表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王のお孫さん  作者: 笑う猫
召喚されし勇者と転生されし魔王
3/23

四話

「そいえば聞きました?」

「何をですか?」

「ラーシス国で勇者召喚が行われたそうですよ?」

「勇者ですか?」


ここは冒険者組合――ギルドと呼ばれる建物の中


「えぇ、黒い髪の勇者らしいですよ?」

「へぇー、やっぱ伝説通りに黒い髪なんですね」

「なんでもサイクロプスを単独で討伐したとか・・・凄いですよね?流石は勇者といったところでしょうか?」


サイクロプス

一つ目の巨人で全長5Mほどの大きさ

オーガの亜種


「勇者が召喚されたってことは魔王討伐ですかね?いつごろ行くんでしょうか?」

「そのことなんですけど」


ロアさんは少し声を小さくして話す


ロア・アスタール

青い髪を腰にまで伸ばした長身の美しい女性

年齢は17歳


「実はアルパシブ帝国の王がアルパシブ帝国第三王女のタティア様を勇者の仲間に献上するらしいですよ?」

「タティア様?あぁそういえば勇者召喚に成功したら近隣諸国は勇者召喚に成功した国に手を貸さないといけないんですよね」

「タティア様はまだ13歳の女の子らしいですよ?そんな子を魔王討伐に行かせるなんて・・・あの噂は本当なんでしょうかね?」

「噂?」

「タティア様のお母様が平民の出だって噂ですよ」

「平民ですか・・・それで他の兄弟を差し置いてタティア様が魔王討伐に?だけどもしタティア様が魔王討伐に成功でもしたらタティア様が王位継承の第一候補になるんじゃ?」

「おそらく王様はそれが狙いなんじゃ?」

「あぁ・・・そういうことですか」

「それに――」

「どうしました?」


ロアさんが何かを言いかけて言葉を噤む


「いえ・・・」

「・・・まぁいいです。では俺はそろそろ」

「えぇ、それではまた会いましょう」


俺は神妙な顔をしているロアさんに別れを告げ、冒険者ギルドを出ようとすると

誰かが俺に話しかけてくる


「あなたがダルクス・アリシエル様ですね。私はアルパシブ帝国王宮騎士団長ミリス・システィーナと申します」

「・・・・・・・」


長いよ


「実はアリシエル様にお願いがございまして、少しお時間を頂けないでしょうか」

「お願い?」


アルパシブ帝国王宮きしゅ――騎士団長と名乗る女性は

長身で緑色の髪の美しい女性

ミリス・システィーナ

《鋼鉄》の異名を持つ若き騎士団長

俺のような一介の冒険者にまでその名が伝わってるほどだ

噛んでないです


「はい、馬車を用意させているのでそちらで」

「ええっと・・・あ、はい」


状況がうまく理解できていない俺は言われるままにギルドの外に止まられている馬車に乗る


「それでは先ほどのご無礼を先にお詫び申し上げます」

「無礼だなんて・・・えっと・・・それで俺に何のようで?」

「アリシエル様は高名な冒険者・・・それもわずか10歳でB級にまでなったお方」


冒険者はE~SSSまでランク付けされており、B級は一人前の冒険者と言われるランクだ


「アリシエル様は魔王討伐の為に呼び出されたという勇者様の事を御存じで?」

「ええ、一応」


なんたって俺は魔王の孫だからね


「では我が王がアルパシブ帝国第三王女であられるタティア様を勇者様の仲間に・・・って噂はご存じで?」

「えぇ」

「では話が速い、アリシエル様にはタティア様を勇者様の元へ・・・ラーシス国をお連れしていただきたいのです」


え?

改変しました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ