新学期:START
春休みが終わりとうとうやってくる、新学期。2年生の時の下駄箱に靴を入れて上履きに履き替え教室へと向かう。
2年生の教室に行くと、数人がこちらを見て、「あ、おひさー」と声を掛けてくれる。友達に声を掛けられると、学校に来たことを実感できる。チャイムが鳴り、皆が席に着いた。
先生がクラス替えのプリントを配っていく。へー、3-2の15番かー。俺は名前がサ行から始まるので15番~20番になることが多い。そして校内放送が流れた。
『これより、クラス替えを行います。3年生から順番に……』この放送が流れる時は、毎回緊張している。そしてその緊張もこれが最後になる。
教室につくと、そこには学校の中で1番面白い先生がいた。その先生はいつも明るく、俺にも優しくしてくれた。たまにその元気が空回りして生徒から嫌な目で見られたりすることもある。とりあえず、生徒にとても真剣な先生だ。
「おはようございます!」先生がこっちに
来て挨拶してくれた。俺も「ぉはょぅございます。」 と言うと、「声が小さいぞ。次はもっと大きな声であいさつしてくれると嬉しいな」と先生は笑顔で迎えてくれる。黒板で席の場所を確認して座った。
クラス最初のホールルームが始まる。