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異世界人の手引き書  作者: たっくるん
第一章 帝国黎明期
32/218

31 帝都に到着

「頭が痛い……ゼスト、二日酔いって魔法で治らないかな?」


治るけど、治しませんよ師匠


「酒は適量なら良薬ですからね。魔法で治療は難しいのでは?」


「そうだよねぇ……あぁ、気持ち悪い……」



昨日の記憶が無い馬鹿オヤジと一緒に馬車に揺られている


師匠は酒に弱い

いや、飲めない訳ではないのだがワイン2杯で出来上がり3杯飲んだらぐでんぐでんだ

しかもそこまでいくと記憶が飛んで、始末におえない


まったく……昨日はお嬢様のホクロの話だけではなく、いつ頃から胸が膨らんで来ただの言い始めてトドメは


『ゼスト知ってる?ベアトはねぇ、着痩せするけど凄いらしいよ?メイドが噂しててねぇ。胸がふわふわモチモチで良い匂いもするらしいよ?良いなぁ~ふわふわ。ねえ、どんな感じだった?』


知るかよ、まだだよ……あんた娘のどんな噂聞いてるんだよ馬鹿オヤジが



この発言で顔を赤らめた黒騎士は有罪として殴り飛ばした

はっちゃけすぎです師匠


ストレスたまってたのかなぁ…かわいそうに…俺もそうなるのかなぁ婿だし…


かわいそうな婿仲間を見詰めながら旅は順調に進む





「ようこそ帝都へ。失礼ですがご家名を承ります」

「バーナム辺境伯家である。ソニア魔法兵団長とゼスト卿がお乗りだ」


おお、着いたのか……昨日は寝てないせいかボーっとしてしまう

師匠は熟睡中だ、さすがです


「ありがとうございます。その縛られた兵士達は如何されたのでしょうか?」


「こやつらはな……」


アルバートが説明するようだ

任せよう、まだ眠いし面倒だからな


「まさか奴隷とは……この帝国兵の恥さらしが!」


門番達が縛られた元兵士達を睨む

まあ怒るよな、普通なら


説明が済むと兵士達を引き渡す

殴られながら連行されているようだが、あとは帝都の問題だから関係ない

多少は仕方ないだろう、奴等はそれだけの事をしようとしたのだから


冒険者達もここでお別れだ

彼等も災難だったな……しかし結局は無事に済んだのだし、運が良いのか悪いのか……


「ゼスト様、ありがとうございました。このご恩は一生…」


「気にしなくて良い、それに貴族にそんな事を言ったら本気にして連れていかれるぞ?感謝の言葉だけで充分だ」


決まったな、これは決まっただろ

何故か女性達はアルバートを見詰めていた


アルバートは訓練2倍だな、そうしようイケメンが



冒険者達は何回も頭を下げながら兵士達について行った

取り調べが有るからな、でも夜までには終わるだろう


これで用件は終了だし街に早く入ろう



「さて、義父は旅の疲れで休んでいるのだが、中を改めるのか?」


門番にそう告げる

質問しているように聞こえるが、それは間違いだ


『辺境伯家の一族だよ。いいから早く入れろや疲れてるんだよ』


こう変換するのが正しい

なので、相手がまともな兵士なら答えは


「いえ、ありがとうございました。どうぞお通りください」


こうなる


じゃあ中を…なんて言ったら

『辺境伯家の一族が信用出来ないのか、じゃあ死ね』

こうなる

怖いよな貴族って



ガラガラと馬車が進む


いよいよ帝都か、とりあえず到着の報告を城にして待機だな

辺境伯家の屋敷が有るのでそこで待つ事になるだろう



巨大な門を抜けて街に入る



凄いな。ついキョロキョロとしてしまう

さすが帝都だ

とても広く綺麗に整備された目抜通りが現れる


そして人の多さで異世界に居る事を忘れそうになる

どこか長閑な雰囲気があった今まで知っていたこの世界の街とは違う

都市に来たんだな……そう強く感じてしまう


懐かしい喧騒だ、日本を思い出した

帰る前に散策出来ると良いな





到着した屋敷は城の側……貴族の大きな屋敷が並ぶ一角で、綺麗に手入れされており、専属のメイド達によっていつでも使えるようにされているのだそうだ

金かかるだろうに勿体無いな

たまにしか使わないのに……でもこれも貴族の見栄なんだろうな



城に到着の報告をするように指示して屋敷に入る

夕食までは部屋で休むと伝えて昼寝をする事にした

徹夜はキツイ、もうおっさんだから勘弁してもらおう


ちなみに師匠も同じように寝るそうだ

だから俺も真似しても大丈夫、師匠二日酔いしてくれてありがとうございます




久しぶりのふかふかな綺麗なベッド

俺はすぐに夢の中へ落ちて行った











コンコンとドアがノックされてメイドが声をかけてきた


「ゼスト様、夕食の準備が整いました」


「ああ」









無愛想なのは勘弁してもらおう

俺の前に交換日記が浮かんでいるのだから……



書かなきゃ駄目ですよね、解ります

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