表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シロのセカイ  作者: 七坂 洋
第1部 白き者
6/30

第1話 白の力 (エピローグ)

 街中にある洋館。そこを取り囲むように多くのパトカーが集まっている。その様子を龍堂宇水はタバコを吸いながらビルの屋上から見ていた。

「なるほどなるほど、あれが『白き者』ですか...。」

 ふぅーっと煙を吐く。

「さて...、白い彼は今回どう動くのですかねぇ。我々に仇なす者となるのか...それとも我々にとっての希望となるのか?...」

 突然、手に持っていたタバコは炎を上げ、焼失した。

「バサラさんを失ったのは残念ですが、あの方々を見れただけでも良しとしましょう。やはり、ちゃんと三人で来ていたみたいですしね。」

 目の前に漆黒の空間が現れる。龍堂はその中に足を踏み入れ、そして消えた。



ーー


 5時間後。


「...以上が、今回の報告になります。」


 ZEMS本部であるビルの最上階。蓮川 美優流は一人の男の前に立っていた。30代半ばに見える端正な顔立ちの一人の人物。ZEMS司令、御名方みなかた 冬夜とうや


「...ありがとう、美優流くん。なかなか興味深い内容だったよ。」

 御名方は静かに言った。

「彼ら二人とも予想以上の働きをしてくれたみたいだね。君をサポートに置いてく必要はなかったかな?」

「はい...今回私は『何も』やっていません。彼らだけで解決しました。評価を上方修正すべきでしょう。」

「...なるほど、検討しよう。あと...。」

 御名方はリモコンを操作し、スクリーンに一人の少女の写真を表示した。

「保護したこの子の件だが...調査の状況はどうなんだい?」

「...はい、『アシュリー』という名前以外、全て不明です。現在ヒアリングをしていますが、的外れな回答が多く何も情報は得られていません。恐らくはLPになりたて・・・その上で記憶障害が発生している可能性があります。」

「...ふむ。あの場にいたということはデモンの可能性はないのかな?」

「その点については、『彼女』にも確認してもらいましたが、その可能性は極めて低いだろうと...。」

「なるほど...この少女については、暫くZEMSで保護し観察するとしよう。」


 御名方は再度スクリーンの画面を切り替えた。一人の男の写真が映る。

 雷剛 王牙。

「今回の一番の問題はこれだね。」

「......はい、拘束された雷剛 王牙ですが、3時間後に警察署内で消失したとのことです。目的した署員によると、徐々に身体が透明になっていき最後は空間に溶け込むように消えたと...。」

「ふむ...。」

「...司令、彼の...鏡 日有の能力というのは『Link Break』では無いのでしょうか?」

「その結論はまだ早いかな。第一に最初の事案と結果が違う。」

「はい...それは、そうですが...。」

「...彼のことが心配かね?彼が本当に『白き者』であれば、君のLinkerと彼は繋がりがある...。』

「それは関係ありません。」

 美優流はムキになって言った。

 御名方は静かに笑みを浮かべた。

「どちらにしても、彼の件についても継続監視をするしかないだろう。今回の雷剛氏の消失の件については極秘扱いにする。誰にも漏らさないようにお願いするよ。...特に、彼、鏡 日有くん本人にはね。」

「承知しました。」

「あと...、彼の最初の事案に関わった人物についてもZEMSの監視対象としておこうか。最初の事案と今回、何が違うのかを我々は理解する必要があるからね。」


 蓮川美優流が退出した後、御名方は写真が添えられたあるレポートをスクリーンに映し出した。鏡 日有がLPとして目覚めた際の事件、その顛末。それを見ながら彼は一人つぶやいた。

せいよ...お前の弟が私に何をもたらしてくれるのかな?...。」



(1話「白の力」 終)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ