エピローグ1
はい、お久しぶりです。
3週間ぶりぐらいですねw
遅くなって申し訳んございません。
ついに新章、いや真章。♾章です。
っていうかパソコンだとうまく無限マークが出ないw
スマホだとうまくいくんだけどなぁ
まあいいやw
アノ後味が微妙(だと勝手に思っている)終章の、続きとなるお話です。
それでは、お楽しみください!!
xy
「……円周率、これは無限に続く。まあこれぐらい、小学校を卒業できたなら分かるよな。だが、3.14なんて半端な数字をいちいち使うなんて面倒だから、中学校からは、その無限小数を『π』という文字で代用するようになった。しかし、この世の職業には……」
秋雨前線も過ぎ去り、だんだんと気温も下がってきた今日も、俺はいつも通り授業を受けていた。
今日の6校時目は数学だ。
……そういえば、数学はケイリの得意科目だったな。
あの秋祭から、2年程の月日が流れた。
あんな事があった後も、俺の日常はなんら変わりなく進んでいった。
自分が思っていたよりも断然呆気なく、世界は回っていった。
あれ以来1回たりとも欠席する事は無かったし、友人とも結構遊んだ。
くだらないぐらいに、平和な日々だった。
……でも、それはあくまで『日常』だけ。
『非日常』は、確実に変わってしまった。
俺は、去年の秋祭には行かなかった。
別に、ひとりだったからではない。
友には誘われた。なんなら、親戚にも誘われた。
……でも、俺は何故か、断ったんだ。
いや、『何故か』ではないな。あの祭が原因。それだけはわかる。
でも、あの時の折り合いは、ケイリがあの手紙でつけてくれた。俺の心をケイリは、間違いなく救ったのだ。
ではなぜ、何故俺は行けなかった?
救われたはずの心は、一体何に縛られている?
原因はわかっても、根拠は全く見当がつかない。
変化はいつも急激だが、変化の理由はささやかなはず。
でも、心の見かけは単純だが、その実凄く複雑で、実体は全く掴めない。
自分の事は自分が1番わかってる、なんて真っ赤な嘘だ。
自分の心は、自分が1番わかってない。
まだ悲しい?まだ苦しい?やっぱりトラウマになっている?
人間とは、得てしてイレギュラーな存在だ。
今年は……どうしようかな。
みんな去年の俺の様子からどこか気を使ってるみたいで、誰も俺を誘ってくれなかったし。
ほんとどうしようかな?無理言ってアイツらにむりいtt
「……い!……くと!!!」
ん?なんだ?
佐藤先生が怒鳴っているのか?
なんて言ったんだろう?
ちょっと集中力が散漫になってよく聞こえn
「おい!アクト!!!聞いているのか!」
「は、はい!勿論です!!!」
俺は思わず起立した。
ほぼ反射的に起立した。
周りのみんなはめっちゃ笑っている。でもそれに構う暇も精神的リソースもなかった。
「ならば!!NASAが使っている円周率の桁数を言ってみろ!!!!」
「はっ、はい!ええっと、15桁です!」
「よろしい!座ってよし!……そう、NASAはさっきも説明したとおりに円周率を15桁までしか使わない。なぜなら…………」
…………は~あ、何とか乗り切った。
よかった。やっぱり授業は考え事しながらでも聞いておくべきだな。
佐藤先生、怒ったら鬼よりも怖いからな……
……まあ、別に鬼を見たことは無いけど。
「よし、今日はここまでだ。もう教科書仕舞っていいぞ」
今日も何とか授業を乗り越えた。もうこの後はホームルームをテキトーに済まして帰るだけだ。
「……なあなあ、何時に待ち合わせる?」
「そうだな……」
「……ねえ~、今日いくら持ってく~?」
「え~?そうね~……」
ん?なんだなんだ?教室がやけにガヤガヤしてるな。
いつもはみんな粛々と帰りの準備を行うのに…
「……ね~ね~。いい加減アイツに告っちゃいなよ~」
「あんまり……その……公の場で……そういう話を……するのは……控えて……ほしいのだが……」
「あれれ~、なに露骨に恥ずかしがってんの~。らしくないよ~」
「う、うるさい!……私だって人間だ!………羞恥心ぐらい……ある!」
「はいはい。でもさ、何らかのアプローチはしようよ。折角せっかく今日は『秋祭』なんだからさ。」
「むむう……それは……そうだが……」
……ああ、なるほど。
秋祭って今日だったか。
だから、こんなにみんな騒いでるんだな。
…………ちょっと盗み聞きしたみたいになって悪かったかな?
しかし、まさか秋祭が今日だったとは。
さっき俺は、確かに「2年という月日が流れた」と言ったが……
まさか今日がぴったり2年だったなんて。
凄い偶然もあったものだ。
……いや、これはもしかしたら偶然などではなく、こんな日だったからこそ、秋祭のことを授業中にも考えていたのかもしれないな。
身体は、脳よりもよく憶えているものだ。
……ふと、心に浮かんだのは、あの日のケイリの表情だった。
秋祭というワードに呼応するかのように蘇る、あの祭の時。
あの秋の日に咲いた、彩の桜華。
ケイリのしたり顔。ケイリのふくれ顔。ケイリのとぼけ顔。
そして……
ケイリの、、、笑い顔。
……そうだ。ケイリは最期まで笑っていた。
運命に絶望し、死を待つだけの1日だったのに。
その1日を、ケイリの最も花開いた時を、この世界に永久に保存させるかのように。
その笑顔は、この世のどんな花よりも、この世のどんな宝石よりも……可憐で……美しかったのだ。
…………なるほど。ようやく分かった。
俺はあの時、行けなかったんじゃなかった。
決してトラウマになっていたわけじゃなかった。
ただ、準備ができていなかっただけだったんだ。
この物語を、終わらせるための。
いや、この物語を、永久に終わらせないための。
「……今年も、花火はやってるかな?」
俺は誰よりも速く、学校を飛び出した。
はい、エピローグ1、いかがだったでしょうか?
ぶっちゃけ眠い中で書いてた部分もあるので、ちょっと滅茶苦茶かもw
てか今更だけど無限、とか言ってるけど正味5話で終わるっていうw
そういえば、ツイッターの方では話しましたが(お前ツイッターしてたんか!?)、この活動休止中にPVが60ぐらい最終的に増えたかな?
見てくれてうれしいです!
まあ大体の人がプロローグの時点でブラウザバックするでしょうがw
皆様ここまで読んでくれて本当ありがとうございます!
次回もよろしくお願いします!




