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私の告白
全てを話した。
葛城は何も言わなかった。
あんな話を聞かされたら、誰でもそうなるだろう。
こんな汚い女が隣にいるなんて、葛城からしたら迷惑でしょうがないはずだ。
「タオルありがと・・・」
お礼を言ってからソファから立ち上がろうとした。
その時、私は今までに感じたことのない温かな温もりを感じた。
男の人ってあったかい。
私は葛城に抱きしめられていた。
「っ!!」
驚いた。
なんで・・・?
なんで私に優しくするの?
こんな汚い女なんて、追い出したいはずでしょ?
「辛かったな・・・」
低い声が耳元で聞こえた。
こんな声、初めて聞いた。
凄みのない、落ち着く声。
何故だろう。
もっと強く抱きしめてほしくなった。
葛城の腕の中は、守られているようで居心地が良かった。
葛城は、私の気持ちを知ってるの?
なんで強く抱きしめてくれるの?
私の腕が葛城の首に巻きついた。
無意識だった。
私は溢れてくる気持ちを抑えることで、精一杯だった。
なんなの?
この気持ち・・・??