表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

フォーエバー

 ルルリは急に強大な力に目覚め、驚いていた。


 しかし、戸惑いはしない


 今、ルルリにとって最優先ですべきことは


 ルドを止めることなのだから。


「ルルリ……なぜ俺の邪魔をする……」


 ルドはルルリを鋭い眼光で睨みつける。


「……わからない」


 ルルリはまっすぐルドの目を見つめる


「ふざけているのか」


 ルドの虚空の瞳に、怒りの小さな松明たいまつが彩られる。


「ふざけてなんかない……ルド……もう、やめよう」


 ルルリはすがるようにそう言った。


「やめる? 何を言っていいるんだ、俺には世界はより良い方向に導くという使命がある、邪魔をするつもりなら敵として排除する……! 」


 そう言った瞬間に、ルドは『我楽の軍衆(ガヤ・ファイラク)』の人形を1000は優に超える数を生成しルルリに突撃させる。


 ルルリはもう必要ないと思った剣を捨て、拳で人形を殴りつける。


 人形は一撃で塵になったが、しかし1000以上の数を相手にするのは厳しい


 だが、ルルリは一歩も引かずに、人形を砕き続ける


 ルドはニヤと笑い、指を鳴らす


 するとルルリの目の前の人形が爆発した。


 威力は低いが大量の閃光と爆音にルルリの世界は白く染め上げられる。


 その直後、ルドの『神罰の光(バラー・ダウゥ)』が超広範囲に発動される。


 完全に逃げ切ることが不可能な範囲である。


 ルルリは消えた。


「フ……フフフ」


 ルドが小さな笑いを漏らしていると


「ウゴッ!? 」


 突然、ルドの背中に強烈な衝撃が走る


「クソ! 」


 ルドは後ろに手をやり、『神罰の光(バラー・ダウゥ)』を発動させた直後。


 ルドの視界に突然、ルルリが現れた


 そしてそのまま、ルルリはルドの顎を拳で打ち抜く。


 ルドはルルリの腹部に拳を打ち込もうとするが、ルルリの腕に防がれてしまう


 そして、そのままルルリは消え、ルドと離れた場所に現れる。


 あいつ瞬間移動してやがる……! 


 ルドは自分と人形が見た情報からそう推測する。


「おまえ……どんな能力に目覚めたんだ? 」


 ルドはそう言うが


 ルルリは自身の瞬間移動の能力『舜環維堂マズナブ・ワミド』を教えることはない。


「秘密か……」


 ルドはそう言いつつ


 ルルリの能力の特性を考える。


 どこにでも瞬時にいける能力……厄介だが、もう弱点は見つけたぜ……ルルリ


 ルドは『我楽の軍衆(ガヤ・ファイラク)』の人形を突撃させ、ルルリの視界と行動範囲を限定させ、その後『神罰の光(バラー・ダウゥ)』を発動させる。


 もちろん、ルルリは『舜環維堂マズナブ・ワミド』で遠くに行き回避する。


 これを待っていた!


 ルドは勝利のチャンスを逃さないために。


 ルドの近くにいた人形の赤い水晶のような頭に手を入れ、ルルリの近くの人形からルドの手が生えてきた。


 そして、そのまま『神罰の光(バラー・ダウゥ)』で消滅させる場所はしるす光を放つ。


 ルドは、さっき自分がルルリの腹は殴りつけようとしたとき、『舜環維堂マズナブ・ワミド』で回避せず、腕で防御した。


 それは回避しなかったのではなく、回避できなかったのだ。


 ルドは『舜環維堂マズナブ・ワミド』は連続使用できないと考え。


 まず『舜環維堂マズナブ・ワミド』を使用しなければ『神罰の光(バラー・ダウゥ)』を回避できないようにした。


 そして『舜環維堂マズナブ・ワミド』を使用し別の場所に現れた瞬間


 ルドは周り中に張り巡らした『我楽の軍衆(ガヤ・ファイラク)』の人形の監視網で瞬時に察知し、素早く人形に手を突っ込み、ルルリに『神罰の光(バラー・ダウゥ)』が当たるようにした。


 今ルルリは『舜環維堂マズナブ・ワミド』で回避できず、また動きで回避しようにも、『我楽の軍衆(ガヤ・ファイラク)』の人形に動きを阻害された状態では、連続使用のため範囲が狭くなったとはいえ『神罰の光(バラー・ダウゥ)』を完全に回避することはできない。


 勝った! 


 ルドの勝利の確信の笑みと共に『神罰の光(バラー・ダウゥ)』は発動する


 ルルリは完全に回避しきれず、左半身を消されてしまう。


 だがルルリの体から血が吹き荒れない。


 変わりに青い光がにじみ出てくる


 そして、その青い光はすぐにルルリの身体になってしまう。


「な……!? 」


 ルドは必勝の戦法が破られ、驚きと狼狽が合わさった声を出す。


「『 犀星ナバート』……私は髪の毛一本でも残っていればいくらでも身体を直すことができるの……」

 

 ルルリは右半分しか残っていない服が落ち、全裸になることも気にせずそう言った。


「か……か……勝ち誇んじゃねぇぞ!! ルルリィ!! 」


 ルドはそう大声で叫んだあと、手を前につき出すと


 赤い光を放つ、幾何学的な模様が現れた

 

 人形たちもルドと同じ行動をすると同じ現象が起きた


「赤い輝きは英知の奇跡と破壊の醜悪なる光りなり手の方向にあるもの焼き灰と熱にせよ『歩炎ヤムシ・ナル』! 」


 ルドと人形たちの突き出した手から炎が出る。


 ルドがまだ人であった頃はこの魔法を使っても、小さい炎を出すのに精一杯であり、今も神の力を持ってしても、子供ぐらいの大きさの火の玉しか出せないが、大量にいる人形が同じものを同時に出せば、それはルルリを囲み焼き尽くす牢獄となる。


 しかし、ルルリはノーダメージだ。


 なぜなら、水の魔法で周囲の水の盾を作ったからだ。


「ルド……魔法じゃ私に勝てないよ……」


 神の力を持つものが人の技法を使えば、それは神の御技という事にもなる。


 そして、神の力がもつもの同士で人の技法をぶつかり合わせれば、人の力が物を言うようになる。


 ルドとルルリの魔法勝負ではルドに勝ち目はない。

 

 ルドは悟るルルリには勝てないと。


「ま……まて! 俺は世界をより良い方向に導く使命がある! それは俺にしかできないことなんだ! 頼む! 世界には俺が必要なんだ! お願いだ! 」


 ルドは全てのプライドを捨てルルリに懇願する。


 ルドが恐ろしいのは死ではない、世界をより良い方向に導く使命が果たせばくなることだ、それだけは何が何でも阻止しなければならない。


 ルドはわめき散らす


 ルルリは無言でルドに歩み寄る


「貴様! 分かっているか! 俺はあらゆる悲しみ、憎しみ、苦しみから全人類を救うことができる! 俺はこの世界を救う救世主なんだ! なぜ分かってくれない……世界をより良い方向に導きたいと言う俺の理念を! なぜ! 」


 ルドは叫ぶ。


「ごめんね……ルド」


 ルルリはルドに抱きしめ、己の力を暴走し炸裂させる魔法『命の対価クンブラ・インティハリヤ』は発動させる。


 ルルリは『命の対価クンブラ・インティハリヤ』を使わなくてもルドを倒すことはできるが、あえて『命の対価クンブラ・インティハリヤ』を使う。


 なぜなら、ルルリはルドを一人ぼっちで死なせたくなかったから。


「クソ! 離せ! 」


 ルドはもがき暴れ、ルルリの身を何度も叩く


 ルルリはより力を込めてルドを抱きしめる。


 そして


 闇の如き光、無音の如く轟音と共に


 ルド=アーケムとルルリ・ケト・マッズーはこの世から消えた。 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ