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私の驚き

「桐嶋の隣行くんだけど・・・」

はぁ?!

なんなのコイツ!

こういうのが、私の一番嫌いな人種なのにぃ~!

「もぉ~!!最悪ぅ!!」

男子に冷やかされ、女子に残念そうに見られてもお構いなし。

私の隣の席に移動するなり、

「宜しく、桐嶋!」

また笑顔。

でも、さっき皆に見せてた笑顔とは何か違う・・・。

コイツ、私のことどう思ってんの?

「・・・宜しく」

適当に答えた。

そして、コイツは

「怒ってるの?」

と、いきなり言ってきた。

「別に」

そっけなく返す。

そのまま微妙な空気が流れたまま、ホームルームは終わった。

「葛城ぃ。理科室行こうぜぇ」

男子が呼んでる。

「おおぉ!」

返事して、私を気にするように、横目でチラッと見て、そのまま行った。

ま、さっさと行って欲しいんだけど。

男子に続いて女子も塊になってどんどん教室を出て行く。

気づけば教室には私しか居なかった。

さてと。

さっさと鍵しめて私も行こっと。

次の授業もついでに準備しとくか・・・。

鍵をちゃんとしめて、私は教室を出た。

廊下を歩いているとき、

「桐嶋!」

誰かに呼ばれた。

振り返ると、隣の2組のクラス委員長・斎藤 裕也が立っていた。

この斎藤、結構モテるらしい。

去年の3年生に告白されているのを見た。

いろんな所で、噂をよく聞く。

・・・私のことが好きだとか。

もちろん、私はそんなの信じてない。

そんなの・・・おかしい。

冗談に決まってる。

「何の用?」

「いや、明日の放課後クラス委員長の集まりがあるから・・・」

「え?それって今日じゃないの?変更になったの?」

思わず驚いてしまった。

「うん。学年主任が君に伝えといてって」

「あ・・・。そうなんだ・・・」

「それでさぁ・・・」

「何?」

「今日一緒に帰らない?」

「・・・・・・・・・・・・・え?」

一緒に帰ろうなんて、皆川以外、私に言う人は居なかった。

「駄目・・・かな?」

「別に。大丈夫だよ」

ヤバい!思わずOKしてしまった。

「そっか!それじゃ、放課後!」

斎藤は笑顔で立ち去った。

えぇぇぇ!!!!

どうしよ・・・。

まぁ、斎藤はボディガード代わりにでもなるかな。

ぼぉっとしてる場合じゃない!

早く理科室行かなきゃ!

授業中もずっと斎藤のことが気になっていた。

斎藤ってなんで私にそんなこと言ったんだろ・・・。

葛城といい、斎藤といい、今日はなんでこんなに男子が寄ってくるの?

メンドクサイ・・・。

気づけば、授業も終わっていた。

教室に戻ろうと席を離れた私に今度は、

「ねぇ、桐嶋さん」

女子が話掛けてきた。

しかも、男子に人気が高く、女子に嫌われている、安西 由奈。

顔はまつげが長くて可愛いんだけど・・・。

男子に向ける笑顔と女子に向ける笑顔が違う。

彼女自身、女子に好かれようなんて思ってないみたいだけど。

「・・・何?」


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