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私の興奮ー前編ー
「メールするからメアド教えてっ」
私は自分でも何を思ったのか、全く理解できなかった。
私は高鳴る胸の興奮を抑えて、なんとか紙切れにメアドを書くことが出来た。
その紙を葛城に渡して、私は無言で公園を後にした。
自分でもなぜこんなに興奮しているのか、理解できなかった。
コンピュータがエラーを起こしたように、
私の中のicチップが異状になり、理解不能になっているようだ。
家に帰ると、出鳴姉さんが玄関で芳香剤を取り替えていた。
「おかえり、愛蝶」
と、芳香剤を取り替え終わると私の服を見て口をポカーンと開いた。
「愛蝶・・・その服・・・」
そして急に大声で
「芹香!芹香姉ちゃん!」
と叫んだ。
台所から家の長女・旧姓・桐嶋 芹香がゆっくり歩いて来た。
ちなみに家の芹香姉さんは19。
で、今年の10月で23才の年上エリートと結婚する予定。
漫画のワンシーンのように、手にフライ返しを待ってやってきた。
ー後編に続く!ー