仰韶文化 ヤサイギョウザで覚えよう。
いよいよ、世界史講義録シリーズも中国史に突入します。それでは、始めましょう。
まず、中国の古代の歴史を知る上で、スウェーデン人のアンダーソンの発見を知る必要があります。
彼は、中国河南省で「とある遺跡」を発見します。
その遺跡から出土されたのは、色鮮やかな土器でした。
土器は、素焼きの土を1000度で加熱して作られ、赤、白、黒などの顔料が使われていました。
これらの顔料で、土器には、色鮮やかな紋が刻まれていました。
そこで、これらの土器は彩紋土器、もしくは、彩陶と名付けられました。
それでは、実際に彩陶を写真で見てみましょう。
如何でしょうか?これが彩陶です。※ちなみに、画像は彩陶のfree画像です。ゆんfree写真素材集の写真を使っています。
※画像元→http://www.yunphoto.net/jp/photobase/yp7553.html
しばしば、センター試験などで彩陶ってどれですか?
とかいう写真を選ぶ問題があります。
彩陶は色鮮やかな彩紋が特長ですので、こういう問題が出たら紋様を意識してください。
さて、話は戻ります。この遺跡を調べていくと、面白いことがわかりました。
どうやら、この河南省で見つかった遺跡から、この彩陶を使った文化が紀元前5000年の頃から存在していることが判明したのです。(紀元前5000年~紀元前3000年です。)
また、この文化では、粟やキビといったものを栽培し、農業を行っていた痕跡があり、豚や犬や鶏を家畜としていたこともわかっています。
従って、中国には6000年も前から集落が存在し、文化が存在していたのです。
そして、この文化は、アンダーソンが調査した河南省の仰韶村にちなんで、仰韶文化といいます。
仰韶って、村の名前ですからね。※別に入試で出ません。
なお、仰韶文化は、「ギョウショウ文化」とも読みますね。
ちょっとややこしくなってきました。そこで、是非ともこの文化の覚え方を紹介したいです。
覚え方ですが、皆様「ヤサイギョウザ」と呟いてください。え?嫌だという声が返ってきそうですね(笑)
なんていったって、中国と言えばギョウザですから、ギョウザを連想するときっと覚えやすい(^o^)
下らない話はさておき、語呂の解説をします。
まず、ヤサイのサイは、「彩陶」の「サイ」です。ギョウは、「仰韶文化」の「ギョウ」てす。もしくは、「ヤンシャオ」と読むなら、ヤサイのヤを「ヤンシャオ」のヤと覚えてもけっこうです。
いずれにせよ、土器の見た目とヤサイギョウザを覚えれば、仰韶文化は怖くないです。
ところで、自分は文化という言葉を使いました。
文化とは、特定の地域における慣習のようなものです。これが、高度に発達し、社会制度に発展していくと、文明と呼ばれるようになります。
その意味で、仰韶文化は、まさに黄河文明に発展する前段階の扉のようなものなのです。
そして、粟などの畑作が組織的に行われるように社会制度が変容したタイミングを黄河文明と言いますね。
その辺を理解しておくといいでしょう。
※次回、竜山文化です。竜山文化のタイミングで地図ものせます。
よろしくお願いします。