦ならドルイドに巻き付けとけばいい、と言う意見もあったが
流石にエリオが可哀想なので止めておく。
取り合えず明日から作業を始めてくれると言う事で、
エリオに金貨40枚と給金の金貨10枚を渡し、
俺はアウル村へ行く準備をする。
金貨じゃ使いにくいだろうが、そこは自分で銀行へ行き両替してもらうしかない。
オノルンB・ケングスA・ソボルA/B・チベラギA・エラギ
順番に塩の代用品・食中毒を治す薬・風邪薬・鼻風邪薬・解毒剤・猛毒消しだ。
これを小瓶一瓶ずつ入れ、村長の土産物として持っていく。
エラギだけは沢山作れないので、細い小瓶になった。
──翌日。
朝早くからもうノーム四人が作業を始めている。
甘水漬けの液体を、エポの葉で浄化した水で薄め
オノルンAで味を調える、そこにアンシーBシズーBを入れた飲み物を4余人分作った。
アンシーBは昔と違い、体力増加はそのままの二倍で効果時間が五時間まで伸びている。
シズーBは丸一日喉が渇かなくなる薬だ。
これで甘酸っぱい作業に最適な飲み物が出来上がる。
エリオにこれを毎朝作って、ノーム達に飲ませるようにと伝えた。
効果を聞いたノーム達は半信半疑だったが、効果よりも味が美味しいとそちらを気にしていた。
準備も出来魔力金庫から金貨を20枚取り出す。
予備の薬は革鎧に装着しているので追加で
傷薬と解毒剤と麻痺毒と麻痺回復薬・睡眠薬を小瓶に入れていく。
内容はキルムスA・チベラギA・コボフォA・イシオンB・ツメリA/Bだ。
それから防水が切れると困るので、スベルンBを持っていく。
重宝するエポが無いんじゃないかと思われそうだが、
背嚢にも鎧にも細い小瓶で入れてある、既に常備薬だ。
取り合えずエリオに、ドルイドの森の南口付近に送ってもらう。
俺の迷い込んだ場所から、少し南東になるそうだ。
「そんなに日にちは掛からないだろうが、家とノームさん達の事頼むな」
「分かりました、行ってらっしゃいませ」
そしていつもの如く"気配"を使いながら、採集道具を手にし森から出ていくのであった。
例の如く人の有無を確認し、魔力操作しながら気配を使い街道を西へ歩いていく。
やはりここら辺でも周囲にエポは見掛ける。
小さいから見付けにくいと初めは思っていたが、慣れてくるとあの角ばった葉は逆に見つけやすい。
そしてたまに大きい角ばった葉を見つける。これはセボであり劇毒なので取り扱い注意だ。
外用としては問題ないらしいが、傷口とかから滲入すると致死毒となる。
治すには今のところエクラグの劇毒消しか、高位の魔導士で劇毒除去を使える者くらいしか俺は知らない。
だが劇毒除去を使える魔導士は今、黒/緑の巨大バジリスク討伐に駆り出されている筈だ。
さっきすれ違った行商人にバジリスクの件を聞いてみたら、
何日か掛ければ倒せると甘く見ていたら、膠着状態になってるらしい。
そしてミセリアからの増援はまだ到着してないと。
一体何百人規模で戦っていると言うのだ。
それ程までに厄介な相手という事なんだろう。
道すがらいい雑草が生えているのでそれを採集しながらアウルへ向かう。
村を出た時は余裕がなく、周りを全く見ていなかったが
よく見て歩くとこの辺りはケングスとターノルがかなり多い。
エポもあるので序でに集めておく。
便利な薬になるので、根っこから採集し希釈したエポBをに浸した布を巻いていく。
これですぐ枯れる事は無くなる。
(エポBは本当に優秀だな)
と心の中で呟く。
この辺りは高低差もないため遠目にアウルが見えてきた。
俺の中では四年も経ってないが、村人からしたら大凡十一年振りになるのでは無いだろうか。
丁度正午くらいだろうか、村に着いた。
革鎧に沢山の薬の瓶を挿し、右腰に小振りのバルディッシュらしき武器を携え
左腰に小さなフランキスカを三つ挿し、肩掛け鞄とやたら大きな背嚢を背負った者が現れた。
村人は滅多に来ない冒険者が来たのだと思い、目を合わせない様にしていた為
アールだと気付いた人は居なかった。
そんな事は気にも留めず、俺はガーゼル村長の家へ急ぎ足で向かった。
──村長宅前。
コン、ココン、コン。 コココン、ココン、コン。
変な叩き方だが、子供の頃俺が村長の家で、悪戯していた時やっていたものだ。
気付くかもしれないと思って、こう叩いてみた。
ガシャーン。ドタドタ…ドゴン・・・。
「おいおい・・・大丈夫かよ・・・」
ガチャリと扉が開く。
「七十を過ぎたいい歳した爺様が泣くなよ。」
そう軽く笑い飛ばす感じで言い放つ。
そして爺様に抱き着かれて喜ぶ趣味もないぞ。
「アール!・・・用事でエンシーに行った者に聞いても、
消息を掴めず連絡もないから儂は…儂は…。」
やっぱり死んだと思われていた様です。
「ガーゼル村長、家入っても宜しいですか。お土産もあるので。」
「ああ良いとも、儂も話を聞きたい。今日は泊まって行けるのか?」
「ご迷惑でなければ」
「気兼ねなく泊まって行くがいい」
そう言うと家政婦らしき人を呼び、何かを言い付けていた。
えらい若い家政婦だが、愛人か!?とまあ冗談はさておき。
椅子に座り寛ぐ様に言われた。
しかし気になる事があった、確信はないが聞いてみるとしよう。
「ガーゼル村長、奥様は?」
少しの沈黙のあと村長がゆっくりと話し出す。
「あいつは、四年前に亡くなったよ。眠ったまま朝起きて来なかった。」
やはりお亡くなりになられていたか。
確か村長より三つ年上だったと思う、子供の頃よくして貰っていた。
そしてこの空気の流れを変えたのは、家政婦だった。
「旦那様、お風呂の用意出来ました」
「お、おう、そうか。アール風呂に入って温まってこい。」
我が家には風呂が無いので、温かい風呂は久しぶりである。
家の裏手に溜め池があり、そこにエポの葉を入れ綺麗に保ち、そこで水浴びをするのだ。
これが我が家の風呂事情である。年中暖かいドルイドの森だからこそ出来るのだ。
風呂場に入り体を洗おうとしていると、先程までと違う服に着替えた家政婦が入ってきた。
「お背中をお流し致します。」
まーてマテ待て。いい歳した爺様よ、若い女子に何をやらせてんだよ。
「自分で出来るので要らないです。恥ずかしいので出てって下さい。」
任務を完遂出来なかった様で、打ちひしがれた様子で風呂場を出て行った。
(爺様・・・それとも歳のせいもあり、自分で洗えなくなったのかな)
久し振りの温かい風呂だったので、長風呂したら湯あたりしてしまった。
なんとこの家政婦さん、湯あたりの看病までしてくれるじゃないですか。
寝転んでいる間に、夕飯の時間になったようだ。
そしてその時にこの家政婦の子の事、そして両親のことを聞かされた。
「この子レイチェルと言ってな、アールと同じ様な境遇なんじゃよ。いやアールより酷いか。
二年前ある家族がこの村を訪れ、泊まっておったんじゃが
この子は親に睡眠薬を盛られ捨てられ、両親はその夜のうちに姿を消しよった。
どこに行ったかも分からぬ。元の住んでいたマウラスの家も引き払われており
行くところが無くなってしもうたんじゃ。」
その話を村長がしている間、黙って俯き続けるレイチェルの姿があった。
「儂も家内を亡くしたあとだったんでな、引き取って一緒に暮らしておるのだが
もう歳じゃし麻痺の奇病にも罹ってしもうた。
だからの儂が死んだあとのレイチェルの事が気掛かりなんじゃ」
「そんなこと仰らずにもっと長生きして下さい」
レイチェルが捲し立てる。
「私は拾って頂いた恩をまだ返し切れてません。ガーゼル様の為ならどの様な事でも致します。」
「だから体を・・・。」
「それはガーゼル様の左腕が麻痺していて、もう殆ど動かないからです。
しかも日々麻痺の範囲が広くなっていってます。」
麻痺・・・全身が徐々に麻痺していく奇病か。ディージーが教えてくれた奇病だな。
待てよ麻痺だと??・・・もしかしてエポシオンで治ったりするのか
全ての麻痺に有効ってなっていたが、病気も治るかもしれない。
イシオンの葉とキルムスの葉は持ってないが、イシオンBとキルムスAならある。
イシオンBが液化している為、エポ精製水無しで作るとエポシオンが出来るかもしれない。
「ガーゼル村長、夕食の最中で申し訳ないのですが、用事が出来ました。一時間程で戻ります。」
そう言って村長の家を飛び出した。
行儀がいい悪いと言ってる場合ではないのだ。
その奇病は初めは進行が遅いのだが体の一部位を侵しきると、
一気に進行するとディージーが言っていた。
そして村長の左腕まで進行しているなら、もう長くない。
次は心臓に来るのである。もう時間が無い。
急いで作成の準備をする。
イシオン7とエポ1そこに10倍のエポ精製水を混ぜ、
魔力を込め混合液の1/10の煎じたキルムスを入れる。
飲み難いで濾してやれば出来上がりだ。これが本来のエポシオンの作成方法だ。
ならばまずキルムスAを鍋に入れ、温め少し水分を飛ばし
イシオンBを7に対しエポの葉をいつも通り入れ、魔力の核の要領で魔力を込める。
その間に少し水分を飛ばした、キルムスAを冷まし
肌理の粗い布で濾してやる。
出来上がった薬を判別してみる。
やや黒味がかった紫で[エポシオン回復薬]と判る。
また若干能力が上がっている様だ。傷を治す追加効果が、少し上がっている。
片付けを済ませ急ぎ村長の家に行くと、村長の顔色があまり良くない。
レイチェルが薬を用意しているようだが、進行すら止められなかった薬だ。
効きめがあるとは思えない。
「レイチェルさんちょっとどいてくれ。こっちの薬を飲ませる。」
「何ですかその禍々(まがまが)しい色の液体は、
そんなものガーゼル様に飲ませないで下さい。」
確かに色は悪いイシオンの青灰色に
緑のエポ・そこに黄色か橙か分からぬ色のキルムスが混ざっているのだ。
「時間が無いんだ、助けたいなら黙ってろ!!!!」
邪魔をされたくないので、大きな声を出しレイチェルを抑止した。
村長にはまだ意識はあるからエポシオンをゆっくりと飲ませていく。
丸一日の麻痺耐性があるので、明日のこの時間を過ぎても麻痺が出なければ
エポシオンは例の奇病の特効薬となり得る。
麻痺毒であれば即効性で効くのだが、やはり病には効かないのか。
そう思っていると村長が立ち上がり左手で俺の頭をクシャクシャ(・・・・・・)としてくる。
何をするんだと思ったが、左腕が動いてるのである。
「アールお前薬を作れる様になったんじゃな。
しかも効き目が凄い、病気なんて無かったかの様に左手も左腕も動くぞ。」
良かったとりあえず麻痺耐性が利いてるだけかも知れないが、一先ず時間が稼げた。
「村長、まだ治ったと断定出来ません。
麻痺に有効な薬で更に丸一日麻痺に対する耐性が付きます。
なので明日のこの時間を過ぎてみないと、
どのような効き目が出ているのか分かりません。
今飲んだ薬は村長にお渡しします。
麻痺している部分が減っていれば、飲み続ければ治ると思います。
完全に麻痺が消えているなら今飲んだ分で足りたと言う事です。
なので明日も泊まって宜しいでしょうか。」
「むしろ儂からお願いしたいところじゃ」
そんな話をしていると、レイチェルの方から静かに嗚咽が聞こえてくる。
「レイチェルや、今日はもう良いから自分の部屋で休みなさい。」
そういって村長はレイチェルを奥へ連れていった。
俺が村長を訪ねるのが遅かったらと思うとぞっとした。
逆に一か月ほど早くても発症してなかったかも知れない。
本当に気まぐれで訪れた偶然だったのだ。
レイチェルを休ませた村長が戻ってくると、少し冷めてしまったが夕飯の続きを食べようと言われた。
そして俺の両親は、俺が村を出て半年くらいした後
村を出て行ってしまったらしい。やはり此方も消息は掴めていないそうだ。
「それとなアールに頼みたいことがあるんじゃが、迷惑なら断ってもらって良い」
「何でしょうか?」
「服や装備品を見たところ、それなりに生活出来てると思えるんじゃが
レイチェルの事何とかしてもらえぬだろうか。随分と身勝手な願いだと言う事は分かっておる。」
俺には旅立った日に、村長に貰った恩がある。
それを返せる機会を貰えると言うのだ。断る理由がない。
「俺はあの日村長に頂いた、大きな恩があります。
この事でそれを返せると言うのならば、喜んで引き受けます。」
「あんな小さな事を恩などと言わないでくれ、村に引き留められなかった儂はずっと後悔しておったんじゃ。」
この通りだあの子を頼むと、頭を下げられた。
「しかしレイチェルがここを去ると言いますかね。」
「儂の病が完全に治っていたら、着いて行かせる。それに関しては任せなさい。」
レイチェルを森の我が家に連れていく事は出来ないから、
エンシーまで歩いて行き、馬車に乗りシュツーへ向かい商人ギルドで行商権利も一応買う。
その後また馬車に乗り、エンシーの北にあるドズに向かう。
小さな店舗向き家を買うくらいのお金ならある、普通の家なら金貨50枚から100枚程で購入出来る。。
ドズという町はヒルリアからシュツーを、直線で結んだ真ん中付近にある町で、
ドルイドの森の北東口から近いのである。
商人の行き来も多く、小さいながらも景気のいい町である。
今後店舗を持つならと、一応目を付けておいた候補一つなのだ。
ドズで家を買うなら中心街に来る行商人が、仲介してくれると言っていた。
何にせよ一度戻って、準備をしなければいけない。
こうしてその日の夜は更けていく。
──翌日の晩。
「そろそろ昨日の時間を越えたと思いますが、麻痺は大丈夫ですか?」
そう村長に尋ねると
「全く問題ない。」
と、答えが返ってきた。
「一応明日の朝まで様子を見ましょう。
レイチェル、朝まで村長に付いてて貰えるか?
もし具合が悪くなれば昨日の薬をのませるんだ。」
「分かりました、ガーゼル様の事はお任せください」
そしてこの日は、何事もなく過ぎて行く。
──翌朝。
「村長、おはようございます。お加減は如何ですか?」
「昨晩と同じで麻痺は全くない、夜も何も起きなかった様で朝までぐっすり寝ておったわ」
レイチェルにも確認を取る。
「ずっと起きておりましたが、何も問題ありませんでした。
徹夜かよ、大丈夫か。
少しでも休んで貰うためにツメリAを渡した。
「レイチェル、これを飲んで寝ておいで。
一時間ほどぐっすり眠れる薬だ。」
「寝ずの番で疲れておるじゃろう、そうして来なさい。」
村長がそういうので、レイチェルは奥の部屋へ入っていった。
「では村長、例の話進めて暮らせる準備をしておきますので、
また十日か二十日程したら、レイチェルを迎えに来ます。」
この騒ぎで、完全に忘れていた物がある。土産を渡していない。
「村長、渡し忘れてましたがお土産の薬セットです。
あの薬を作るのに少し減ってしまった薬もありますが気にしないで下さいね。
瓶に名前を書いてありますので、この紙に書いてある説明を読んで使って下さい。」
「アール、いい薬師になったな」
自分ではあまり薬師という感覚はないが、ここは否定をせずに別れを告げる。
「では村長、またすぐ来ますがお元気で。」
そしてアウル村を出た。




