合格発表(200文字小説)
やれることはすべてやった。
いよいよ、今日は高校の入試。
あいつも来ていた。
私の方を見て笑っている。
ちょっとムカついたけど気持ちが楽になった。
おかげで試験も上々。
「どうだった?」
「まあまあかな」
「良かった! ここに入るのが夢だったもんな」
「あんたはどうなの?」
「ああ! 俺もバッチリだ」
合格発表の日。
あいつの番号が無い。
メールの着信。 あいつから。
『おめでとう! 俺、引っ越したから』
うそ…。
急に涙が溢れてきた。