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二世界生活、始めました。  作者: ふくろうの祭
6章 ゲンガ
145/300

No.145 だいぶ間が空いちゃった

大変長らく放置してしまい、申し訳ありません。

また頑張ります。

「ねぇ…この通路、ホントに合ってんの…? 罠とかじゃないでしょうね?」


散々脅しみたいな聞き出し方をしておいて、この通路の事をイマイチ信用し切れていない様だった。


「馬鹿が…この期に及んでそんな嘘をついてどうする…黙って進べっ!?」


通路が思いの外狭かった為、駿が担いでいたメーは壁に顔をぶつけまくっていた。それはもうガンガンガンガンぶつかっていた。


「おいてめっ、もっと慎重に進めって…いででで! ぶつかってる、ぶつかってる!!」


「なんだよもー、さっさと進めっつったり慎重に進めっつったり…」


「スピードの話をしてんじゃねぇ! って言ってる傍からぶつかりまくってんだよ!!」


「だってしょうがねぇだろ、暗くてよく見えねぇんだし…」


俺は駿の雑な担ぎ方を見て思わず溜息を漏らした。いくら敵とは言え、扱いがあまりにも酷過ぎる。


「おいおい駿、そいつ一応怪我してんだから、もっと丁寧に担いでやんなきゃ別室に着く前に死んじゃうぜ?」


「…そいつの言う通りだ。もう少し怪我人を労わって…って、てめぇぇ、ディックに何してやがんだ!!」


「いきなりなんだよ、驚くだろ」


「お、お前偉そうに言っておいて、なんちゅう運び方してやがんだ!!」


「何って壁にぶつからない様に足を引っ張って、運んでんだろ?」


「壁にはぶつからなくても、地面にダイレクトにぶつかりまくってんだろうが!! っていうかディック完全に意識失ってんじゃねぇかよ!!」


「文句ばっかり言いやがって…。やっぱり轟狐には碌な奴いないな」


「おめぇらに言われたくねんだよ!! やっぱアレだな、敵地のアジトに正面から乗り込んでる位には頭イカれてんだな!」


何故か俺達は敵に文句を言われ続けながら、通路を進んでいった。やがて、前に一筋の光が差し込んできた。


「お、あの光は外から漏れてるっぽいな。ようやく出口か?」


「だと良いけど…」


茜はまだこいつらの言う事を疑っている様だった。


「スーナ、大丈夫か?」


「私は大丈夫だよ。それよりもこっちの方が…」


俺が運んでいたディックは、完全にボロ雑巾の様になってしまっていた。


「おい大丈夫か!? クソ、いつの間にこんなボロボロに…?」


「いや、ほぼおめぇのせいだから!! ホント後で覚えてやがれ…」


すると、後ろの方から何やら怒号の様な声が聞こえてきた。


「おいおい、もしかして後ろから追手が来てねぇか!? おい、本当にこの先出口に通じてんだろうな!?」


「何度も言わせるな、黙って突き進め…」


「駿、茜、スーナ、ちょっと先行ってろ」


「レン君、何する気!?」


「別に囮になるとかじゃないから大丈夫だよ。いいから先に行ってくれ」


「…分かった!」


「蓮人、お前絶対戻って来いよ!」


「…いや、そんな大層な事する訳じゃないんだけどな…」


俺は追手共に向かって、空気砲をイメージし、手を押し出して風鉄砲を繰り出した。


「どわあぁぁぁぁぁ!!!」


轟狐達はいとも簡単に吹き飛ばされていった。俺はすぐに駿達のいる所へ戻った。


「あれ、想像以上に早く戻って来た!?」


「いや、勝手にお前らが勘違いしただけだ。早く出口に出ようぜ!」


「それが、光は外から漏れてるんだが、どうやら塞がってるらしいんだよ!」


「…ったく仕方ないなぁ…駿、そこちょっとどいて」


すると、茜は狭い通路の中、最大限体を捩じり、強烈な蹴りをお見舞いした。壁は見事に吹き飛んで行った。


「こ、こえぇ…。でも、これで出口だ!」


茜を筆頭に、一斉に狭い通路から光の方へ飛び出して行った。


「よっしゃー! 脱出できたぞっ!! ってアレ…?」


駿が歓喜の声を上げたのも束の間、部屋には身長2mをゆうに超える、大男がごつい椅子に座り、煙草を吹かしながらこちらを見ていた。


「…なんだてめぇら?」


「…あれ?」


…なんかどえらい奴がいる部屋に出たっ!

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