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challengers   作者: 尾弍木玲斗
3/7

<頭痛>



頭が痛い。

物理的にも、精神的にも。

僕は疲れたような目で

上記2つの原因を作った張本人を見る。


「何よ、その目。

元はと言えば寝てる時にいきなり入ってきた

アンタが悪いんでしょ。」

張本人にして、

僕とこれから共に生き、

恐らく生死を共にするであろう

『チャレンジャーズ』の相棒である少女は、

よくわからない言い訳と共に、

ヘンタイでも

見るかのような視線を僕に突き刺す。

「蹴った原因それなの?

寝てるとこ見られるの嫌なら寝ないでよ。

人入ってくるのわかってるんだから。」

「アンタが入る前に

ノックでも何でもしてくれたら

良かったじゃない!」

「ノックしなかったのは悪かったけど、

蹴ることないじゃん!

それに第1、ナナハラさんが

今からパートナーそっちに行くよって

この部屋に電話してたから、わかってただろ!?」

「寝ぼけてたから知らないわよ、そんな電話!」

「僕だって君が寝てたなんて知らないよ!」

そんな言い争いをしていた時、

「2人ともどうですか?

パートナーとあった感想は。」

と言いながら、

ナナハラさんが入ってきた。

その瞬間、2人同時に言う。

「パートナー変えて下さい。」

ナナハラさんはニコニコと笑いながら言う。

「無理です。」

僕は沈黙する。

少女は諦めきれないらしく、

お願いしますこんなボサボサ髪のヘンタイ

嫌です。

とか何とか言っている。

僕はその少女を見る。


僕よりやや小柄で、腰まで届く茶色の長髪。

大きな目の中には、

若干青い瞳が光っている。

年はわからないが、多分同い年か、

年下だろう。

細身の体に

柄入りの黒いTシャツに青い上着、

動きやすそうな薄茶色のハーフパンツ

を纏ったその少女は、

外見は相当な美人だった。


視線に気づいた少女が、

「見ないでよ、ヘンタイ。」

と悪態をつく。


普通に行けば、

僕はこの娘とコンビを組み、

イノチガケノシトウとやらを

この娘と乗り越えていかなければならない。

パートナーが変えられないなら、

どう考えてもいますべきことは地上に帰る前に

この娘と仲良くなっておくことなんだろうけど、

思いっきり顔を蹴られ、

ついさっきまでレベルの低い口喧嘩を

繰り広げていたことを考えると、

こちらから親しげに話しかければ、

それこそ彼女の言うヘンタイと

呼ぶにふさわしい人物に成り下がる。

つまり、今の僕に求められているのは、

『いかに自然に彼女との仲を修復するか』

ということである。

つまりはまあ、どうにかして

『チャレンジャーズ』になる前に

スピーディかつ引かれない方法で

彼女と仲直りしなければならないということである。

・・・難題だ。

高校の全学期末

いっぺんにやる方がまだ簡単なくらいの難題だ。


そんなことを考えていると、

ナナハラさんがやってきた。

「紹介します、貴方のパートナーの

夕様です。

年は16、貴方の2つ下ですね。」

名前なんて教えなくていいです。と喚く

少女・夕を尻目に、

話を続けようとするナナハラさんを制止して、

僕はコソコソと相談を持ちかける。

「パートナー変えられないんですよね?」

「ええ」

「でも、仲が相当ヤバイんですが・・・」

ぼくが言い終わる前に、ナナハラさんは

「つまり仲直りしたいんですね?」

と、どストレートにいってくる。

「え、ああ、はい、まあ、その・・・」

関係のない単語を次々と呟く僕を見て、

ナナハラさんは、図星ですね

というような笑みを浮かべる。

「わかりました。

それでは、康太様、夕様、ついてきてください。」

と言って、背を向けて歩き始める。

僕と夕は、仕方なくついて行く。


ついた場所は僕が修行した、

大きな鏡のある道場だった。

つくやいないや、

ナナハラさんは、中央に僕たちを

向かい合わせに立たせ、言う。

「天器は持ってますね。

さあ、戦って下さい。」



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