計画案
雪だるま計画。いったいなんなんだ(棒)
「とりあえず、買い物を済ませましょう」
エリスはショッピングの項目に指を走らせる。
「持ってください。死ぬしれないんですよ!」
「そうよ! 無理することないじゃない!」
だが、二人にとっては理解の外だ。安全圏から離れる理由が分からない。
だから、驚き止めに入る。
もっとも、当のエリスは、何かを見つけたようで、画面に釘付けだが。
それでも、直ぐに二人と向き合う。
「ヒルデさんには話してなかったわね。
私たちは本気でダンジョンを攻略を目指している。だがら、武器が必要なの。
理由は三つ! 第一に時。
今回は初回。参加人数は限られるから、最も勝算が高い」
「武器の購入は勝利を確実にするためのものですか。ですがなぜそこまで勝利にこだわるのですか」
「そうだよ。危ないよ!
武器が必要なら、みんなで出し合えば済むじゃない。」
二人の問いかけは正しい、もっとも考えた末に没にしたものだ。
「このゲームは厭らしくないかしら?
モンスターが出るのよ。
それなのに、武器を買えば危険だ死ぬかもしれない。でも、素手で挑むなんて論外でしょ。だから、必要だね。
これが二つ目の理由。
後、みんなで少しずつ出し合った程度では足りないわ。これからの計画も考えれば」
「これからの計画とはなんですか」
「第三の理由でもあるんだけど、名付けて、スノーボール計画」
その作戦内容を聞いた二人の反応はーーー
「クックック、愚民が考えたにしては良い案ではないか。我も一枚かんでやろう」
「皆さんのためになるような計画にはできないでしょうか」
アリスは勝算の高さから興奮したものの、ヒルデのほうは浮かない表情だ。
「確かに、拝金主義の側面は、まぎれもない事実だね。けれど、少しでもポイントを使ってしまったらレッドゾーンなのよ。
危険を犯す人を減らすのに有意義じゃないかしら」
話のインパクトと危険を犯すのが他人だからアリスは流されたが、ヒルデは違う。
それでも、善意による行為を否定できなかった。
「それは、そうですね。ですが条件があります。回収できるであろうポイントは払わせていただけます。あなたもいいですね」
「ふぇ……、友が身が値を切っているのだ。我も払うぞ」
一瞬視界がぶれていた。自分で言い出したがやはり危険は冒したくないらしい。
「わかりました。それならオススメのところを開いてね。お得なセットとか、割引商品があるから」
二人はまだ気が付いていない。この計画の肝は、模倣されることを前提で組み立てられており、模倣されてもトップに立てる点だ。