はっぴーばーすでぃとぅー
秘密
さっきまでの人生に意味がなくなる。春の光に導かれて、上からお告げが脳裏に焼き付いた。ここに居たのだと、気づかなかったのか、気づかないふりをしていたのか。やっと会えたのだ。喜びと懐かしさが交差して一緒に溶けた。色づく世界。じゃ、今までは何色だった?
いい加減な事を言わないでくれ。責任を取れるのか。貴方は何を望むのだ。葵が笑う。この世が平和だと、皆が願ったのだろう。二つの星は同じだろうか。疎まれても大切な宝物。きっとどこかで幸せに暮らしていて欲しい。日向で遊ぶ子供に言う楽しいことが、これから待っていると。決まり事なんて破るためにあるのだから。
とうとうやって来た。天からの贈り物。地の者は見上げるしかなかったものが、同じ目線にやって来たのだ。首を痛める事がなくなったと、笑い合う。眩しすぎた。あまりにも光だった。目が焦がされて、踊り狂う。この時がやって来たのだ。
うるさいと大声を出したのは誰だろう。耳に残るあの声の主は、どこに行ったのだろうか。辺りを見渡しても見つからなかった。水が溢れていく。野に咲く花は喜んだ。ピンクに色づいた。微笑んだ。可愛らしく。弾むように。夕暮れが近づいている。誰かが帰りを待っている。みんなに聞こえるように泣いた。
そういう事もある。ああいう事もある。これはこうである。純白を汚したい。真っ白な羽を赤い血で汚したい。これはどういう事だろう。冷たい表情が。コロコロと変わる明るさに、たまに混じる本音。何を考えているの。その羽で遠くに行ってしまいそうで、行かないでと願う。願いは届かないかもしれない。願いだけでは足りない。その美しい羽を使えなくするのはどうだろう。
うそ。ほんと。ごめん。ちがう。ひみつ。隠し事は気づかれないように見つからないように。夢の中に放り込んだ。みんな見るものだけど忘れてしまう。野原に葉っぱを隠した。見つからないように、みんな見るけど不思議に思わない。誰も気づいて誰も気づかない。本当は気づいて欲しいから見て欲しいから。お願いだから、気づいて欲しい。喉から手が出る。手は何かを掴んで離さない。話さない。幻想の中に消えていく。
まつりが始まった。今宵の主役は貴方様。ゆらゆら揺れて、皆が斉唱した。これはカラフル。作り話。大きな大きな虚。右往左往する魚が飛び跳ねた! 藤の花を見つける。鬼が逃げた。どんどん遠くに走っていく。死は先の先。生きている事は、わいわいよ。壮大な木が語る。人生は人生だと。つまり、つまりなのだ。あれはあれ。これはこれ。それはそれで、今は今。意味は意味であり、それ以上でもそれ以下でもない。考えるのは無駄なのさ。ふらふら歩いてたどり着いた場所が目的地。馬の尻尾に頭をぶつけた。前を見ていたのに。突然現れたのだ。前を見ていた間違いない。自信はある。ありえない。現実は想像を超える。考えても考えても先のことは分からない。よいよいよい。
ありがとうございます